悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
15.02
2015.02.28:
昨日の話をもう少し引っ張る。
子供たちにぜひとも知って欲しいのは、他人の命を粗末に扱うということは、自らの命をも粗末にすることだと。他人を傷つけ命をまで奪えば、自らも罰を受け、将来をまっとうに生きるすべを失う。しかもその罪について一生背負わねばならないのである。
この世に生まれた命は、それだけで貴重であり、同時に寿命が尽きるまでは生きる権利を持っている。何人もそれを冒すことは出来ない。もちろん軋轢が生じることもあるだろうが、それを自ら話し合いで調整し、相手を尊重することこそが自分の生きる権利をも尊重するものなのである。
そのバランスが崩れたとき、人々は憎しみと殺し合いに陥る。
相手を殺すことが正当化されるならば、自らも殺される可能性があるということであり、そのような恐怖の人間社会は自ら滅亡の道を進むことになる。だが人類の歴史は2度の世界大戦を含めて紆余曲折を繰り返しながらも平和の道を進んできた。
個人としては苦しいこともあるだろう。だが自らの命が自分だけのものでないことを知ったとき、他人の命の大切さがわかる。
大人たちもそのことを今一度思い出すと同時に、子供たちにも命の大切さを語って欲しいものだ。
2015.02.27:
川崎で中学生が殺された事件、高校生3人が逮捕された。悲しい結末を迎えようとしている。
容疑者は家庭裁判所で判決を受けるのか、凶悪さから一般の裁判になるのかはこれからである。しかし中学生の体を何度も殴ったりナイフで刺していることから、その執拗さがうかがえる。
昨日書いたプロレスではかなりきわどいプレーもある。だがそれらは基本的に抑制され演出されたものであって、怒りに任せて暴走することはよほどでないと起こらない。もちろん事故はある。ボクシングでも長期間パンチを受けて脳の血管が切れやすくなっていることもある。だがそれらは最初から殺人を意図したものではない。
少年たちは命に関わる限度を知っていたのか知らなかったのかはなんとも言えない。だが限度を超えたことは事実であり、中学生を死に至らせた責任からは、未成年であっても逃れることは出来ない。
それにしても彼らがそこまで暴走した背景には何があったのだろう?
冷静さを失い、他人の命を奪うまで暴走した彼らの心境はどんなものだったのだろうか?
彼らは「人殺し」の十字架を背負うことになることを予測できなかったのだろうか?
被害者、加害者共に実に悲しい結末である。
2015.02.26:
先日女子プロレスで骨折するほどの激しい殴打で入院・手術を受けるという事件があった。
加害者は出場停止の処分を受けた。
これはもう怨恨による暴力事件と見て差し支えないだろう。警察が出てきてもおかしくない。
プロレスは一般紙には載らず、スポーツ紙でしか扱わない。フェアプレーと実力で争うスポーツではなく、ショーだからである。
ショーだからといって馬鹿にしてはいけない。力道山の空手チョップ、ジャイアント馬場の16文キックなどはそれなりに体を鍛えなくては出来ない。技を受ける側も同じである。素人がやったら大怪我をする。
問題の暴力事件だが、あるOGに言わせると興行を行う会社の管理が不足していると言う。ラフプレーをやる場合、事前にちゃんと会社を通じて相手に伝えるし、大怪我を負わせるようなダメージを与えることはしないとのこと。観客を喜ばせるためのショーであっても、限度を弁えるのがプロのショーマンなのである。
少なくとも言えることは、プロレスは喧嘩の場を見せるものではないということである。
2015.02.25:
アンケートによれば、満員電車でのベビーカーの存在をうとましく思う人がすくなくないようだ。
ある人に言わせると、満員電車にベービーカーを持ち込む人の意識を問題にするのではなく、そうせざるを得ない環境、すなわちラッシュの時間帯に子連れ出勤を余儀なくされていることに目を向けるべきだという。
私はこれに加えて、今の首都圏の異様な混雑も問題だと思う。あの息苦しいくらいの超満員の電車は、首都圏に仕事場が過剰に集中しているのが原因である。さらに首都圏では住宅が不十分なために宇都宮、水戸、小田原あたりにまで通勤圏が拡大し、これらの駅では朝7時頃にラッシュがピークになり、首都圏では駅に着いてから朝食を取るという習慣が出来ているのも、これまた欧米では考えられない異様な光景なのである。
