国 語 学 習 の 思 い 出 ベ ス ト 3
伊 庭 郁 夫

@「みすずさがしの旅」 (理由)画用紙にみすずの生がいをまとめるのがよかった。
A「大造じいさんをがん」 (理由)心情曲線のことが印象に残っている。
B「木竜うるし」 (理由)劇をしたのが楽しかったから。  【A児】

@「朗読・群読(詩)」 (理由)気持ちを考えたり音楽をつけたりしておもしろかったし、いろいろな詩を知 ることができたから。
A「ディベート」 (理由)いろいろな意見をぶつけあって楽しかったから。
B「伝記」 (理由)いろいろなすごろくなどを作れたから。  【N児】


 これは、5年生の国語学習も終わりに近づいたある日、1年間の国語学習を振り返っての一こまである。気づいたことは、自分が表現活動で体験したことが心に残っているということであった。また、題材の魅力と共に、学習活動の新鮮さにも魅力を感じていたようである。

その次に、1年間のまとめとして、自分なりの表現方法で題材を選び、工夫して発表する学習活動を組んだ。
 例えば、伝記から読書活動に発展し、調べたことや感想を発表する子どもがいた。  人物としては、ヘレン・ケラー、マザー・テレサ、ライト兄弟、徳川家康、豊臣秀吉、中江藤樹などを個人やグループ で調べていた。そして、新聞にまとめたり、本づくりをしたりして発表する。

 あるいは、最初にディベートという表現活動を選んでから、そのメンバーで論題を相談する場面が見られた。結果的には、2つのグループに分かれてディベートの準備に入った。論題は、
 ●大造じいさんの主人公は、大造じいさんかがんか。
 ●森林は守るべきか、少しは開発すべきか。
の2つである。
 最初の、大造じいさんに関しては、「がん」が話の展開を左右する、ただの鳥に対しているような気がしなかったという論が進んだ。それに対し、心情を大事に描いている「大造じいさん」が主であるという論や題名からも察することができるという展開でディベートが進んでいった。
 また、森林を守るべきかというディベートでは、環境に関する本を調べたり、インタビューやインターネットを利用するなどして、自分たちの正当性をわかってもらおうと努力する姿があった。

1年間、子どもたちの心に刻み込む授業をどれだけできたかが試される時間でもあった。
(安曇川町立安曇小)