悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
14.10
2014.10.31:
アメリカでは超金融緩和政策をやめる「出口戦略」を決めたのに対し、日銀は金融緩和をさらに進めて、さらに札束だらけにするという。
お陰で金利差が大きくなることを見込んで円安が進み、それに引っ張られる形で輸出企業を中心に株も高騰。
しかし庶民の生活には恐ろしいことが予想される。
まず輸出企業は円安で為替差益を増やすだろう。しかし増えた利益は庶民に還元されるか?まず無理だろう。一旦懐に入れたあぶく銭を易々と手放すことはない。
一方、輸入は円安で石油などの価格が上昇するが、こちはコストなので理屈をつけて値上げするだろう。特に中小企業や消費者に対しては。
となると庶民にとっては消費を抑える方向で行動する。収入は増えず、物価だけが上がるからである。
もしここに消費税増税が加わったらデフレは加速するだろう。日銀にとっては金融緩和で物価上昇を目論んだつもりが逆になって跳ね返ってくる。さすがに日銀内部でも反対論が多かった。だが総裁はアベットラーとお友達だからごり押ししたのである。
これが今の日本の政策決定に関わる連中の現実である。
2014.10.30:
九州電力玄海原発1号機を廃炉にするようである。
来年に法定運転期間40年を迎えるので、20年の延長か廃炉かの選択を迫られていたのだが、九電は前者を選ぶらしい。
延長の場合は安全対策工事が必要だが、採算が合わないとのこと。
実は敦賀1号機などが40年を迎えたのだが、福島事故の1ヶ月前に政府は延長を決定した。しかし不完全ながらも安全対策強化の方針によってその分費用がかさむ。川内原発はごり押ししたが、他の原発も玄海と同じく採算に悩むことになるだろう。
ともあれ1基でも原発が減るのはいいこと。これを機に再生可能エネルギーの開発とコストダウンが促進されることを望む。
2014.10.29:
とんでもない法案が国会で審議入りした。
労働者派遣法の改正、別名「生涯ハケン」法案である。
これには労働組合をはじめ多くの識者たちが反対している。賛成するのは自民党ならびに財界・大企業、それを持ち上げるジャーナリズム、御用学者たちだけである。
アベットラーは「自由な働き方」というが、それは派遣社員を雇う側にとっての「自由」でしかない。派遣先で3年働いたら別の職場か企業に移せば永遠に派遣が続く。定着したいと思う職場であっても正社員として雇う義務は派遣先にないから、3年経ったら「ハイ、ソレマデヨ」となる。ジプシーのように仕事を転々とする生き方が「自由な働き方」とはとても思えない。もしいるとすれば結婚もせず、ホームレスも覚悟する人達だけである。もしいたとしても非常に稀だろう。
それをまるで多くの労働者が望んでいるようにすり替えるのは最悪の欺瞞である。派遣労働はあくまで短期間のものという、欧米では常識の考え方を無視し、安定した生活を望む人達の気持ちを足蹴にする法律は世界の笑いものになるだけである。
2014.10.28:
薩摩川内市の市長が議会の賛成を受けて原発再稼動に同意した。
何が彼をそうさせたか、圧力か、補助金ほしさか、あるいは別の鼻薬か、それはわからないし、あまり重要ではない。ただ、彼は市民に対する防災や避難計画よりも国や電力会社を喜ばせる方向で決断したのである。
しかし納得していない住民も多い。毎日新聞が周辺自治体の住民の説明会に参加した人50人に対してアンケートを行ったところ、安全と感じた人が16人、再稼動反対が33人との結果である。
主催者側の意図的なはぐらかしもある。「何故再稼動が必要か」との質問に「答えられない」と言うし、県による参加者へのアンケートでも再稼動賛否の設問がないなどである。
再稼動ありきの手続きだけを進めるやり方が、今後どのような問題を引き起こすかについては「臭いものにフタ」で押し込める意図でやられていることは明白。
しかし既に福島で起こっているように、核廃棄物の中間貯蔵施設で住民が怒りの声を上げている。今後再稼動による使用済み燃料の保管場所が原発内ではなくなって、同様の問題が発生することは目に見えている。
また原発の安全性そのものも福島事故の教訓を生かせない(というか教訓すらまともに得られていない)状態は放置されたままである。
原発最優先を面部区ためには再生可能エネルギーの開発までも抑制する亡国の輩は、この日本をどこに持っていくというのだろうか。
