学習課題と手順を示して
北 島 雅 晴

 日々の国語の授業について、次のことに気を付けています。
 ○学習のめあてをはっきりと示す。
 ○学習の手順を分かりやすくする。
 ○どのような力がついたのか、ふり返る場を設定し、自信をもたせるようにする。
 ○目標をしぼり、短時間で学習を終えるようにする。(短時間であればよいというわけではありませんが。)

 「言葉の意味を追って」(東京書籍6年下)の授業、1時間目。
学習の進め方
 1. リレー音読をする。
 2. 二行感想を書く。→A
 3. 黙読をする。
 4. 三行感想を書く。→B〜D
感想のポイント
 A 自分の好みに合う文章か。
 B 分からないこと。
 C 広辞苑や新村親子の感想。
 D こんな学習ができそうだ。
これだけのことをノートに写してから、授業を始めました。Aについて確かめると、
 好みに合う   14名
 好みに合わない 19名
となりました。
 o今までに読んだことがない話なのでおもしろい。
 oむずかしい言葉が多くて分かりにくい。
といった意見が出されました。

 2時間目は、BからDについて発表し、学習課題を決めました。Dについては、4名が発表しました。
Sさん…広辞苑を実際に調べてどのように説明されているかを確かめるといいと思います。
Rさん…広辞苑をつくるまでにどんなことをしたのかをまとめたらいいと思います。
Tさん…新村親子は、どのような気持ちで広辞苑を作ったか考えたらいいと思います。
Mさん…自分たちで言葉を決めて、説明を書いたらいいと思います。

 RさんとTさんの方向で学習を進めたいと思っていましたから、「いいことを言ってくれるなあ」と思いながら、意見を聞いていました。また、SさんやMさんの意見については、私は考えていなかったのですが、「いい意見だなあ」と思いましたので、発展的な学習として取り上げることにしました。もちろん、Dの感想だけでなく、BやCの中にも、学習課題につながる大切な考えが含まれていますが、今回はDをもとに決めました。

 次回の学習では、広辞苑を完成させるまでの仕事を表にまとめ、新村親子の生き方を考えるという学習へつなげるという方向性を子どもたちがつかむことができました。
(草津市立志津小)