▼子ども達の未来を拓く学校施設は「地域の風がいきかう学校」と、学校週5日制時代の公立学校施設に関する調査協力者会議報告書は提案している。その中の「これからの公立学校施設を考える際のヒント」には、次の提言がある。(1)子ども達が楽しく学び遊べる環境づくり(それぞれの子どもの居場所がある学校) (2)地域に溶け込む学校施設 @保護者や地域住民のためのスペースを(散歩の途中に気軽に立ち寄れる学校) A特別教室や学校図書館も地域に開く(学校は地域住民の生涯学習のベースキャンプ) B休日や放課後の子ども達への開放(学校は子ども達の自由空間) C地域と学校の「垣根」を払う(学校が地域と融け合う) D地域のシンボルとしての学校施設(学校は地域住民の心のよりどころ)

▼学校が地域の中に融け込むということから見直していくといかにも新しい学校像のように見えるが、学校の本来の姿を示していると理解することもできる。いわゆる「開かれた学校」は学校の原点を指しているのである。

▼開くといえば「国語教室を開く」ことを最近真剣に考えている。今までの国語教室はあまりにも閉鎖的ではなかったかという反省からである。というのは、総合的な学習を視野にいれて、子どもの言語力を見ていくと、あまりにも、生きた場での言語力をつけていなかったということの自覚からである。(吉永幸司)