2014.10.26:
今日は季節が1ヶ月逆戻りしたような暖かさ。外出はYシャツだけで上に羽織るものは不要だった。
最近電力会社が再生可能エネルギーの買取を中断する動きが出ていて、特に九州電力は拒否するとまで言い出して問題となった。
それに対するブーイングは強烈で、さすがに九電は小規模の買取を再開することにした。
供給オーバーは配電網に良くないという理由だが、どう考えても本音は別のところ、原発の再開が視野にあるとしか考えられない。
確かに技術的な面だけ考えれば供給オーバーは問題がある。場合によっては発電機がトリップすることもありうる。しかしオーバーしそうになったら発電機を止めればいいのであって、買い取り拒否の理由にはならない。
政府の方針が買い取り拒否を可能にしていることもあるのだが、そういう抜け道を用意していることも、これまた原発再稼動に向けての準備と言えなくもない。
とにかく再生エネルギーの拡大は止めるべきでない。
2014.10.25:
最近社内でもめていることがある。
関東から関西へ数百名の人事異動の計画が発表されたのである。当然家庭の事情や家のローンなどで行けない人が大量に出ることは必至。
会社はもちろんそれを承知で出してきたわけだが、仕事の効率を説明するばかりで個人の事情を考慮するとは言わない。そして問題は御用組合で、無茶だとは言わずにいきなり社宅とか独身寮の心配するという条件闘争を始めてしまった。異動の必要性には疑問をはさまない。
会社はここ10年くらいのあいだに関東から関西へ大量配転を行い、今度が3回目。前回のときで関東には工場がなくなった。
これだけ派手な異動をやると中には捨て台詞を残して辞めていく人も出る。当然職場に欠かせない人も含まれる。その結果、「コミュニケーションを密にし、仕事の効率を上げる」というキャッチフレーズは、優秀な人材を失うことで色あせてしまう。
最近経営陣が「実力が落ちて重大なミスを犯し、利益が激減している」と何度もぼやくが、実はその裏には異動や退職募集などで人材が失われている事実がある。
そのことには触れず、社員を鞭打つのは、天に唾する役割しかない。
2014.10.24:
ウチから出した見積に対して、客先から無理難題のあれこれけちが付いてきた。いずれも頓珍漢で何も知らない素人の見解ばかりである。
通常の運転ではありえない高温が入ってきたどうするのか、とかシールが不十分とか、設計が苦労して考えたものをことごとく否定している。
これに対して設計は若者でうまく回答できず、昨日は遂に客先のいいなりになると営業へ宣言してしまった。
さあ大変。営業は早速客先へゴマすりに走ろうとしたのである。
これまでずっと静観していた私は遂に我慢できなくなった。営業に電話して待った!をかけたのである。
というのもこれの製作には私から下請け外注先に見積を依頼したものだからである。
そもそも問題の機械は20年以上前に納められたのだが、そろそろ痛んできたらしくて取替えを希望していたものだが、残念ながら当時の図面では今は材料がない、当時作ったメーカーも解散して存在しないということで、若い設計者が苦労して図面を作り直したものである。また下請けも過去に製作経験がない品物だったので、加工費などの計算に苦労していた。
そのいきさつを知っていた私は技術屋としての良心が無残に切り捨てられるのに我慢ならなかったのである。
結局営業と話をして、客先言いなりを告げるのは待つ、わけのわからないけちをつける前に現状の困っていることを言ってもらえばそれに応じて検討すると、客先と交渉することになった。
本当は設計が私の仕事ではないが、5分で回答できる話を設計の若者が冷や汗をかいている姿は、もう見てられなかった。
2014.10.23:
政治家の政治資金というものはいかにずさんなものか、過去もそうだったが、今も改善が見られない。それは辞任した2閣僚だけでなく、新しい大臣にも疑惑が出ている通りである。
民間ならばたとえ1円でも問題になる。特にウチのような大企業では顕著である。とにかく年中監査があるのだから。
会計監査、公認会計士による内部統制監査、国税庁の査察、社内コンプライアンス監査、中小企業庁と公正取引委員会が交代でやる下請法監査、加えて最近は税関の監査もある。数え出したらきりがない。
これだけの差が出るのは、政治家、特に保守系議員の会計は胸を張って国民に公表できるシロモノではないからだろう。
おそらく入口は裏献金、出口は買収・遊興に満ちているのだろう。他に原因は考えられない。
