「読み方ばっちりカルタ」で漢字の読み方をマスターしよう
岡 嶋 大 輔

 3年生の2学期も後半。それまでに教科書に出てきた漢字の読み書きは一通り学習できた。さらに、その漢字の読みの力を高めようと、漢字の2つ以上の読み方を取り入れて短い文を作り、カルタにするという活動を仕組んだ。取り札は、その文の中に2回以上出てきた漢字である。

 まずは、読み札の文作り。教科書巻末の「今まで習った漢字」欄を見ながら、頭をひねり、1人1つ以上の文を作ることを目標に1時間取り組んだ。

 (着)着物屋で二着の服を買って、着てみました。
 (屋)学校の屋上から家の屋根を見ました。
 (数)算数の問題で大きい数を数えます。

等、よく考えられているなと思うものが多くあった。

 次の国語の時間には、全員の考えた文を1枚にまとめたプリントを配り、読み方を確認した後、みんなで声を出して読んだ。
「自分の作った文をみんなで読んでうれしい。」
「知らない読み方もあって、へぇ、と思った。」
「楽しい文があっておもしろい。もっと作りたい。」
といったうれしい感想ばかりであった。
 そして勢いづいた読み札の文作りの2回目。いつの間にか漢字辞典を使って調べる子どもも出てきはじめた。要領も得て、1回目よりもたくさんできあがってきた。

 (強)兄は力が強く、強引で、やりたくないことばかり強いる。
 (予)予め、予定表を作っておきました。
 (生)誕生日ケーキにカビが生えていました。

等、少し難しいけれど知っておくとためになりそうだと思う読み方を入れた文も出てきた。友達が調べて作った文だということで驚きの声もあがった。
 このような調子で、3回目まで続け、120以上の文ができた。

 1回目以来、みんなの文をまとめたプリントを音読して家の人に聞いてもらう家庭学習を毎日するようにしていた。始めはたどたどしく読んでいた子どもも、日に日にすらすらと読めるようになってきたのがうれしい。文の中でいろいろな漢字の読み方を声に出して読むことで、今後も生活の中で使える力になってくれればと思う。

 その後、取り札を作った。上半分に大きくその漢字を書き、読み方を横に書いた。下半分には、その漢字や、読み札の文から連想する絵を描いた。手作りの札を使うということで、カルタ大会も盛り上がりを見せた。
(甲賀市立佐山小)