積 み 重 ね の 大 切 さ
北 島 雅 晴

 第2回かつらぎ会との合同研究会に参加した。研究会の会場は、山に囲まれた静かな地。奈良県ら しさのある所といってもいいのであろうか。

 かつらぎ会発行の冊子「楽しい国語の授業4」をいただくことができたのが、まず一つ目の収穫である。「短作文の授業の解明」というテーマをもとに、会員一人ひとりの実践が載せられている。入門期から中学校まで、それぞれの学年らしさのある実践が展開されている。子どものつぶやきや作品を実践の中心に据えて、子どもの思いに寄り添った授業が展開されている。研究会での積み上げが感じられ、「負けてはいられない」 「2学期はさらにがんばらなければ」というやる気をもらうことができた。

 もう一つの収穫は、提案をしたことである。提案したことがよかったというよりも、研究協議の中で、2学期以後の課題が見つかったことがよかった。

 提案の概要は、以下の通りである。
○5年生の授業。説明文を読み、そのことを生かして自分で説明文を書くという学習の展開となる。
○読む学習では、文章の組み立てを考え、組み立てカードを作ることをめあてとした。
○説明文を書く学習では、組み立てカードを作った経験を生かして、自分で組み立てを考えて説明文を書くことをめあてとした。
○説明文は、自主学習で調べてきたことを友達に知らせるという設定で行った。

 研究協議で出された意見を集約すると、
「子どもは本当に必要感をもって学習にのぞんだのか。」
という一点に尽きる。教師が引っ張り過ぎて、子どもの思いが十分に生かされていないのではないかという問題に突き当たる。「子どもにこんな力をつけなければいけない」という教師の思いが前面に出過ぎているのである。
 子どもにとって読むことはどういうことなのか、子どもの学習の姿から学習が展開される授業をめざさなければならない、という2学期の課題をもつに至った。

 提案資料の中に、2学期の授業計画を資料として載せた。2学期70時間の授業の見通しを表したものだが、見通しをもって授業を進める力は、少しだけ自分についたようにも感じる。この授業計画をもう一度子どもの立場から見直してみることが今の課題である。と同時に、一つひとつの単元をていねいに積み上げていきたいとも考えている。
(草津市立草津第二小)