2014.10.22:
アベットラーはまたもや無茶を言い出した。政府内に所得税の配偶者控除廃止を検討せよというのである。しかも理由が「女性が働きやすくするため」だと。
この能天気な男はまったく世の中の実情を知らない。女性が働くにしても低賃金の派遣かパートしかないのである。加えて働く女性の子育て支援強化はまったくなし。結局は働く場所もなく、増税だけが残る仕組みである。
彼の頭の中は大企業の儲けしかないから、安い賃金でこき使う女性を増やすことに熱心なだけである。「女性を働きやすくする」など嘘っぱちに過ぎない。
彼の出すキャッチフレーズはどれも裏付けのない、それどころか庶民を苦しめるだけのものばかりである。
消費税増税、紙幣を印刷しまくって日銀に国債を買い取らせる見かけだけの「好景気」、国民を戦争に駆り立てるだけの「集団的自衛権」行使容認、中身が空っぽの「地方創生」。
もううんざりである。早く辞めろ!
2014.10.21:
小渕元経産相の政治資金問題で、彼女は地元の政治資金団体の中身をまったく知らないと言うか気にもしていなかったと思える。
しかし「知らない」では済まされないということを思い知らされ、弁護士を使って調査を始めるらしい。ことの重大性を知り、直接「知らなかった」とは口にしていないが、議員としての資格問題になることもあり得るからかなりショックを受けただろう。
世に中、知らないでは済まされないことが色々あるが、問題が発覚してから、知っていても「知らなかった」と発言する輩の何と多いことか。政治家だけでなく、労基法違反をした経営者、詐欺商法の犯人、下請法違反を指摘された大企業などでも見られる。
ウチの会社でも下請法違反の事例が下請け企業の社長の無知も含めて何年か前にあった。
物品の注文後、納品され、代金の支払いの直前になって、下請けの社長から「金額が多すぎる。私が計算ミスをしたので注文金額を下げた上少なく払って欲しい」と申し入れがあったのである。そこで調達担当者は正直に金額変更した注文書を出し、少ない金額を払った。
ところがこれが公取委の監査に引っかかり、違法行為と指摘された。
もちろん下請けからの依頼であることは説明したのだが、「法律には下請けからの申し入れがあれば支払い金額を下げてよいとは書いていない」として受け入れられず、結局高い金額との差額と支払い遅延に対する金利を加算して支払うことになったのである。
下請けの社長の善意は無駄になった。
このことを通じて私はこう思う。昔から「知は力なり」という言葉を良く聞くが、これに次の言葉を付け加えるべきだろう。
「無知は罪なり」。
2014.10.20:
結局小渕経産相は辞任した。そして連座するように松島法務相も辞任。こちらは「うちわ」が原因。
安倍内閣が鳴り物入りで起用した女性閣僚が2名同時に辞任とは、重大問題である。当然首相の任命責任も問われる。というか、自民党などに見られる根本的買収体質の変形であるともいえよう。
「うちわ」は一見大したことがないと思われるかもしれない。しかし公職選挙法で禁止される「物品の寄付」の定義に関わる話なので、観劇代金の補填と似ている。
「うちわ」は金額的にも大きくないので「物品」でないように見える。しかしビラを配るのと違って実用性がある。駅前で配るティッシュと同じことである。だから刑事告発された。
もし検察が違法との判断を示せば議員辞職もあり得るだろう。
2014.10.19:
安倍内閣の閣僚が辞任しそうである。
最大の問題になったのは小渕優子経済産業相の後援会などが行った観劇会の収支が合わず、収入よりも支出がはるかに大きいことがわかったこと。公職選挙法で禁止されている利益供与にあたることが極めて濃厚になった。
きちんとした説明ができなければ辞任になるだろう。
このことで思い出すのは私の母がある地方議員の主催するバスツアーによく参加していたこと。
まだ公職選挙法が強化される前の話だと思うが、議員の後援会(?)が年に2回程度日帰りバスツアーを行っていたのだが、会費はかなり安かった。旅行会社が主催するものなら昼食つきで5千円くらいするはずだが、それが2〜3千円で済んでいた。
明らかに議員が費用を補填していたものと思われる。
小渕大臣の場合も、地元では似たようなことが父親(故小渕恵三元首相)の時代から無批判ににやっていたものと容易に推測される。
