互いに尊重し合える人間関係を育むために(2)
中 嶋 芳 弘

 国語科は、日本語を話す人に日本語を教える教科である。個々が、生活環境の中で 身につけてきた日本語(国語)の力を整理・拡充し、正しく使えるよう、発達段階に 即して系統的に導くのが国語科である。そして、身につけた言語の力を各教科等の中 で発揮することで、より確かな力となる。
 今回は、国語科の指導時間外での指導を念頭において「学びっ子部」の取り組みか らまとめておきたい。

 まず、他校の資料や指導要領を参考に、児童の実態をふまえて河瀬小学校「生きて 働く国語力」表を作成した。また、掲示物として、「話し方」「聞き方」「声のもの さし」を各学級に配付した。これらは、系統的な国語力の指導を共通理解するための ものであり、今後の実践の中でさらなる共通理解と改訂を加えていきたい。

 さて、つぎは各担任の実践の一端と雑感である。「話すこと・聞くこと」では、
○「声のものさし」や「はい、……です」を示し、どう定着させるかを課題として取り組みを進めた。
○スピーチ活動を大切にして人前で発表する機会を増やした。
○「いつ」「どこで」「だれが」「どのように」「思ったこと」を発表できるように、教室の後にカードを掲示した。
○発表内容に対する質問コーナーを設け、聞く・話す場とした。
○その場に応じた声の大きさ。「はい、……です」1・2年で 指導したつもりであったが、学年の特性もあるだろうけれど、できなくなっていたりする。
○言葉づかいが荒くなってきて、気になる。丁寧な話し方を教師自らか示すとともに、「心のノート」などを利用してめあてとして意識させて指導してきた。
○グループでの話し合い活動を各教科の学習の中に多く取り入れるようにしてきた。4、5人が順に司会を進め、みんなが司会(進行係)を経験することで、話し方、聞き方、まとめ方を考えられるようにした。また、学級会においても同様の取り組みを進めた。
○「はい」「……だと思います」に気を付けて発言させることで、授業中には丁寧な言葉づかいができるようになってきた。
○一学期、学級会を八回。「一人一回は発表。意見と理由が言える」をめあてに取り組んできた。反対されたのは、聞いてもらえているからと、+に受け取るように指導。六年生でも、「声のものさし」が必要。定着させなければと指導してきた。
(彦根市河瀬小)