悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

13.05


2013.05.31:

5月もいよいよ終り。雲が多いこともあるのか、湿度がやや高くなっていることを肌で感じた。
さて、今日は2つの話題。
1.中国がTPPへの参加の検討を始めたという。アメリカからの働きかけによるものだが、さてどうなるか。アメリカはEUなどにも自由貿易協定を働きかけているのだが、どうやら行き詰っている経済をアメリカ主導、アメリカンスタンダードで打開しようとしているように見える。
しかし各国の自由裁量剥奪して、弱肉強食、何でもありのアメリカ流の「自由」をあてはめようとしても、その国の国民が黙っていないだろう。大企業の繁栄イコール国民の豊かさとは言えないからだ。それはギリシャとかキプロスなどで実証されている。
2.橋下大阪市長に対する問責決議、公明党が反対して否決された。
市長が辞任して選挙となったら市政が混乱するというのが表向きの理由だが、そもそも既に慰安婦発言で混乱しており、今更何を言うのかという気がする。
何となく、参議院選挙と重なったら不利になるとの読みが感じられる。公明党は昔から権力志向の強い政党で、自分たちが有利になる方向での日和見主義が基本になっている。そもそも国会で自民党と組むようになったのも、法案通過で自民党が不利になったときに、それを手助けして恩を売り、政権にありつけば大臣の席がもらえるというの打算が見えていた。
地方政治でも同様の動きをして橋下に恩を売るつもりなのだろう。

2013.05.30:

最近のニュースで、政府が検討してきた「女性手帳」については見送りとなったことが報道されていた。
女性に妊娠や出産の知識を広めると同時に、「若いときに子供を生んだほうがいいですよ」と啓蒙しようとしたことから猛反対が出た。
子供をいつ生むのかは個人の自由だという批判の嵐が吹き荒れたのである。
体力的なことを考えたら若いときがいいことはわかる。しかしそうならずに少子化が進んでいることを、個人に押し付けがましく言って何になるのか。少子化は極めて社会的な問題なのである。
低賃金・長時間労働、出産、育児における貧弱な社会保障、そして手伝うべき男性の側もこれまた同じで、結婚もできない、結婚しても仕事に追われて子育て参加どころではないのである。
そのことには目をつむってあれこれ命令しようとする。「上から目線」、「自己責任」の典型である。

2013.05.29:

久しぶりに職場のトラブルメーカー、Wの話。
一時期彼は色々と建設現場から文句を付けられっぱなしになった。契約条件がDAP(相手国の現地渡し、関税抜き)だったのだが、船のスケジュールがコロコロ変わるために客側、加えてウチの営業が一緒になってクレームの嵐をWに加えたのである。
そもそも船のスケジュールは不安定なのが当然。だから契約納期も現地に到着する日は約束しない。しかし客側は船から荷物を降ろして以後のトラックやレッカーの手配をタイミングよくやりたいので、スケジュールがふらつくのを好まない。よってWに不満のはけ口を求めたのである。
しかしWはその意味を理解できていないので、言われるままに右往左往した。しかもそれ以来、FOB(本船積み込み渡し)やCIF(FOB+運賃・保険料込み)など、船に積んだらこちら側には一切の責任がなくなる契約でも、「いつ着くだろうか」、「船積書類は客に届いただろうか」などと余計な心配ばかりするようになったのである。
先日も私にCIF契約なのに「向こうの港に船はいつ着きますか?」と聞いてきたので、「気にせんでよろしい」と答えた。だがそれでもなお「スケジュールが変わったらどうしましょう」と再び聞くので、「やかましい!そんなことを気にする暇があったら、他の大事な仕事をしろ!」と叱責した。
何事もすぐにパニックになるWの性格を変える方法はないのだろうか?

2013.05.28:

午後から予報どおりに雨になった。ということでこれも予想通り近畿、東海が梅雨入り宣言。
梱包屋から電話があって、長さが約12mもあるパイプ上のものが入荷しているのだが、コンテナに入らないのでどうすべきかとの問い合わせ。コンテナは標準サイズで長さ20フィート(約6m)と40フィート(約12m)のものしかない。はみ出しは不可。
答えは簡単。斜めに寝かせて梱包の底の対角線の位置に置けば長さは減る。梱包サイズが若干大きくなるので運賃は余計にかかる。しかしそんなことを言っている場合ではない。向地の港には在来船の便はなく、コンテナで運べなかったら送れなくなってしまうのである。
似たような話は国内のトラックにもある。
道路運送法がきびしくなって、幅の広い鉄板はそのままでは運べなくなった。そこで考え出されたのが荷台が幅方向に傾くトレーラー。2等辺三角形の原理で、鉄板を傾けると幅は減るのである。これが原因で傾斜荷台のトレーラーの需要が急増した。

2013.05.27:

今日は何件かの注目すべき話。
1.出勤して一旦席に着き、メールなどを見てからタバコを一服しようと下の階に行ったところ、事務室を抜けて喫煙室へ向かうドアでIDカードをかざしてもドアが開かない。何度でも同じだし、階段へ抜けるドアでも反応しなくなった。
大変なことになったので、同僚を呼び出してとりあえず救出してもらい(彼に寄り添うかたち)、何とか自席に戻った。
緊急事態だから人事に電話して新しいIDカードの手配をした。
実は先週末から読みそこないの傾向があったのだが、今日で完全に壊れたのである。カードを良く見ると、ICが埋め込まれている部分のプラスチックが割れているのが見えた。
2.中国・四国などが梅雨入り宣言。まだ5月だから今年は早い。今週中には近畿も梅雨入りになるだろう。
3.橋下はまたもや言い訳の連続。「当時はどこの国でもやっていたこと、日本だけが言われることはない」という肝心の部分については謝罪を拒否している。何故米軍高官に対しての風俗推奨発言は撤回、謝罪したのに、こちらは謝罪しないのか。
誤まって報道されたとマスコミに責任をなすりつけるが、往生際が悪い。いずれ選挙で決着がつくだろう。世論調査でも7割以上が橋下発言を否定的に見ているのだから。