保守系の議員に見られる「飲ませ食わせ」の有権者に対する昔からの体質が表れている気がする。しかし今は香典ひとつでも注意しないといけない。金権体質を根絶しないと日本の政治はよくならない。
2014.10.18:
Windows95の昔から「倉庫番」というゲームを時々やっていたのだが、Windows7になってから動かなくなった。
最初のものは伊藤忠商事が作っていたのだが、今は作っていない。
そこで調べたのだが、日本のメーカーではWindows版の販売はどこでもやっておらず、フリーで色々手を加えたクローンソフトが出回っているだけ。唯一伝統を受け継いでいたのはJoris
Witというオランダのゲーム会社がフリーで出している、その名もSOKOBAN++。
壁やキャラクターのデザインは変わっているが、コンセプトは当初のままである。早速ダウンロードして試してみたが遜色ない。
再びハマりそうである。
2014.10.17:
またぞろ好戦主義者たちがそろって靖国神社を参拝した。アベットラーは真榊を奉納。
何度もいうが、靖国には「英霊」などいない。侵略戦争を主導したA級戦犯他、心ならずも侵略戦争に駆り立てられて犬死した人達しかいない。
「国のため」などという空々しい言い訳はやめてもらいたい。厳然たる事実の認識として、「国を守るため」と「他国を侵略するため」では180度異なる。そのことを認識できない、あるいは意図的にあいまいにする連中がいる限り、戦後は終わらないのである。また中韓などとの和解は未来永劫不可能にならざるを得ない。
2014.10.16:
昨日の話の中で書いたミスの原因の話。
そもそも、日本からは「そちらで追加する項目を書いたらそのまま原産地証明の用紙に印刷せよ」と、Wordファイルを送った。
しかし彼らはわざわざタイプライターで打ち直しているので、ミスをする可能性が高くなる。それは前回の商談でも同じく手打ちでミスがあった。
原産地証明の様式は国際共通で、記入する項目だけでなく、項目の大きさも位置もまったく同じになっている。だから日本の商議所用にアレンジしたものはそのままフランスの商議所にも使える。だからWordファイルにしたのである。
ではなぜミスを犯しやすい手で打ち直すのか?それで私はあることに気付いた。
私がドイツにいた数十年前からずっと続いているのだが、欧州の原産地証明はカーボン紙をはさんだ3枚つづりになっている。1枚目が白地に薄いオレンジの模様が入ったORIGINAL、残り2枚は黄色の紙でCOPYとなっている。
これでもうおわかりだろう。レーザープリンターは使えないのである。ドットプリンターかタイプライターしかない。しかしめったに使わないドットプリンターを会社が買うとは思えない。その結果タイプライターで手打ちをするのである。
日本の用紙はコピー防止機能のついた(複写機を使うと"COPY"という文字が浮き上がる)PPCなのでプリンターでもタイプライターでも何でもありである。
ヨーロッパが何故いつまでもカーボン紙にこだわるのか、理由は判然としないが、タイピストの失業を防止する意味もあるのかなと思ってしまう。
2014.10.15:
以前も書いたことのあるフランスの某社。またも鈍臭いことをやらかした。
そもそもはその会社の製品を中東に送る話で、フランス(記述はEU)の原産地証明を商工会議所から貰う話をやっていた。それでこちらから書く内容の指示をし、事前に原稿を見せろと言ったのだが、出てきたものは数箇所にミス。しかも既に商議所のスタンプとサイン入り、要するにオリジナルである。
しかし商議所もボケていて、荷物を積む船の船名と出航日が抜けている。日本では絶対に許可されないミスである。
もちろんそれは却下。作り直しを命じた。ところがである。
今度はフランスの会社から昨日、改正版を作って商議所のサインを貰い既に日本に送ったとの連絡が入った。しかもそのコピーすら添付されていない。当然一喝。
そして今日、原産地証明のPDFコピーが送られてきた。幸いなるかな合格であった。しかし失敗したらどうするつもりだったか聞いたところ作り直しをするという。二度手間になることは完全に忘れられている。
要するに仕事の基本がなっていないのである。今日はそれをどやしつけるメールを書いて仕事は終了。後味の悪い一日だった。
2014.10.14:
台風一過、まだ弱い風が残っていると共にやや低めの気温の中自宅を出た。そして駅でいつものように定期券を改札機に差し込んだところ、「この切符は使えません」というエラーになった。
あ"、定期券が切れてる!
