ステップアップ ディベート(5年)
杉 澤 周 一

 5年でディベートの授業をした。5、6年の2年間で系統だて段階的に力をつけさせるために特設する4つの単元の2つ目である。

○討論会をしよう1   5年2学期
 次のねらいで、ディベート形式の討論会をする。(7時間)
 ・討論に関心、意欲を持ち高める。
 ・討論のよさに気づく。
 ・説得力のある話し方を学ぶ。

○討論会をしよう2   5年3学期
 迷いの立場を設け発言できること、討論の節々で賛成の度合いを円グラフ風のカードで示すことなどを取り入れ政策論題でディベート形式で討論会をする。(4時間)
 ・話し合いで考えを深めることのよさを知り,意欲を高める。
 ・自分の考えをはっきりさせ,それをわかりやすく伝えるために内容と構成を工夫して話す。
 ・補足、反論、質問をして、考えを深める話し合いをする。
 ・自分の考えと比べて聞き,テーマについて考えを深める。

○討論会をしよう3  6年1学期
○西小□□会議   6年2学期

 政策論題で、自分の考え通りの立場で参加し、討論によって考えを深めるようにした。
 本単元は、討論で自分の考えを深めることが主な目標の一つある。そこで、出された意見に関連して補足、反論、質問ができるように話し方や発言の際のメモの書き方についてモデルを示して指導した。
また、賛成派と反対派で討論をするだけではなく、迷いの立場を設け、討論中に補足や反論、質問をしても良いことにした。さらに、その3つの立場のどこにいても、討論内容の区切りごとに個々に賛成・反対の度合いを円グラフで量的視覚的に示させ、話して聞いて考える活動を1人1人に保証した。特に、発言もできる迷いの立場の設定と円グラフは、90%賛成、30%で反対、45%で迷っているなどの子どもたちが、それぞれの立場で、自分自身に対して今どのような考えなのかを明らかにすることができ、話したり聞いたりして考えを深め変容させていた。

 そのことは、次のような学習後の自己評価に示されている。
 ・つけ足しをして,話が深まった。
 ・反論で考えると,どんどんうかんできた。
 ・まよいの立場で聞いていると,反対(賛成)の立場で聞いていたのとはかちがう感じがした。
 ・みんなの意見を聞いてまよいからはっきりと意見が決められた。
 ・しっかり聞かないと反論できない。
 ・話し合って,どちらにも良いところがあることがわかり,良いと思う。

 これらの学びを生かし日常的にミニ討論をくり返したい。
(能登川町立能登川西小)