こ の 日 を 大 切 に 生 き よ う
北 島 雅 晴

 ある日、女の子が「九九の日」という日記を書いてきた。九月九日が弟の誕生日なのだが、弟は九九を覚えようとしない。だから、この日を九九の日として、覚えさせようという内容である。
 26日は「風呂の日」、23日は「文の日」。最近は、〇〇の日が増えてきた。この女の子の発想を生かして、クラスでも自分たちで〇〇の日を作ってみようと働きかけた。すると次のような日が出された。
 ・8月7日  花の日
 ・毎月8日  歯の日
 ・8月8日  パパの日
 ・8月31日  野菜の日
 ・毎月17日  雛の日
このあたりは、比較的分かりやすい。
 ・10月31日  天才の日
 ・毎月25日  笑顔の日
 ・8月6日  あいさつの日
 ・10月9日  おしゃべりの日(トークの日)
 ・3月3日  掃除の日(さっさっ)
等、ややひねったものも表れた。
 〇〇の日が決まったら、この日の説明を考える。「この日を大切にしてほしいと友達に訴える文章にしよう」と投げかけた。

◇10月31日は、何の日でしょう。
 答えは、天才の日です。みんなは、一度は天才にあこがれたことがあると思います。いつもテストで百点。私は母に「獣医になりたい」って言うと、「天才にしかなれない」と言われました。次の日からもう勉強。けっきょく3日くらいでやめたけど。(以下、略)

◆14日は、「いしの日」といって自分の意志を大切にする日です。何でも人にたよらず、自分の意志で行動する日です。ぼくは、人にたよってばかりだったし、自分の思ったことをあまり言わなかったから、この日は、自分の思ったことを言ったりやったりする日にしていきたいです。人のまねをするのはよくないから、こういう人にはいい日だと思います。(以下、略)


 できた作品を読み合う時間をとった。自分の生活の様子が素直に書かれた文章、「なるほどなあ」と思わせる考え方等、友達の作品のよさを多くみつけることができた。
 出来上がった作品を生かすためにどうしたらよいか、みんなで話し合いたいと考えている。
「本にして学級文庫にも入れる」
「ちょっとかわったカレンダーとしてまとめる」
これは私の意見だが、子どもからは、どんな考えが出されるであろうか。
(草津市立草津第二小)