こういう状態を根本的に解決しないと、ラッシュに苦しむ人はベービーカーを白眼視してしまうのではないだろうか。
2015.02.24:
昨夜は直径3mくらいある鉄製の筒を国内の工場に輸送するための手続きなどで残業したため、日記はお休み。
これぐらいの大きさになると、道路法で通行許可を国交省から貰わねばならない。もちろん通行コースも申請書に記載する。もし幅が狭すぎる道や、重量に耐えられない橋などがあれば却下される。
このあたりは輸送を頼んだトラック業者が良く知っているのでぬかりはない。
さて、農水相が献金問題で辞任して首のすげ替えが行われた。
辞めた方は居直っているようだが、どう考えても一種のマネーロンダリング。補助金を受けたのが「精糖工業会」で、献金したのが「精糖工業会館」。こんな見え透いた手口を使ってまで金が欲しいのか。
またこの問題に関連して民主党議員が質問している最中に安倍首相が「日教組はどうした」と野次を飛ばし、後で間違いを謝罪した。
要するに日教組には補助金が出ている、日教組が関わっているとされる教育会館から献金がなされた、というものだったが、いずれも根拠のないものだったのが判明したのである。
首相のヤジも問題だが、虚偽の事実を使うこともこれまた異常である。
なりふり構わずにひたすら暴走し続ける首相、こんな人物に政治を任せる気には到底なれない。
2015.02.22:
確定申告(還付申告)に行った。受付で書類を渡し、控えに受領印をもらって終了。行列はなかったのでわずか3分で終了。
今年の還付額は1万円と少し。4月になったら振込みされるだろう。
さて、友人HPの話。
ツイッターをやりたいとのことなので、HPサーバーのメールアドレスを使ってアカウントを取得。しかしこれをどうするのだろう?
というのも編集メンバーのオッサン、オバハン連は誰もツイッターを使ったことがないからである。よくわからない連中だ。
2015.02.21:
確定申告のシーズンに入った。
期間中、日曜日に2回特設会場が設けられる。今年の1回目は明日。神戸はJR神戸駅裏の「クリスタルタワー」が会場。
明日午後に(天気予報は雨)行く予定で、今夜は病院領収書の整理で忙しい。
2015.02.20:
息子がアルバイトを始めてから約2週間、「辛い」とも言わずにせっせと出勤している。若者に良く見られるような飽きっぽさはないようだ。
時々職場の話をするが、私は聞いているだけで「がんばれ」などと叱咤激励はしない。どういう対応をするかは本人が決めることだからである。
でもひとつだけ驚いたのが、中国人が良く紙おむつを大量に買おうとすること。中国で転売することが流行しているらしいのである。そういう客には売ることを拒否することもあるという。例えば買おうとしている客に「どのサイズがいいですか?」と聞くと「どれでもいい」という答え。明らかに自分の子供に使わないのは明白である。
ということで、息子は仕事に慣れようという姿勢が見えるので安心。ただひとつだけ親として気になるのが夜11時までの深夜勤務組になっていること。連日食事が遅くなるのは体に良くないからである。
さて、馴れると言えば私の新しい血糖値計のこと。ちょっとギクシャクしながらでも1週間で使い方のコツがつかめてきた。まだうまく出来ていないのがメーター本体のスイッチ。少しだけ長めに押し続けないと入切ができないのである。他の電子機器には見られない癖である。
2015.02.19:
ウチの職場で国内業界向けの仕事しかしていない担当者から相談を受けた。
下請企業に対して、作ってもらっているある設備にウチから支給する部品を取り付ける、とここまでは別に珍しくはないのだが、ここから先がややこしい。
実はその設備の大半は海外に委託で作らせていて、支給した部品はその海外メーカーに送らないといけないという。それも急がないといけないので、国内下請企業の代わりにウチが直接輸出してほしいという依頼があったという。しかも国際宅急便で。
担当者は国内の宅急便と同じレベルで簡単に送りたいとの意向。だが話を聞いた私は「待った」をかけた。
