オリジナル四字熟語を作ろう
弓 削 裕 之

 月に一度、全学年が「言語力検定」に取り組んでいる。月の初めに課題が配られ、子どもたちはひ と月かけて言葉に関するいろいろな知識を覚える。月の終わりには、筆記テストで力試しも行ってい る。毎回テーマが異なり、3年生最後の課題は四字熟語だった。暗記だけで終わるのはもったいな い!と思い、子どもたちが自由に思考できる活動を取り入れてみた。

@課題プリントに載っている四字熟語の読み方と意味を知る。
A四字熟語の読み方と意味を覚える。
B意味とつくりの両面から、四字熟語の特徴を見つける。
Cオリジナル四字熟語作りをする。

 毎日の宿題プリントに少しずつ四字熟語の問題を出し、一通り終わる頃に、「毎日、四字熟語を眺 めていて、何か気づいたことはありませんか」と尋ねた。その日の宿題には空欄を三つ作っておき、 「オリジナル四字熟語を作り、その意味も書きましょう」と課題を出した。

物事が順じょよくすすんでいくこと。
元気にしていることが一番いいということ。
勉強は、いつか、役に立つということ。
楽しみと苦しみは同じ数だけあるということ。
挨拶をするときは、笑顔でするということ。
一番大切にしたいもの。

 言葉遊びのようなものから教訓まで、十人十色の四字熟語が生まれた。既存の熟語をアレンジした り、漢字を対にして用いるなど、学習したことがきちんと生かされていた。意味には子どもたち自身 の思いが投じられており、一年間の振り返りにも一役買った。
 オリジナル四字熟語たちは「三年二組 言語力検定」として学級通信に掲載し、みんなにお披露目 をした。「もう三年が終わってしまうこと。三年終了」という作品に胸打たれた担任も、オリジナル 四字熟語作りに挑戦。最後のメッセージとともに添えた。

 みんなよくできました。
 四年生になっても、「言葉を楽しむ気持ち」を忘れないでくださいね。
 不忘言楽。
(京都女子大学附属小)