いつも6ヶ月のものを買っているのでいつの間にか期限切れを失念していたのである。さすがに一種頭が空になった。
しかし瞬間にひらめいたのは、自販機で更新の定期券が買えること。いつもそうしていたからである。早速古い券とクレジットカードを突っ込んで購入。その間約2分。
何とか危機を乗り越えていつもの電車に飛び乗った。ヤレヤレ。
さて、昨日はJR西日本が予告で関西地区の在来線の全面運休を行った。史上初である。
これについて他の私鉄の多くが動いていたことを理由に、批判の声が一部から上がっている。
しかしこれは結果論であると私は思う。偶然で18号のときのような強風は吹かなかっただけで、もし無理に運転し、途中で立ち往生したときは大混乱に陥ることは予想できたため、あえて止めたのである。JRの列車の走行距離は私鉄に比べてはるかに長い。よって折り返しのダイヤが運行できない、待機している列車の確保ができないとあれば、たとえ収入は減っても、後の運転手の確保など後まで響いて利用者の不満が噴出することを防いだのである。
ただ、ひとつだけ言えるのは、もし台風が直撃コースでなかったら全面運休という案は出なかっただろうということである。
2014.10.13:
台風はほぼ直撃に近いコースを進んでいる。但し風はかなり弱ったようで、18号に比べるとやや弱い。とはいえ8時頃からは窓をゆする強さではあるが。
速度は次第に上がるので、未明に関東、朝方は東北から太平洋に抜けるだろう。
それにしても週末ごとに来る台風、もう少し間を空けてもらえないか。
2014.10.12:
どうやら台風は列島直撃のコースになりそうだ。しかも縦断である。
九州では既に強風が吹き荒れているし、やがて近畿でも風雨が強まるだろう。
我が家でも戸は全部閉め、午後からは外出を控えねばなるまい。家の中で缶詰状態というのは、今の家ではかつてなかったことだ。
2014.10.11:
注目のノーベル平和賞は、迫害に抗して女性の教育を訴えた最年少17歳のマララさんに決まった。妥当な選考である。
偏狭なイスラム原理主義者による銃撃にも耐え、新年を貫いたことは脱帽である。
当初有力候補に挙がっていた日本の憲法9条は受賞を逃した。
これに関して、平和賞決定の直前、イシバムラーが「9条がノーベル賞取ったら、誰がもらうのか」と隣に座る首相に語りかけたら、アベットラーは「(平和賞は)結構、政治的なんだよね」と述べた。
極めて意味深な言葉である。9条が受賞すれば改憲主義者のアベットラーとイシバムラーにはかなりの打撃になるからである。
しかももし受賞となれば日本国民の代表として授賞式に出席せざるを得ないのは必至であるから、彼は猛烈な自己矛盾に陥ることになっただろう。ともあれ憲法9条の受賞はお預けとなった。
2014.10.10:
今日は本来の「体育の日」、すなわち1964年東京オリンピック開会式の日である。
新幹線開業から50年、そしてこちらも50周年である。思えば高度成長経済(但し我が家を除く)謳歌の時代だった。
それは同時に大幅賃上げが叫ばれた時代でもあった。毎年万円単位の賃上げが行われた。
だが石油ショックを経て、時代は変化していった。
だが誰がアベットラーとかハシズムのような極右の台頭を想像できただろうか?