まず最初に、日本からの輸出手続きがあることを担当者に説明。そして輸入する側の海外メーカーでも輸入手続きが必要で、相手国(それも発展途上国)での関税や付加価値税(消費税)の税率の計算があり、輸入許可がすぐに取れるかわからないことなどを説明した。
彼は青天の霹靂状態で、何故そんな複雑な手続きがいるのかまったく理解できないという顔をしていた。
先進国はほぼ問題ないが、発展途上国は輸入割り当てとか高い関税率をかける、あるいは輸入総量の規制とかで、貿易赤字が膨らむことに神経を尖らしているのが当たり前。だから品物を送っても簡単に通関が済むとは考えられないのである。
しかも彼から話を聞いているうちに重大な問題があることに気付いた。
本来なら国内下請企業の名前で品物を送り、設備に取り付けられた状態で日本に再輸入することになるのだが、その際に海外メーカーに物を作らせた代価に加えて支給品の金額を加え、総額に対して消費税を払う必要がある。輸出の時は消費税が免除されているからだ。
しかし相談を受けたケースでは輸出のときに下請企業ではなく、ウチの会社が肩代わりで輸出申告をすることになる。つまり輸出者と再輸入者が異なるのである。こんなケースは私もやったことがないし、ネットで調べても前例がなかった。
結論。支給品はまず国内下請企業に送り、そこから海外メーカーに送ることになった。輸出入手続きや税金の申告・支払いはすべて彼らの責任範囲である。
ところでウチの担当者は私の説明に未だ理解できていない模様である。
2015.02.18:
右翼文化人の曾野綾子が産経新聞に書いた記事が大論争というかあちこちで炎上している。
夫の三浦朱門と並んで以前から反動的、右翼的言動が多かったが、今回はただではすまくなったようだ。
記事の根幹部分は、「移民を受け入れるならば人種ごとに居住区を分けたほうがいい」という趣旨の部分である。
これがどういうことを意味するのか、彼女自身のこれまでの思想から考えて無意識に書いているのだと思うのだが、人種差別がにじみ出ている。だから南ア大使を始め、海外からも批判が出ている。
彼女はこれらの批判に対して朝日新聞で「チャイナタウンと同じだ」などと言っているが、これも火に油を注いだ感じ。「分けたほうがいい」というのは強制性を含むことは自明であり、かつチャイナタウンは自然に出来上がったもので、性格が異なる。それを知ってか知らずか居直る言葉を吐くようでは情けない。
南アのアパルトヘイトは故マンデラ大統領をはじめ、多くの人達が犠牲をはらいながら撤廃したものである。撤廃後になってやっと国連加盟が認められた、国際的にも非人道的な制度として認識されているものである。それを安易に復活させるような考え方が批判されるのは当然である。
それがいやなら右翼的雑文を書きなぐることをやめるべきだ。
2015.02.17:
私が指導しているY子、これまで手配書の作成ばかりやらせていたが、来週当たりからいよいよ船積の仕事に入る。
手配書のパターンはそれほど多くはないが、船積のパターンは種々雑多、だから数をこなして体で覚えないと頭が混乱する。しかもウチの会社が直接契約したか、商社経由か、船積は日本からか第3国か、向先はどこで、中近東のように原産地証明書が必要か、運賃や保険はこちら持ちか、など複雑怪奇。
それに加えて季節を考慮しないと信用状の期限がなくなったりする。例えば今は旧正月直前。輸出、輸入に関わらず中国や韓国は明日から約1週間は船積は厳禁である。欧米を中心にクリスマスから新年にかけても同じ。
Y子には一定程度説明してあるが、パニックにならないか心配である。何しろ彼女に任せたジョブ番号は既に10本あまり。私はもちろんそれ以上を抱えている。それも国内向を含めて。
おおよそ船積実務の解説書に書いてある内容のすべてのパターンをこなす仕事。ジョブ番号一つごとに教科書を広げて・・・などとやっている暇はないから、最初に書いたように必死で体で覚えるしかない。
2015.02.16:
昨年10〜12月のGDPが発表された。
全体で+0.6%、年換算で+2.2%だが、民間予想の年率+3.8%よりもずっと低い。大きな原因は個人消費が伸びないこと。
そりゃそうだろう。消費税増税以来実質賃金は上がるどころか下がる一方なのだから、買い控えが続いても不思議はない。
