最密充填構造(FCCとHCPの違い)

モデルA 面心立方格子(FCC)

モデルB 稠密六方格子(HCP)


 原子を剛体の球とみなし,最もコンパクトになるように詰め込もうとしたときに現れる構造は「最密充填構造(最密構造)」と呼ばれている.
 面心立方格子(FCC)も稠密六方格子(HCP)も最密充填構造になるが,積層面の原子配列が異なる.両方ともに第1層[赤]第2層[黄]まではお互いに同様だが,第3層[緑]が異なる.
 面心立方格子では第1層[赤]第4層[青]が同じ配列になる(第1∼3層の繰返し)が,稠密六方格子では第1層[赤]第3層[緑]第2層[黄]第4層[青]が同じ配列(第1∼2層の繰返し)になる.