手作りおもちゃのお店を開こう
好 光 幹 雄

 2年生が1年生を招待して、「手作りおもちゃのお店を開こう」という合科の単元設定をした。

第1ステップ
 まず図画工作科と生活科の合科で廃材を利用して手作りおもちゃを作って遊ぶ。
 細長い紙を縦に半分に切り左右に広げて遊ぶプロペラ遊びから始まり、徐々に高度なおもちゃへと作り進んでいく。簡単なプロペラ作りでも苦心惨憺して作っている子ども達。遊ぶ段になると、どうしたらよく回るのか、おもりを付けたり、プロペラの切り方を工夫したりなど、作っては遊び、遊んでは作るという時間を十分に確保した。他のおもちゃについても同様。トイレットペーパーの芯と牛乳パックを利用して作るロープウエイは、参観日に親子で作って遊んでもらった。

第2ステップ
 子ども達がおもちゃ作りの手順やポイント、そしてあそび方のコツを十分に分かった段階で、おもちゃのパンフレット作りをした。 ねらいは、順序を表すことばを入れて作る順序を分かりやすく書くことである。
 しかし、モデルがないとどのように書いてよいのかも分からないため、おもちゃ作りの本からイラスト入りの分かりやすい説明がしてあるページをモデルとして示し、まねをしながら書くことにした。
 図も入れないとどのように作っていいのか分からないため、モデルの図をまねして書いてもよいことにした。
 はじめどのように書いていいか戸惑う子もいたが、「はじめに、つぎに、それから、さいごに」等のことばを入れるように指示した。
 ところが、詳しい説明を書いている子でも、改行無しで書くためにパンフレットとしては読む気がしなくなる。書いて持ってきた子に、これ本当にパンフレットととして分かるかな。自分がこんなパンフレットもらったら読む気がするかな。と聞くと、首を横に振る。じゃあ、どのような書き方をしたらいいか考えよう。考えても思いつかない子には、つぎの順番に変わるときには、1行空けて書くように指示した。
 こうして、何とかパンフレットらしきものができると、自信がついたのか、2つ目のおもちゃのパンフレットも作りたいと言ってほとんどの子が作り始めた。

第3ステップ
 このパンフレットを基に、1年生におもちゃ作りを教えるお店を生活科で開く予定。

 第1ステップで子ども達に十分おもちゃを作ったり遊んだりする時間を確保したことが、パンフレットを作る段階で生きていたように思う。
(大津市立堅田小)