今年1〜3月期は原油高で回復するだろうという予想があるが、考えたら政府日銀の札束垂れ流しによるGDP回復の目論見によるものではなく、すべてがそれ以外の外的要因ばかりである。個人消費の伸びによる自力は全くない。
ということはアベノミクスでかろうじて大企業と金持ちがが潤っていることで成長を支えているだけで、後は総崩れ。サルにでもわかる仕組みである。しかも日銀の金融緩和をやめたら破滅的な結果を招くことは必死だから、やめるにやめられないジレンマに陥っている。
すべての原因は禁じ手を使ったことにあるのだから、その責任は政府日銀と、食い逃げをした大企業、金持ちに責任を取ってもらうしかない。
2015.02.15:
ウクライナ国内の対立は休戦協定が守られることで、とりあえずはさらなる犠牲者の発生は抑えられそうである。
ここへ来るまでに、仲介役を果たしたドイツ、フランスの役割は少なくないだろう。
翻って、日本政府はこのような平和的な解決のための努力はまったくする気がない。逆に人質救出のためとの口実などを使って自衛隊を出すことばかりに熱心である。
常識的に考えて、人質がいるところへ軍隊を送ったらどうなるか。誘拐犯は逆上して人質を殺す確率は高くなるだろう。アメリカなどは人質救出のためだけに軍隊を派遣することは考えていないと聞く。
戦争をする国を目指して限りなく暴走するアベットラーを、絶対に阻止せねばならない。
2015.02.14:
糖尿病の通院だったので、ついでに血液採取のための針のフォルダーの交換を依頼した。キャップの部分がコンクリート床に落とすなどで欠けている部分が多くなり、使いづらくなったためである。ところが病院では既に私が使っているニプロ製は廃止して、テルモ製の新しいタイプに変えていた。それで血糖値計本体も含めて丸ごと交換となったのである。
デザインは左の写真の通り。
従来のものに比べて派手な色合いである。どう見ても医療機器という感じではない。
使い勝手はすべてワンタッチにしてあるので悪くはない。しかしこれまで使っていたものとは針や測定センサーの扱いが異なるので、なれるのに時間がかかりそうだ。
新しいもので気になるのは、計測に必要な血液の量が増えたこと、そして使った後の針と測定センサーの医療廃棄物用容器として使っていた、飲んだ後の500mLのペットボトルには28日分が入りきらない可能性が高いことである。
血糖値計の選択権は私にはないので、病院から渡されたものを使うしかないが、これほど変わったものを渡されるとは思わなかった。
なお、写真のセットには5回分の針とセンサーしか入らないが、旅行などで不足する場合は、別に各30個入りの箱を一緒に持ち歩くことになる。
2015.02.13:
昨日、おとといと少し気温が上がったが、今日は再び冬型。竜巻が発生したところもあったようだ。
ウチの会社ではイスラム国支配地域のイラク北部やシリア東部への立ち入りをやめるなど、出張する場合の報告を厳格にして、社員が被害に遭わないよう監視している。もっとも実際にイラクとかシリアに仕事に行く人は現実にはいない。
ただ、エジプトにはどうしても行く必要がある場合も、仕事上考えられる。
仕事上中近東への輸出は多いのだが、人間が行くのと貨物を送るのとは性質が全く違う。なのに「輸出して大丈夫か?」と聞く人がいる。外務省が出している危険情報はあくまで人間が近寄ることを想定したもの。それも大都市が多い。しかしこれまで港が戦場となって閉鎖した例は、唯一リビアのトリポリを除いてまったくない。
最近不穏な雰囲気になっているのはイエメン。ほぼ内戦状態だという。
ちょうど私の仕事でイエメンのホデイダ港に機械部品を送る予定が来月にあるのだが、今のところ船会社が寄港を中止したという情報はない。
しかし現実はどうなのか、これからの見通しなど、情報収集中である。
2015.02.12:
イスラム国に関連したニュースが毎日流れているが、現在の焦点はフリーカメラマンがシリアに行こうとしてたのに対して外務省が警告のみならず、遂には旅券返納命令を出し、警官を連れてまで本人から旅券を差し出させたこと。
本人は記者会見も開き、法的措置も考えているとのこと。
外務省の言い分は法人保護だが、パスポートを取り上げるまでのものだろうか?