私の人生の大半を占めた半世紀、そこから得た教訓をどう生かしていくのか、私も含めて人々の行動が試されている。
2014.10.09:
再び大型台風が近づいている。
今度の19号は18号とコースが似ているという。そうなると再び太平洋岸と並行するコースが予想される。
しかも私の仕事で船積する船が1隻影響を受けることになる。困ったものだ。
困ったといえば設計からの相談。10月末が船積期限だというのに今頃手配漏れしていたのだが、どうすればいいかと。
メーカーの製作納期は約2ヶ月だから完全にアウト。手の施しようがない間抜けである。本筋なら今から客に謝罪して契約変更、信用状の期限延長を申し入れるのだが、拒否されれば無償で送るしかない。しかも相手国では少なくない付加価値税が課税されるから、これもすべてこちら持ちとなる。
もちろんそれらの交渉は自分でやれ、と突き放したが、今度は有名なパワハラ上司に怒鳴り散らされるだろう。この設計の男、こういうチョンボは数多くの実績があるらしい。失敗の学習効果はゼロ。
誰か保護者はおらんのか!
2014.10.08:
今夜は皆既月食。我が家からもしっかりと見えた。今回は地球ががっぽりと月に覆いかぶさる形になるとのことで、月食の時間が長い。月から見たら長時間の皆既日食になっているだろう。月よりも地球のほうがはるかに大きいのだから。
この大きさの違いは別のところにも現れる。すなわち皆既月食と皆既日食の頻度の違いである。皆既日食は地球上でピンポイントの場所でしか見えないが、皆既月食は今回のように地球で日が暮れている地域のほとんどの場所から見えるのである。
興味のある方は3次元の数学を使って計算してみるがいいだろう。
2014.10.07:
休学中の大学生がシリアに渡って、テロ集団「イスラム国」に加わろうとして捕まった。これまでも欧米から多くの若者が集団に入って活動しているという。
私は何となく「オウム」を思い出した。彼らも狂気に走った若者が集まる、一種のテロ集団だったと思っている。
今の若者は洋の東西を問わず、競争と貧富の格差に悩み、明るい出口の見えないという点で共通している。そうした煩悩につけこみ、戦争と暴力に加担させる手口は許容できるものではない。
「イスラム国」については国連でも資金源を断つなどの点で合意されているが、網をかいくぐって狂気に走る行動は根絶が難しいようだ。
だがいずれ彼らも追い詰められるだろう。米軍による空爆には賛成できないが、占領地を恐怖によって支配し、挙句に女性弁護士を公開処刑するようでは民衆の賛同は絶対に得られない。時間はかかるが民衆と国際的な包囲網で孤立させるのが最も適切であると信じる。
2014.10.06:
今朝は強風の中を出勤。JRが動いていたためにゆっくり出社したら遅刻扱いになるのでやむをえない。幸いにも雨はほとんど降っていなかったので、風にあおられてヨタヨタしながらも無事会社に着いた。
先月、納期遅れの話で国際契約における猶予期間の話を書いたが、今回他のチームの船積の手伝いをすることになって契約書と信用状を読んでいたら、とんでもないことに気付いた。
簡単に言うと、契約書には猶予期間が書いてあったが、信用状は猶予期間なしの船積期限のままになっていたのである。
これでは猶予期間中に船積しても、罰金はないが信用状は無効になってしまい、実質的に猶予期間は存在しないことになる。これをチームリーダーに指摘したら驚いていた。
よくもまあ今まで気付かなかったもの。早速営業に電話して信用状の訂正を依頼した。
どうやら客の発注担当者は大ボケで有名らしく、こういう矛盾には全く無頓着らしい。困ったものだ。
2014.10.05:
どうやら台風は明朝に近畿に再接近、コースによっては上陸する可能性がある。
この影響で、仕事で貨物を船積した船が2隻足止めを食っている。再び航行するのは午後からか。
同時に私の朝の出勤も足止めになる可能性がある。普段はJRだが、並行する阪神、阪急もだめなら午後からの出勤。どうなるかは朝起きてから。
