西田総務工房レジンキットの作り方(継ぎ目の消し方)


継ぎ目の消し方(ガレキ、プラモ両対応)

レジンキットやプラモデルに付き物の「継ぎ目消し」。これこそが模型の醍醐味とも言えるのですが、あんまり好きじゃないという方もいらっしゃるはず。工作自体は楽しいけど、困った事が起こるから。困った事とは…「作りたての時は上手く消えていた継ぎ目が、数日後、復活してきたりする」事です。

「え?俺、そんなのなんないよ?」と問題なくこなされている方も多いと思いますが、ボク自身もこれに悩んだ時期もあります。そんな折、滋賀の模型店ファイナルラップのご主人より、この解決策を伝授いただきました。

スチロール樹脂を溶剤(各社製セメントなど)で接着した際の継ぎ目復活は、溶着部分の揮発によるヒケです。揮発分がなくなるくらい完全にヒケてから、削れば良いわけですが、充分寝かしたのハズなのになんだかやっぱりスジが出た(涙)って事もある。グロス塗装した部分で出た日にはもう、人生のほろ苦さすら感じます。

瞬間接着剤で継ぎ目消しをした際はそれが起こりにくいのですが、やはり数ヶ月すると、うっすら線が出てくる事も。溶着からすれば、わずかなヒケですが、垂直に切り立つ面同士の接合だと、目視可能な線になる事があります。加えて、瞬間接着剤は衝撃に弱く、とりわけ盛り付け用の瞬間接着剤は、切削性を重視しているので強度的にはさらに劣ります。

そこで、見栄えを整えるための盛り用の瞬間接着剤と、接合用の接着剤(レジンなら強度重視の瞬間接着剤、プラモならタミヤセメントなど)を併用して使おうではないかと言う技法です。しかも、前述の「垂直に切り立った面の接合だと、わずかのヒケでもくっきり線が出る」を解決する為の工夫も込められています。難しい工法ではないので、継目消しでお悩みの際は、一度ご一読下さい。


まず未塗装の初期状態です。図は以降も部品の断面を表しています。レジンキットでもスチロール樹脂(通常のプラモ)でも、基本は同じです。いずれの場合も、あらかじめ離型剤などの油分を脱脂しておいてください。

完成時に表側に来る接合面のエッジをデザインナイフやセラカンナで削ぎます。接着してから、彫刻等の角刀で溝を掘っても良いのですが、最初に削いでおく方が、なんとなくスマートに行きます。溝の幅と深さはパーツの厚みと相談しつつ最小限で良いと思います(図は極端に描いていますが、シャーペンの芯以下の幅と深さでOKです)。あまり削り幅が広いと、曲面の継目の場合、面のRが狂いかねないので、必要最小限を見極めてください。

接合面の平らな部分に、固定用の接着剤(レジンなら瞬間接着剤、プラモならタミヤセメントなど)を塗り、接合します。部品がくっついたら、V字型に出来た溝に盛り用瞬間接着剤(ボクの場合はWAVEの黒い瞬間接着剤)を多めに盛って行きます。WAVEのそれは、後に削った際に気泡も少ないので、お薦め製品です。

盛り用の瞬間接着剤は、作業時間確保の為硬化が遅いので、瞬間接着剤硬化スプレー(WAVEやアルテコなど)で強制的に硬化させます。

最後に、盛り用の瞬間接着剤を金ヤスリ→極細金ヤスリ(ハセガワのレーザーファイルなど)→紙やすり#400→紙やすり#800で平滑化します(沢山番手がありますが、ボクの場合はこの2枚で事足りています)。
レジンはもちろん、プラモの場合でも、瞬間接着剤処理の後には施工したパーツ全体にサーフェイサーを吹きましょう。この手の処理をした際は必須です。

瞬間接着剤と言えどヒケはゼロではないのですが、盛り付け面が斜面なので、多少ヒケたとしても、なだらかに窪むので、異素材間の段差が目立ちにくいという寸法なのです。ハラショウ!


いかがだったでしょう?実際のところ、これをやっても、稀に1年後ぐらいに、うっすら線が浮き出てくることもあります(それでも線の出方は比較的緩やか)。この時は、もう受けいれましょう、大地に生きる摂理として。ですが、この方法を採って以来、継ぎ目復活は激減しました。よろしければ一度お試し下さい。


 
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