詩を作ってみよう
西 村 嘉 人
いきなり、「詩を書いてみよう」と投げかけても経験のない子どもたちには荷が重いので、児童詩を詠むことから始めた。 「この詩が生まれたきっかけの言葉はどの言葉だと思う?」 と問いかけながら、詩を読んでみた。読みながら、表現のしかたにも触れていく。 「『小さい手』『大きい手』って何を表してると思う?」 「『真剣勝負のアルバム』って何のこと?」 それぞれの詩の特徴的な表現を取り上げながら、表現の効果を確かめてみた。 さて、実際に詩を書く段階である。教科書を参考にして、上に書いた「百人一首」「参観日」の題を提示し、 「真似をしてもいいよ。」 「同じような場面を思い浮かべて言葉を見つけてみよう。」 と声をかけながら、書かせてみた。子どもたちは、イメージを真似ながら詩らしきものを書いた。 3日ほど間を空けて、今度は自由題で詩を書かせた。(その間に題材を集めるように指示をして) 受験の日 H・M シーン 何も聞こえない 聞こえるのは、 自分の心臓の音だけ ドクドク ドクドク キーンコーンカーンコーン さあ、テストの始まりだ。 たまたま、題材集めを指示した3日間に、入学試験を受けた子どもが上のような詩を書いた。 毎日、日記を書くネタ探しを続けてきた子どもたち。詩のネタを集めるのにも役立っていたようである。「書く生活」を続けてきたささやかな成果かもしれない。 (彦根市立城南小)
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