▼5月例会(第279回)の提案は北島さん(志津小)。研究教材「うれしいひ」(1年東書)をもとにした入門期の指導。

▼入門期の教材は絵話から始まる。教材「うれしいひ」は熊の子どもが野原で花を摘み、動物たちに分かち与えるという場面設定をしながら「みんな」へ結ぶ展開である。文字の数は少ないが、絵を中心にして文意識を持たせたり、想像の楽しさに浸らせるという構成になっている。提案では、ひらかなの指導や絵と文字との呼応など、入門期の指導方法を示した。文字の指導を中心としたノートについてや、教材の理解の仕方など話題は多岐にわたった。

▼話し合いでは入門期の指導のポイントとして、次のことを確認した。先ず、文と絵と言葉をどのように一体化させていくかについて。絵を楽しむところから絵の中に入り込んで展開を楽しむ学習にが必要であること。また、文字指導の時期については、生活科などでは早い機会に文を書いている実態から、緻密な計画で文字の提示を早めたほうがいいのではないか。物語の内容面では、絵と文とを対応させるだけでなく、語について意識を高めたり、登場人物を身近なものとして感じさせる指導の必要性について、板書などの技術との関連で考えあった。

▼巻頭には、高桑進先生より玉稿を頂きました。深謝。(吉永幸司)