2014.10.04:
台風の影響なのか風が出てきてしかも肌寒い。半袖ではやや腕が寒かった。
御嶽山の確認された死者は47名。最悪の火山噴火の犠牲者である。しかもまだ行方不明がいるようで、そのうち何名かが心肺停止で見つかっている模様。
犠牲者の多くは噴石の直撃だそうだ。空から凶器が降ってきてはひとたまりもない。
亡くなられた方々のご冥福を祈る。
2014.10.03:
決算が終わったら、待ってましたとばかりに船積が連続。
日本から韓国、中国から東南アジア、フランスから中東、と航路は入り乱れている。しかも船積条件はまちまちで、運賃込み・なし、保険あり・なしと頭の中が混乱し始めている。
その中で一番ややこしいのが東南アジア各国が相互に結んでいる経済連携協定(EPA)に基づいた原産地証明(「特定原産地証明」と称する)の取得である。これを取得すると相手国での輸入関税は、あっても低額、ほとんどはゼロになる。
しかし「特定原産地証明」の取得は非常に手間がかかる。
具体的には、原産地国で加工されたことを証明するために、原材料のHSコードと製品のHSコードを並べた表を作るのである。もし両者のコードが違えば加工されたことになり、同じだとを何もしていないので加工されたことは証明されない。すべての加工プロセスをこうして示すことによってやっと「特定原産地証明」が貰えるのである。
だが考えたら手間のかかる作業をする輸出側には何の恩恵もない。輸入側だけが減免税を受けるのである。よってその意図は輸入国の輸入量を増やすのがこのシステムの目的である。
正直なところ、こんなややこしい手続きは御免蒙りたい。
2014.10.02:
ある人から「合成の誤謬」という言葉を聞いた。
経済学の用語で、ミクロでは正しくてもマクロでは間違っているという意味である。
例としてタクシー業界を挙げてみよう。
不景気で売り上げが減った個々のタクシー会社で、売り上げを伸ばすために保有する車の台数を増やしたとしよう。しかし競争で他の会社も車の台数を増やしたらどうなるか。答えは簡単である。
景気が上昇していてるならともかく、不景気ならタクシーの利用者は全体として減る。良くても横ばいである。にもかかわらず業界全体がタクシーを増やしてもパイ全体は小さくなるか不変だから、1台当たりの乗客数、すなわち売り上げは減る。よって個々のタクシー会社の売り上げは減るか現状維持となって何も変わらない。結果として固定資産と雇った運転手の人件費だけが増え、利益は減ってしまうのである。
個々の会社としては正しい判断であっても、跳ね返る結果は悪くなる。これがミクロとマクロの「合成の誤謬」なのである。
アベノミクスはまさにこの「合成の誤謬」を拡大させる手法を多用している。
国債の垂れ流しや年金の財源を株につぎ込む禁じ手の連発、大企業だけ儲かる話を打ち出し、そのおこぼれが中小企業や国民の回るだろうという甘い見通しなどである。
現時点では株価の上昇とか金持ちだけが潤う形で進んでいるが、いずれ消費税増税や福祉の大幅切捨てで日本経済全体がボロボロになる日が来るだろう。
その時、アベットラーは袋叩きにあって舞台から引きずりおろされるのである。
2014.10.01:
今日で新幹線開業から50年。記念の行事も行われた。
50年前、私は小学生で学校の窓から建設中の高架、試運転などを見てきた。また普段ではありえない新幹線お線路を走る阪急電車にも乗ったことがある。
しかし新幹線の開通は喜ばしいことだけではなかった。
在来線の特急「つばめ」を始め、多くの急行、準急が廃止されたのである。これによって新幹線の駅がないところはさびれていった。都市と地方の格差が拡大されていったのである。
近く開業を予定している北陸新幹線も同じことで、国鉄時代からの新幹線優先ダイヤがまたも田舎の駅をさびれさせるだろう。
新幹線によって、逆に鉄道の斜陽化を加速させるような政策はやるべきでない。