クラス全員しりとり 〜4年生の言葉遊び〜
高 野 靖 人

 4年生の2クラスに、週1時間国語(言葉遊び・短作文)に入って、1年が過ぎた。
 大まかな流れとしては、「言葉遊び」から「短作文」へ進めていった。まず、書くことを楽しめるように、「しりとり」などゲーム性の高い学習を1学期は多く実施した。2学期から、短作文も加えていき、3学期はほとんど詩か短作文だった。もちろん、季節毎に「俳句づくり」も入れている。
 「しりとり」については、「ノーマル」「同じ音(二文字・三文字等)」「連想」「カタカナ」「漢字」と、1・2学期に様々な方法で実施した。

 3学期も終わりに近づいたので、「しりとり」活動の集大成として「クラス全員しりとり」を実施した。
 用意したワークシートは、両面刷りで、表にタイトル・学年・組・名前と「(   )しりとり」と「しりとり」の種別・ルール・条件などを書く。そして、「ことば」と「名前」がセットとなって、表に33個、裏の終わりまでいくと、72個続けられるように、枠を印刷しておいた。
 クラス全員に、このワークシートを配布する。それぞれの子どもは、名前を書いた後、自分のやりたい「しりとり」を決め、「(   )しりとり」と書く。「ふつうの」「なんでも」と書いたら、いつもの「しりとり」というわけだが、例えば「同じことばも使える」と書けば、そうしたルールのしりとりとなる。そして、スタートの「ことば」と「自分の名前」を書いて、隣の人に回す。

 こうして、いろいろな条件の「しりとり」が、教室中を回っていくのである。どうしても、「ことば」が見つからない場合は、「パス」することもできる。
 やはり「なんでもしりとり」が多かったが、これまで経験した「三文字しりとり」や「カタカナしりとり」、またジャンルを決める方法で、「食べ物しりとり」「生き物しりとり」なども、見られた。一つのクラスでは、「トマトだけしりとり」を考えた子どもがいた。全員が、回ってきたら、「トマト」と「自分の名前」を書いて回す。さすがにクラスを2周位した。全く予想していなかった「しりとり」で、アイデア賞かな。

 最後の時間に、「あとがき」を書いて、ファイル(自分の作品や一枚文集がとじてある)を整理したのだが、印象に残った活動として、この「クラス全員しりとり」をあげる子どもが多かった。また、みんなで協力して作品づくりをすることの楽しさを書く子どもも多かった。1学期に実施した「友達との鉛筆対談」をあげる子どもが多かったのもそのためだろう。書くことが楽しくなったという、感想を励みにまたチャレンジしたい。
(大津市立仰木の里小)