かさこじぞう劇場
好 光 幹 雄
学習活動に関わって、小学校の低学年ではその楽しさを、中学年ではその広がりや工夫を、そして高学年ではその選択や深まりを経験させたいと日頃考えている。 そこで、2年生の子ども達に劇の楽しさを味わってもらい、中学年、高学年へつなげたいと考えた。 今回は、「かさこじぞう」が劇の題材である。あまりにも有名なこのお話は、日本人の心のふるさととも言える正直者で素朴な老夫婦の心の温かさや優しさを語りついできたものである。2年生の子ども達も一読するや、このじいさまとばあさまの心の優しさがすぐに分かる。そこで、このじいさまとばあさまの会話文や動作をどのようにすると劇を見ている人にこのお話の良さがより良く伝わるだろうかというねらいで学習を進めた。 参観日に保護者に見てもらうことを最終目標に、33名のクラス全員が参加する形で劇の配役をした。
学級の人数が多い場合は、2の場面の町の市場の商人や買い物客にして調節する。 練習手順は、@場面毎とグループで音読を繰り返し、完全に覚えてしまうこと。A場面毎に動作を入れながら練習する。B学級全員で劇の始めから最後までを通してする。 特に@では、どのように台詞を言ったら効果的か、グループで相談させながらまた教師がアドバイスしながら進める。 @がクリアできれば毎時間AとBを重ね、その時間にできるようになったことや次の課題を明らかにして次時へ進む。本番も含めて全13時間の単元計画で実践した。 本番、しっとりとした劇の出来具合に保護者からの感動の感想が聞かれた。 (大津市立堅田小)
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