「こころのノート」を活用した授業
森  邦 博

 「こころのノート」を活用した授業。ねらいは「自分に自信を持ち、やる気を持って、自分の目標に努力しようとする」こと。
 おおよその展開は以下の通り。
(1) 「心のノート」に書いたこと=自分の良いところや頑張っているところ、将来の(長期・短期の)目標、なりたいこと、できるようになりたいことなどを発表する。
(2) 発表を聞いての感想を言う。
(3) 「心のノート」や読み物資料、教師の体験談などを参考に、自分の目標をカードに短くまとめて書く。
(4) カードを交換し、助言や励ましなどのメッセージを書く。
(5) メッセージをもらっての感想を発表する。

◆1、2年生では、
 (4)では、指導者がカードにメッセージを書いて返した。一人一人に応じた励ましになるように心がけたつもりである。
 カードは「できるようになりたいな、こんなこと」と名前を付けて配布。

◆3、4年生では、
 (3)では、「心のノート」に載っているスポーツ選手の言葉から「継続は力」に気づかせるようにした。その後これから「○回、続けてやるぞこんなこと」カードを配布して、決意を書くことにした。
 友達へのはげましやアドバイスは署名付きで書いてもらった。戻った自分のカードには何人かの友達からのメッセージが書き込まれているという仕掛け。
 (5)の活動では、励ましへの感謝やありがとうの言葉が聞かれた。

◆5、6年生では、
 (3)は、マラソンの高橋尚子選手の話の紹介を加えた。トレーニングに挫折しそうになったときに自分の欠点だと思っていたフォームを、小池監督から「持ち味」と評価され、また努力を続けて頑張ったという話である。自分を生かしやり遂げた満足感が高学年の自信とやる気につながるとの考えから。
 カードには目標が達成できた日のこととして書くようにした。例えば、「いまでは〜。○○が嘘のように〜になりました。」のように。
 (4)では、隣同士で交換し、次に座席の縦の並びに書き、順に送っていくという風にした。中学年よりも多くの友達からのメッセージがどの子にも届くことになる。同時に、いろんな友達の願いや思いを知ることにもなる。メッセージには子どもなりの心遣いも見られ、ほめ上手な子には脱帽。
 (5)では、恥ずかしそうに、でもうれしそうに感想を返す子の姿があった。
(大津市立中央小)