「なか」って大事なんだ! 〜3年生の授業で〜
西 村 嘉 人

 久しぶりの国語の授業を3年生の子どもたちと楽しんだ。
 校内研究会の学習指導案例を作るついでに、初任者研修の示範授業を行い、そのうちの1時間を校内研究会で公開した。
 教材は「イルカのねむり方」。1単元2教材の説明文教材の前半3時間の指導である。

 1時間目は音読を繰り返した。
「音読を繰り返すと文章の内容がよく分かるようになります。内容が分かるようになると、すらすら速く読めるようになります。」
と説明をした。実際、この時間の終わりにはかなり速く読めるようになった。

 2時間目は、学習に必要な用語を授業の前半に指導した。「文」「文章」「段落」「はじめーなかーおわり」「構成」。使い始めた国語辞典で意味を確かめ、説明した。
 続いて「はじめ」と「おわり」の内容を子どもと一緒に読む。大事だと思う文とその理由を話し合う。話し合いから、「問題が書いてある段落」「答えが書いてある段落」とまとめた。ここで黒板に掲示した文章の「なか」の部分を切り取り、
「これでも、イルカのねむり方は 分かるよね。じゃあ、切り取ったところは要らないかな。」
と問いかけた。

 3時間目は、「なか」の内容を読み取り、この部分が必要かどうかを考えた。
 教科書の例にしたがって、
・調べたこと
・分かったこと
・考えたこと
を学習プリントに色分けをしながら傍線を引かせ、発表させた。それから、各段落の要点(子どもには大事なことのまとめと説明)を子どもと一緒に考えた。はじめは教師主導で要点をまとめ、徐々に子どもたちに任せていった。
 要点をまとめていく過程で、
「分かったことを簡単にまとめたらいいんや。」
の声が聞こえてきた。
 子どもたちの学習感想は、
「『なか』はイルカのねむり方の分かったことが順番に書いてるから大事だと分かりました。」
「はじめ―なか―おわりの『なか』に大事なことが書いているからしっかり読もうと思いました。」
「次の国語も色で線を引きながら分かったことをさがしていきたいです。」
など、構成や学習方法に関するものが殆どであった。

 3年生の子どもなりに文章構成を意識し、学習方法を学んだ3時間であったと感じた。
(彦根市立旭森小)