明 日 も 元 気 で ね
北 島 雅 晴

 6年ぶり3度目の1年生を担任することができた。入学式の準備に向けて慌ただしく過ごす中にもどのような出会いがあるのか楽しみも多い。
 1年生の1日は、あっという間に終わってしまう。朝の元気調べ(健康観察)に始まり、歌をうたい、お話見つけた(スピーチ)を行い、絵本を読み、運動場で元気に遊び、そうしているうちに給食の準備時間となる。

 その中でも、子どもたちが喜ぶのが絵本のお話を聞く時である。全員がそろって着席するのは難しいが、この時だけは座って話もせずじっと聞いている。3日目の保護者からのお便りの中に次のようなものがあった。
「うちへ帰ってきてから、今日読んでもらった本のことが話題となりました。週末に図書館に行ってこの本を借りることにしました。」
 しばらく絵本を読むことを続けると、「今日は、何を読むの。」「長い話にしてや。」と伝えに来る子も増えてくる。時間の関係で読まない日があると、 「今日は、本を読まなかったな。」と訴えに来る子もある。
 週末に図書館へ通って、絵本を探すことが習慣になりつつある。それほど、絵本を読んだことがないので、すぐには選ぶことができない。たくさんの絵本を一度に読めないので、毎週、借りる棚をしぼってその中から選んでいくことにした。

 帰る時は、毎日、先生とのあいさつのしかたが違う。
○握手をする。(これは一人ひとりに声をかけやすい)
○先生が高いところに手のひらを上げ、それを子どもがジャンプしてたたく。(何度も挑戦する子が出てくる)
○先生とジャンケンをして勝ったら帰ることができる。
 一番大変で人気の高いのが、「体重測定」と呼ばれるものである。その日たまたま体重測定があったところから思いついたのだが子どもを高く持ち上げるものである。ランドセルをしょっているのでかなり重く感じる。腰を悪くしたこともあるのでたまにしかしない。
「今日は、何で帰るの」と尋ねに来る子もいる。子どもが考え出すあいさつもそろそろでてくるであろう。

 2週間を過ぎたところで、幸い1人の欠席者もいない。元気に学校へ出て来てくれている。まずは絵本を毎日読むことと、帰りは元気に送り出すことを続けていきたい。
(草津市立草津第二小)