何となくだが、後藤氏が殺害されたことを受けてジャーナリストは何をしでかすかわかないという猜疑心が政府にあり、見せしめにしているのではないか。
パスポートを取り上げると言うのはよほどの理由がない限り安易にやることではない。パスポートがなくては一切の海外旅行ができなくなるからである。しかも憲法で定める移動の自由、あるいは報道の自由にも関わる問題でもある。
もしイスラム国に関する渡航を阻止するというのであれば、真っ先にやるべきはイスラム国に参加しようとする連中や、それを積極的に仲介するプロモーターの規制を強化すべきだろう。ジャーナリストを標的にするのは間違っている。
2015.02.11:
今日は出勤日であるが、例によって「祝日」は休暇を取った。
カッコつきの祝日と書いたので「建国記念の日」なるものについて書く。
もう誰もが知っていることと思うが、2月11日を建国の日とするのはあくまで神話の上での話である。それに疑問をはさむ余地はない。
ところが自民党政府は数の横暴で祝日にしてしまった。その意図するところは戦前の天皇主権の時代の復活である。単なるノスタルジーではない。そのイデオロギーをしっかり掴む必要がある。
天皇が権力を握ったのは律令時代から平安時代までで、明治になるまでは征夷大将軍を頂点とする武士が権力をにぎる時代が主流であった。但し、その権力は征夷大将軍という名前が示すように天皇の権威を利用した。だから歴代の権力は天皇を温存したのである。
しかし庶民から見た場合、江戸時代で権威を持つと言えば、藩主であり、奉行であり、はるか雲の上の将軍様しかなかった。天皇の存在すら知らなかったのである。
ところが明治維新で事情は一変した。明治政府は天皇を最大の権力者にした。数百年の間眠っていた亡霊が「現人神(あらひとがみ)」として呼び出されたのである。
しかし天皇が頂点とされた時代は1868-1945のわずか77年で終わった。その間、「紀元節」というでっちあげられた歴史は終わったのである。
しかし執拗な天皇主義者たちは紀元節の復活の試みに成功した。
歴史的事実の基づけば建国記念の日を定義するのは困難かもしれない。歴史学者の間でも定まっていない。個人的にもわからない。
しかし2月11日でないことだけは明白である。
2015.02.10:
先月、ウチの下請けで作った品物を某大企業に納入した際、玄関ゲートに軽く接触、天井の一部(薄いカラー鉄板)が少しめくれ上がった。
もちろん客はカンカン、始末書を書かされ、修理費を負担することになった。
もっとも、そもそもの原因は下請けが手配した運送屋が勝手に制限高さを違法に超えたまま走ったことにあり、運送屋の対物保険で補填することになる見込み。
ところが今度は、別の会社のトラックが同じ場所に接触し、めくれ上がった鉄板をもぎ取ってしまった。
笑うに笑えない話である。
こういう場合、修理費はどうなるのだろう?
折半になるのか、後からぶつけた方が全面的に負担するのか、保険会社はさぞかし査定に悩むに違いない。
2015.02.09:
今日は2と9の語呂合わせで「ふぐの日」。
こういうこじつけの記念日は他にもあって、1月10日=110番の日、2月22日=猫の日(ニャンニャンニャン)、11月22日=いい夫婦の日、と数え上げたらきりがない。
今日、あるメーカーが謝罪に来た。
客に収めた交換部品がオリジナルと違うとクレームを受け、原因を調べたらそのコンベヤメーカーが過去に納入した図面を間違えて作っていたためである。
オリジナルは標準図を一部改正した特注品だったのだが、保管していたのは標準図だけで、特注品の図面と差し替えるのを忘れていたという。そして20年くらい経過して誰もがそのことを忘れてしまったため、交換品の注文が来たときに標準図で作ってしまったのである。
標準図で作った品物は使えないことはない。だがコンベヤを動かしたらわずかに音が大きくなることがわかった。機能に支障はないが、間違いは間違いだから正規のものを送ることになった。
だが恐ろしきはその重量と金額。総重量は1トン、金額は1千万を超える!!!
