▼1学期終業式に校長からの宿題を出した。「ありがとう」に修飾語を付けて家族の人に感謝の気持ちを伝えるという内容。2学期始業式にできたかどうかを確かめた。果たした子どもは学級平均10人に満たなかった。そこで、改めて始業式の日に、宿題としてやれなかった子に「感謝の気持ちを伝える」を課題にした。次の週にできたかどうかを確かめた。ほぼ8割の子が果たしたが、学級に数人はできていない子があった。全員ができたことを確認したのが9月も10日を過ぎた頃であった。

▼この試みでいくつかの発見があった。先ず、クラスによって到達度に違いがあることは、担任の日常の指導と関連があることは予想できたことである。終業式という特別な日であったという条件を除いても、校長の話はそれほど子どもには重要と捉えられていないということである。話し方にもよるが、行動を伴う場合は徹底が難しいとうことである。(ただし繰り返すと定着する)

▼一番子どもたちに指導をと思ったことは、「最初はできなかった」が「数日後にできた」という子が、したことを誰にも伝えていなかったことである。「宿題の日にはできませんでした。でも。9月2日に思い出してしました」というように担任に伝えるという方法があることを教えるのはどの時間だろうか。(吉永幸司)