こんなときどう言うの <2年生研究授業点描>
中 嶋 芳 弘

 カセットテープから流れてくるのは、買い物場面の会話。日常生活の中で、よくある場面である。「こんなときどう言うの」と板書し、前時に見つけた大事なことを発表させる。

C 大きな声で言います。
C ていねいな言葉で話します。
C はっきりとしゃべります。
C 相手の顔を見て話したり、聞いたりします。
 発表を拾いながら板書が進む。
T あと2つあったね。
C 心の中に、大事なことと話す順番を決めておきます。
C あいさつをします。
T 今日は、みなさんの学習を見に来てくださった先生に、お店屋さん役をお願いしてあります。

 店の場面を描いた絵を貼り、グループで1枚カードを選ぶこと。選んだカードのお店に行った時、どんなふうに話をするのか班で相談してから、後の先生に練習をお願いしに行くように指示する。
T 4回しますから、班の人みんなできます。
C ワーイ。
と歓声。やる気満々である。メンバーがカードを選んで戻った班で相談が始まった。互いに役を交代しながら練習する。絵を持っている子がお店屋さん。言葉に詰まると互いに考えを出し合いながら相談を進めていく。

 相談タイムが終わって、私のところに4班の子ども達がやってきた。「先生、散髪屋さんの役をお願いします」私も、少し乗って「散髪屋さんに変身」と受けて始まりである。
C すみません。スポーツ刈りをお願いします。
T こちらにおかけ下さい。
C (軽く頭を下げる)
T どのくらい刈りましょうか。
C ふつうにしておいてください。
T かしこまりました。シャンプーはどうされますか。
C ええっと。(仲間からひそひそ声でアドバイス)
T 出かけないので結構です。

 どの班も上手である。
 4回繰り返した後、どの班もあまり選ばなかった「保健室に行く場面」をみんなの前でして、話し合った。
C 私は、ここがうまくできなかったんだけど、Sさんはあいさつができたので、感じが良かったです。
C どこでどうして怪我をしたのかがしっかりと言えて良かったと思います。

 学習活動を熟知したゲストティーチャーが班の数だけ欲しい今日の学習。そして、それがかなえられた今日の学習であった。 
(彦根市立旭森小)