▼10月例会(第272回)の提案は蜂屋さん(笠縫東小)。研究主題は「登場人物の心情を読み取り、読みを深める学習」。研究教材は「ごんぎつね」(4年)。

▼子どもたちに「自分の考えを書く力・友達の考えと自分の考えを比べて聞く力・視点をかえて読み取る力を」を育てるという課題で授業実践を行った。「場面ごとのごん」を中心にしたネーミングをどうするかということが主な学習内容であった。

▼授業記録では子どもの活躍の様子が見えたが、課題とした力を育てる授業であったかどうかを話題に協議を深めた。その結果、次のような観点で内容を深めることができた。
(1) 学習活動は育てたい力との関連で考えることが大事である。子どもが意欲的に活動をしていても、育てるべき力と結びついていないと成果をあげることができない。
(2) 多様な考えを生かすことが大事である。そのためには教材研究を広く深くしないと、方向付けも曖昧になるし、子どもの考えを生かす授業にならないのではないか。
(3) 文章を読むのが楽しいのは、言葉と言葉の関係に気づくときである。自力で文章を読む方法の道筋を示すことが大事である。

▼研究会の後半は、一人読みの方法を模擬授業の形式で学び合った。

▼巻頭には、中川いさを先生から玉稿をいただきました。深謝。(吉永幸司)