▼2月例会(第300回)は、第18回「新しい国語の授業」研究会(近江勧学館)を兼ねた。月例会300回という積み上げの節目にもなった。「国語力を育てる実践の工夫」が研究主題。

▼提案は蜂屋さん(笠縫東小)。「何がどういう順序で書かれているか」ということを丁寧に読み取る学習活動。教材は「もうどう犬の訓練」(3年東書)。協議の司会は岡嶋さん(附属小)、助言は西村さん(城南小)。盲導犬という話題の魅力が、総合的な学習に発展をしたり、新聞作りなどの活動を誘発したりすることが多い。その前提には、文章をしっかりと理解しているということがある。しかし、本当に文章を読み取っているかという証ははっきりしない。蜂屋提案では文章に関わるとはどういうことかということを、「主語」に焦点づけて叙述を分析することから始めた。ノートの活用や重文や複文の指導、また、段落の関係などを理解しながら「読む・書く」の体験的な学習を積み上げたものとして活動型授業に一石を投じた。

▼講演は「今求められる国語力・人間力」について土井俊信先生(大阪市立森之宮小学校長)が新しい学力や習熟度別授業の可能性、国語力の実践的展開、学力調査と評価規準等、これからの国語教育の方向を示して下さった。

▼巻頭には、倉澤栄吉先生から玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)