ヤドカリ探検隊からディベートへ
好 光 幹 雄

T 「ヤドカリ探検隊」みたいに無人島でキャンプしてみたいと思う人はいますか。
C はーい。(多数)
T 無人島がいやだという人もいますね。では、「キャンプをするとしたら無人島がいい」に賛成か反対かで話し合いをしましょうか。
C うん。やろう。やろう。
T でも、口喧嘩をするのではなく、話し合いのマナーを守ってやろうね。
C ぼくは無人島の方がいいです。宝物が発見できるかも知れないし、他の人を気にしないでのんびり好きなことができるからです。
C でも無人島だと大けがをしたときに大変です。食料もなくなるし、テレビも見れません。
C 無人島に賛成です。食糧がなくなるかもしれないから、食糧の大切さが分かります。
C キャンプに行くのだから、テレビなんて見られなくても当たり前です。

 賛成派、反対派各3名が前へ出て、教師の司会でこのような話し合いを2回した。以外と白熱し、クラスは盛り上がった。こんな話し合いをまたしたいですかと尋ねると、ほぼ全員がやりたいと言った。そこで、翌日の参観日、
夏休み家族で二泊三日の旅行に行くなら車がいい
これを論題に5年生で初めてのディベートの導入の授業をした。
賛成派の理由は次のような点。
 ・絶対に座れる。
 ・忘れ物をしても取りに帰れる。
 ・時間にゆとりがある。
 ・コースを変更できる。
 ・荷物をたっぷり積める。
 ・電車などだとその駅まで行くのにまた時間がかかる。
反対派の理由は次のような点。
 ・車は事故が多い。
 ・エンジントラブルや故障になると大変だ。
 ・渋滞に巻き込まれる。
 ・運転手だけが疲れる。
 ・電車などだと家族以外の人と触れ合うことができる。
 これらの理由を根拠にして、賛成・反対の主張が交わされた。

 進め方は、
 (1) あいさつ・論題の紹介
 (2) 主張タイム 賛成派・反対派各2分
 (3) 作戦タイム  2分
 (4) 質問タイム 反対派・賛成派各2分
 (5) 主張タイム  賛成派・反対派各2分
 (6) 判定
 (7) あいさつ
 もじもじしたり声が小さかったりと戸惑う子もいたが、チームの協力で初めてにしては楽しいディベートができた。また違う論題でディベートをしたいという子が多かった。
(大津市立堅田小)