メーカーは大企業の部類だから正直に再手配を申し出た。
相当な仕損じの出費で、決算時には特別損失として計上されるだろうが、決算報告書を見た株主は目を剥くだろう。
2015.02.08:
寒波が次々とやってくるため、最高気温が10度を上回ることが非常に少ない。
節分の翌日は立春だが、寒さの峠を越える兆しはない。
一方、中国では旧正月を控えてそろそろ里帰りの大移動が始まっている。私の仕事で中国からの輸入があり、船積は15日なので準備が忙しい。
和歌山県での小学生殺人事件、容疑者が逮捕されたが、ちょっと不思議なシーンを見た。
容疑者が護送される際、彼は両頬を膨らませて指で突く仕草をしていた。
多くの場合、容疑者は顔を服で隠したり、うつむいたりするものだが、そういう雰囲気がない。もっともヤッチャンはふてくされていることが多いが、これは別格である。
やはり彼は何らかの精神的な問題を抱えているのではないか。
秋葉原の無差別殺人の犯人は最高裁で無表情だったらしいが、心を病んでいる人間は何らかの共通点、すなわち喜怒哀楽の表現がうまくいかないもののようだ。
2015.02.07:
息子が自分でアルバイトの口を見つけてきた。
学校を卒業して就職したら、雇うだけ雇って気に入らないやつは次々と切り捨てる「新卒切り」タイプのブラック企業だったことがわかり、示談で退職して以降、ずっと職から離れていた。
それが、私の年齢、体調のこともあって自分の将来に危機感を感じたのか、ディスカウントショップの募集に応じて働くことになったのである。
息子はそれまで「仕事を探している」と言いながらもずっと避けていた。しかし私が最近「もうカウントダウンは始まっている。退職したらお前を養うことはもはやできない」と最後通牒を宣言したら、かなり真剣な顔になった。
ところでコンビニとかスーパーでなかった理由は、食料品が多く、賞味期限の日付と時間に追われて割引のラベルを貼るのが忙しいのでいやだとのこと。なるほどと思った。
これからどうなるか、先のことはわからないが、すぐに「辞める」と言わないことを祈るのみである。
2015.02.06:
今ちょっと問題になっているのが、イスラム国による人質殺害に対してアベットラーが「罪を償わせる」と発言したこと。
これが欧米では驚くべき発言として捉えられている。訳としてではない、日本語そのものである。確かにこれまでの日本政府の発言としては使われなかった言葉である。しかもこの言葉は報復を匂わせるものがある。
だからと言って今自衛隊を出して軍事作戦を行う雰囲気はない。もちろん法的根拠もない。だが怒りにまかせて口にするのは不謹慎と言わざるを得ない。もし報復のニュアンスとしてイスラム国側が解釈したら、日本人対するテロがエスカレートしかねない。
一方、ヨルダンも国王が報復を命じ、イスラム国支配地域に空爆を行った。
これもあまり好ましくない方法だろう。国際的な観点から言うと、自国領土への侵略に対する反撃、すなわち個別自衛権の行使とは性質が違うからである。
また、アメリカでは地上軍派遣の声が出ていると言う。こうなると湾岸戦争やアメリカによるイラク空爆のように、国連決議なしの泥沼に再び入る危険をはらむことになる。
もう一度原点に返り、兵糧攻めの効果がなく、かつイスラム国がテロと侵略を繰り返すことを確かめた上で、再度国連決議による軍事作戦を行うべきだろう。
行動に移る前の間、犠牲者が出るかもしれない。悲しいことだが、国際的合意なしの戦闘行為は必ず将来の軋みを生じる。
2015.02.05:
今日衆議院でテロ非難決議が全会一致で採択された。
ここで注目すべきは、政府に「海外に滞在する日本人の安全確保に万全の対策を講じるよう求めて」いることである。
自民党の一部から「政府に迷惑をかけるやつは自己責任だ」との声が出ていることに対する答がここにある。
法律ではないので政府が100%守る義務はないが、「自己責任論者」には一定の歯止めにはなるだろう。
明日6日には参議院でも同様の決議が採択される見通しである。
2015.02.04:
今度は高村自民党副総裁が昨日と同じ趣旨の発言をした。
