つ け て お き た い 力 〜1年を通して(6年)〜
蜂 屋 正 雄

話すこと(朝のスピーチ)
 日直の2人が毎朝、みんなの前でスピーチをする。
 当初は、「何の話でもいいから、心に残ったことを3行で紹介する」という課題で始めた。話すことがなくなり、終わろうとする子には「あと1行」「あと半行」と指示し、とにかく一定の量を話してほしいと思い、指導した。
 【いつ、どこで、だれと、どうした】といった、基本的な文の作りはできていたが、昨日あったことの報告が多く、レポートのようなスピーチになっていた。報告で終わる子どもには「それであなたはどうでしたか」と聞いて、最後に感想を入れるように指示した。

 日直が一周したところで、国語の時間にスピーチの基本形を示すことにした。
(1) 「これから○○の話をします」
(2) 内容・出来事・見たこと・聞いたこと
(3) 思ったこと・感想
 この3つを順に言うようにすると、聞いている方も分かり易いということを話し、実際に書かせてみた。
 ゆっくりと時間を与え、3つの項目をひとつずつ書いていくと、当初の3行という量はすぐに達成でき、書きやすいということに気づかせることができた。

 次の日からのスピーチで、前回に比べて自信を持って話をしている子どもの姿を見て、もっと早くにきちんと指導すればよかったと後悔した。
 このあとは、「好きな○○」「新聞やテレビから」「学校のことや社会のこと」などを題材にしたり、感想だけでなく、意見や主張ができるようにしたりと変化をつけ、人前で楽しいスピーチができるよ うにしていきたい。

漢字指導
 漢字は書き順まで指導したいと考え、毎時間3つずつ指導している。その手順は、
(1) 1人の子が前に出て、新出漢字と読みを書く。その間に他の子はその漢字を書き順を確かめながら5回以上指で空書き(「からがき」と呼んでいる)する。
(2) 前に出た子が「人差し指を出してください」と言って、全員で黒板に向かって空書きする。その間に教師は全員の書き順が正しいかをチェックする。間違っていた子は教師といっしょに正しい書き順 で空書きする。
(3) 漢字ノートに新出漢字を5つ、新出漢字を使った言葉を1つ書く。書けた子から立つ。
(4) 立った子を教師が指名し、発表した言葉を教師が板書する。
(5) 全員が書けたら、次の漢字を指導する。

 1年間を通してこのような指導を続けていきたい。
(草津市立笠縫東小)