第19回「新しい国語の授業」研究会
感 想 に 感 謝
森  邦 博

 2月23日の研究会では研究協議のキーワードを「ほんもの」においた。県内・県外から、また、学生、初任者の先生やベテランの先生まで、多数参加頂けた。

(1) 川那部隆徳さんの国語科の授業作りの実践提案。
(2) 岡嶋大輔さん、池嵜繁伸さん、西村嘉人さんの3人は、国語教室作りの実践トーク。
(3) そして、杉みき子先生のご講演。演題は「わたしの文学風土」。
(4) 研究会の最後には、吉永先生から「まとめ」のご指導で締めくくって頂いた。

 「質疑応答の時間がもう少しあると…」「もっと聞いてみたかった」と、参加者の感想文にある。午後半日に盛りだくさんに詰め込んだ研究会であった。
 最初の川那部さんの実践提案は、指導過程も授業中の指導の様子の記録の説明も丁寧であった。そのためか、「たくさん学ばせていただけた」「詳しく学ぶことができた」「大切さの再認識ができた」「ぜひ違う教材で取り組みたい」との感想が返ってきている。

 実践トークについては、3人それぞれに1年間の自らの実践をコンパクトにまとめてトークすることには大変苦労していただいたようであった。1年間の歩みを10分で話してもらうという今回の企画は、提案者泣かせの注文であった。少し反省もある。が、このことで話の焦点化が促された効果もあるのでは?と言う思いもある。
 「まねしたいことがたくさん」「また月曜日から頑張っていこうと意欲がわいた」「新学期からどのようなことに力を入れていくか、ということのヒントをたくさんいただけた」との感想である。
 そんな中で私が注目したのは、「教師自身がどのような力を子ども達につけたいのかをはっきりと持ち、そのための手立てが大切だ」との感想。今回のキーワード「ほんもの」の実践の条件に迫る感想だ。そしてこのことは、まさしく授業の基礎基本の条件である。確かな言葉の力をつけるほんものの国語科の授業とは、と問うていって改めて見つけていただけたことを嬉しく思ったのだった。

 「わたしの文学風土」の演題で講演してくださった杉みき子先生のお話から、
「ことばで、自分たちの体験を整理していくという言葉が印象的でした」との感想文があったが、今回の研究会を通じて授業の基礎基本の大切さに気づきそれを自分の言葉で整理してくださったことに感謝したい。この感想に出会って私自身も改めて自分の足下を見なさなければと、教えられたのであった。

 また夏にお会いしましょう。
(大津市教育委員会)