要するに「政府自民党に迷惑をかけるな」ということである。そこには個人の行動の自由を時の政権の許す範囲に制限するものである。人権感覚ゼロの発想である。
こんなことを許せば多くのNGO、例えば国境なき医師団」などの活動は出来なくなる。
一方で政府は「人道援助」と称する大企業のヒモ付き援助には熱心である。しかも政府要人とか大企業の人間の救出のためには自衛隊の派遣も惜しまないという態度である。
もしもヨルダンの一般国民がこれを聞いたら日本政府に失望するだろう。
さて、ヨルダン軍パイロットが焼き殺され、その報復としてまずはテロ事件の犯人の死刑を実行した。
ここまで来ればイスラム国は良心的イスラム教徒の猛烈な反感を買うだろう。イスラム教ならびに同じルーツのキリスト教の埋葬は土葬で、火葬は禁止されている。復活の際に肉体が必要なためらしい。それを、それも生きたまま、人間を焼き殺すとなればイスラムの教えに反することは明白で、同じ信徒とみなされなくなることは明白である。
一般のイスラム教徒をすべて敵に回したら、イスラム国はもはや終わりである。
2015.02.03:
人質問題で、今度は世耕内閣副官房長官が愚かな発言をした。
後藤氏に対し外務省から3度シリアへの出国を警告したということを公表したのである。政府の本音を表したと言えるだろう。
つまり「警告を無視して勝手に行き、人質になったのは後藤氏の責任だ」という自己責任論の遠まわしの表現であると同時に、政府の対応に不手際が露呈した場合に備えてのアリバイ作りなのである。
海外における邦人の保護について、政府自身が「勝手に人質になるヤツにまで面倒見てられるか」という態度は任務放棄である。
確かに条件によっては救出できないこともありうる。だからといって最初からやる気がないというのでは何のために税金を使って役人を雇っているのかと言いたくなる。同時に彼の発言は「国民を支配する側」の論理に凝り固まっていると言えよう。国民に奉仕する公僕としての姿勢は微塵も見られない。
今に始まったことではないが、歴代自民党に根強くある国民蔑視が、安倍内閣になってから非常に露骨になっていることを強く感じる。
2015.02.02:
イスラム国による人質殺害事件で、アベットラーはドサクサ紛れにとんでもないことを考え始めた。
邦人救出に自衛隊機の海外派遣が必要だと言うのである。
昨年の手段的自衛権行使の決定以来、色々とよからぬことを画策しているが、アルジェリアでの人質事件をきっかけに自衛隊機派遣を口にしてきた自公政権だが、今回の人質事件で再びチャンスと考えたようだ。
もちろん最終的なターゲットは自衛隊そのものの戦闘参加だが、アベットラーはその手始めとして自衛隊派遣の絶好のチャンスと見ている。
だが、その黒い意図を追及する前に、今回の事件で自衛隊機を飛ばす理由があるかと言えば、「ない」と断言せざるを得ない。
そもそも事件の具体的事実を見ればわかるように、人質がどこにいるのかもわかっていないのである。そのような状況でどこへ飛行機を着陸させるのか。サルにでもわかる結論である。
しかも交渉はヨルダンを中心とした他国頼みで、自らのイスラム国とのチャンネルはまったく持っていない。そのような状況下でアンマン空港(ヨルダン)に着陸しても何のメリットもないのである。
アベットラーは今回の事件でもっともらしいことを口にしたが、悲劇の結末を得た途端に不穏な発言をするあたり、本気で事件からの教訓を得ようと言う姿勢は見られない。
2015.02.01:
イスラム国は遂に後藤氏も殺害した。極悪非道の蛮行である。
日本も、欧米など戦闘に加わっている国と同質だと屁理屈をこねているが、いずれの国に対してであろうと、人質を次々と殺すことは言語道断。イスラム国に対する人員、物資や資金を根絶やしにしてその勢力を壊滅させると同時に、テロの指導者は国際的法廷に立たせる必要がある。
イスラム国は同時に、日本が頼りにしていたヨルダンに対し、「捕虜交換」(厳密にはテロ殺人犯は捕虜ではないが、ここでは省略する)の交渉に失敗し、その腹いせとして日本人を殺したという側面も見える。
いずれにせよ一日も早くイスラム国を壊滅せねばならない。これ以上の犠牲者を出してはならない。