ことばを楽しく使おう 〜4年生の国語〜
高 野 靖 人

 本年度は、4年生の2クラスで週に各1時間だけ国語の授業をしている。書写の入り授業ではなく、主に短作文や言語事項の練習など1時間完結の学習を進めている。そして、1時間毎に一枚文集を発行し、数名の(全員紹介する場合もある)作品を掲載して次時に紹介している。

 1学期は、ことば遊びを中心に構成した。この時間を楽しみにし、意欲的に取り組める雰囲気を作りたかったのである。「班対抗しりとり合戦」からスタートして、「同じ音のしりとり」「カタカナシリトリ」「連想しりとり」「ことばの三角形」等。小グループでの「鉛筆対談」、簡単な詩づくりとして「名前の詩」「いやがられているもののいい所みつけの詩」等。

 そして、俳句の前段として「五七五で遊ぼう」では、全員の作品を一枚文集で紹介したため、次時で「自分の好きな五七五」として、5作品選んで、その理由を書く学習をした。
 夏休み前には、その学習を生かして、「夏の俳句づくり」と「自分の好きな夏の俳句」という2時間続きの学習をした。五七五のリズムでことばを組み合わせることに加えて、季節感も出していく。学習の中で、夏らしいことばを子どもとともに考え、板書しておいた。それらを自分の五七五に組み入れて完成させる俳句なので、ことば遊びの延長線にある作品である。いくつか紹介する。
ヒマワリは いつもにっこり わらってる
 夏の日は 外からかえって せんぷうき
 夏の海 ボトルメールを 見つけたよ
 夏祭り 最後の主役 大花火
 千円で オオクワガタを 買いました
 ふうりんを まどにかざれば いいきぶん
 たんざくに ねがいをかいて たけのはに
 かきごおり たべてキーンと つめたいな
ちなみに、子どもたちが選んだベスト1を紹介すると、
かっこいい 夏はやっぱり カブトムシ
 七夕に かなえてほしい 願いごと
同じ課題・流れで学習を進めているのだが、学級によって作られる作品や選ばれる作品の傾向が、微妙に違っていたりする。
 個人の学習記録も、作品をもとにもちろんチェックしている。主に、量として表れる意欲面の記録が中心である。
 夏休みには、そうした記録を読み返して、特に意欲面に課題のある子どもたちをバロメーターとしながら、短作文が中心となる2学期の学習を計画してみたい。
(大津市立仰木の里小)