▼新年おめでとうございます。着実な教育の歩みを今年も続けたいと思います。よろしくお願いします。

▼書き初めに今年の目標や誓いを表して得意そうな顔をした子ども達を迎え三学期の教室開きが始まる。新たな気持ちで一年の計画も立てたくなる。

▼計画を立てようという気持ちになる時は気力が充実しているので、レベルの高いところで考える。しかし、そんなに毎日調子がよいわけはないので、計画はいつの間にか実行できず、挫折感のようなものだけが残っていく。それでも懲りることなく、調子がよくなるとまた、計画を立てる。こんな繰り返しが続く。

▼千日回峰行をされた比叡山の高僧がある時、信者から山を歩く時の様子を尋ねられたことがある。高僧は「目の前の木や岩を目当てにして歩くのです。次はあの木まで、次はあの曲がり角までというように目標を身近において歩くのです」と答えられた。

▼子どもが立てる目標は「忘れ物をしない」「毎日、勉強する」というようなものが多い。抽象的なのと息が長いので、一度、実行できないと、目標はあって無いようなものになる。できなかったというマイナス面に責められるから。

▼時には、実行可能な目標を。これだけできたというプラス志向で成果を。(吉永幸司)