▼授業評価に学習者の自己評価がある。学習感想もそのひとつある。

▼4年の算数ノート「2けたわる2けたはにがてだけどたくさんのことがわかってとてもよかったです」「わたしはわりさんが大きらいだけど、先生や友だちがわかりやすくいってくれてわかるようになりました」「いのうえくんのせつめいがわかりやすかったです」(ひとりの児童のノートから)授業の感想を素直に書いている。が、ノートの記録性からいえば、授業で習得したことが見えない。心情的に書くばかりのノートに物足りなさを感じる。

▼学習感想を指導するのは国語科である。3年の教室で「今日は段落の役割を理解することが目標ででした。何を理解したかということを書きましょう」と指示をして学習感想を書かせるとすれば、国語ノートには段落の理解について感想が残る。この場合、学習内容の理解が評価の観点である。目標に対してどのような力を習得したということを測ることは1年生からできる学習活動である。

▼4年生の算数の授業で「国語で勉強したように書きましょう」と指示をすれば「2けたのわりざんの商の立て方を勉強しました。最初は…」というように、「2けた・商」という算数の学習内容がノートの表れる。これを国語学習の活用力とととらえてはどうだろうか。(吉永幸司)