▼読み方を色々と覚えることは国語の大事な学習内容である。音読・黙読・群読・唇音読など、終わりに「読(み)」をつけるとそれなりに格好がつく。そのなかで「立ち止まり読み」を考えてみた。教材は「かるた」(江橋崇・光村3下)。

▼3年生に理解できるように、「およそ、四百年前、外国から日本に、カードを使う遊びが伝わってきました。はじめは、まねをして遊んでいましたが、やがて、日本だけの遊び方がくふうされるようになりました。そして生まれたのが、みなさんのよく知っている、かるたです」という文から始まる。その後、「いろはかるた、百人一首」の説明に続く。簡単に分かったと思ってほしくないと思った。そこで思いついたのが「立ち止まり読み」である。

▼「カードを使う遊びが伝わってきたのはいつですか」と発問した。「四百年前」と「およそ四百年前」の二つがでた。そこで、(2013−400)の計算から始め1613年を導き、その年代に拘わった。「1613年に伝わった」と決めつけた。否定する意見に根拠を求めた。「およそ」に安易に妥協をしなかった。最初は「昔・ずっと昔・おばあさんの子どものころ」と簡単に考えている子であった。

▼語句を大事にして考えると更に新しいものが見えてくる快感を味わってほしいと思った「立ち止まり読み」であった。(吉永幸司)