▼11月例会(第213回)は総合的な学習と国語科教育について考えた。提案は「総合的な学習に生きる国語力の育成」(森さん・仰木の里東小)、「国語科の基礎基本と総合」(中嶋さん・旭森小)、「国語科から総合学習へ」(高野さん・比叡平小)。

▼森さんは「総合的な学習の時間」の充実は教科の学習の充実であるという立場から、国語科授業の改善点を提案した。「やってよかった」「やって力が付いた」と自分をほめたくなるような国語科学習体験の積み重ねが次の学習意欲を引き出すという教室の実感を背景にしたものである。

▼中嶋さんは言語の歴史を調べ「日本語の変化は、外国の言葉の習得の大きな妨げになった」という論を展開した。国語審議会の審議経過を検証しながら「国語科」は「言語の教育」をかなり広い視野に立って推進しなければならないという提言の具体化として「お話大好き」や「外国のあいさつ言葉」を単元化する試みについても発表をした。

▼高野さんは「比叡平から世界をのぞいてみよう」という校内研究の取り組みを中心に、「地域の特性を生かした総合学習」について提案をした。異文化を学ぶという視点から、外国の生活を経験した人や日本在住の外国の人たちを招いての授業の成果を発表した。

▼巻頭には、岡本茂先生から玉稿をいただきました。深謝。 (吉永幸司)