2013.05.26:

茨城県東海村の実験設備での放射能漏れ、被爆者はは最初の4人から30人までに膨れ上がっている。しかもこれからの調査で更に増える可能性もあるという。ひどい話だ。
機器のトラブルによるとされる原因もさることながら、放射能が漏れた後の対応はデタラメ極まりないと言えよう。早い話が漏れたらどうするか、何も考えていないし、事故対応の訓練もしていない。被爆者への対応、周辺住民に伝えることもなおざりにされていたのである。
警報とか、放射能測定器はあってもそれを生かすこともできない。まさにないないづくしに彩られている。
福島事故の教訓はどこにいったのだろうか?

2013.05.25:

昨夜は新入社員の歓迎会。
飲んだ量はそれほどでもなかったが、料理のカロリーが相当高かったのか、今朝の血糖値は200を超過。あぶない、あぶない。
今年の新入社員は何か勤労で教育されたのか、先輩社員に積極的に酒を注いだりしてご機嫌伺い。
いやみな感じはしなかったが、作っている雰囲気は丸見え。新人のこういう態度は今までなかっただけに、妙に感心した。

2013.05.23:

おととい「国内の客から30トンくらいある機械部品(!)の修理費用の見積依頼」があったことを書いたが、社内の工場で修理をした後岸壁から客先まで船で運ぶという仕事を含めて丸ごと頼んだら、担当する部署から連絡があって、「ウチは修理しかやらん!」と拒否してきた。岸壁は工場の端っこの自らが管理する区域にあるのにである。どうやら担当者は現場上がりの頑固なオッサンらしく、自分の好みでものを言う性格らしい。
そもそもは見積もりのまとめをする別の部署に頼んだ仕事だが、そこからオッサンに話が行って、彼から私に技術的質問をしたついでに輸送はしないという門前払いの発言をしたのである。
世の中偏屈な人間がいるのは承知しているが、自分が勝手に決めた縄張りでしか仕事をしない、しかもそれを社内であろうとなかろうとわめき散らすのには閉口する。
私はもう彼を相手にすることはやめて、見積まとめの担当者と電話を使って裏で握手をした。

2013.05.22:

昨日のフランスのメーカーの話、さすがに効力があったのか連絡が入っていた。しかしやっと納期を言ってきたものの、船積は6月に入ることになっていた。しかしそれでは信用状の期限は過ぎてしまい、もうどうにもならない事態に陥っている。
これから出荷部門と打ち合わせをして、もう少し早くならないか話をするとも書いてあったが、もはや私としては打つ手がないので興味はなくなっていた。もうどうにでもなれという心境である。
一応こちらの社内では対処方法を考えているが、いずれにせよ後ろ向きの話であることに変わりはない。
こういう非常事態に対してどうするか、救済方法は2つある。ひとつは客に拝み倒して再度の信用状の期限延長をしてもらうこと。もうひとつは信用状の変更はせずに、客から「納期は遅れたが金は支払う」という念書を取り付ける方法である。本来なら銀行から金はもらえないが、銀行としては転売しても意味はなく、かつ客先はその品物を欲しがっている場合が絶対条件である。
この事実はフランスのメーカーには話していない。万が一話が成立しない危険性が残っているためで、相手が「それだったら遅れてもいいではないか」との口実を与えないためである。
いずれにせよ、こいう話はもううんざりである。

2013.05.21:

今日も今日とて朝から細かい話がてんこ盛り。
まずは外国へ送ったレンタル品を船便で返却してきて、船が早朝に着いたのでレンタル会社に連絡。次は先週に中東に宅急便で送った運賃着払いの品の受領書を受け取ったので、営業に完工の報告。そのうちに、国内の客から30トンくらいある機械部品(!)の修理費用の見積依頼があって、価格計算のために関係先に連絡。部品と言っても巨大だから船で往復することになる。その間に、海外から注文を受けた修理部品の手配書作りが3件。
そして午後3時頃、すなわち欧州で仕事が始まる時間の前に、フランスのメーカーにクレームのメール書き。こういう仕事がいちばん辛いのだが、納期から既に20日くらい過ぎていて、何度督促してものらりくらりなので、遂に「これ以上遅れたら罰金を要求する!」と宣言。
こういう後ろ向きの話は進まないのだが、一旦書き始めたらだんだん感情が高ぶってきて、キツ〜〜イ文章になっていくのである。精神衛生上よくない仕事だが、日本人同士のような押したり引いたりのやりとりがきかない。よって一方的に押しまくることになる。

2013.05.20:

朝から何となくザワザワしているような感じがあると思ったら、下請のY社が倒産との情報。
中小の機械部品関係の商社で、金額はそれほど大きくないものの、注文の数だけはそこそこある、手堅い会社と思っていたが、何が原因したのだろうか。
私が担当する分には影響がなかったが、職場内で何人かが発注済で納品を待っている案件を持っていた。だから善後策の話をしていたのだろう。倒産騒ぎはいつも大変である。
私自身は倒産に巻き込まれたことが3件ある。そのうち2件は納品済みで未支払、もう1件は製作途中で未納だった。
納入済みだと金さえ管財人に支払えば終了だが、製作途中だと厄介になる。原材料を含めて裁判所が指名した管財人に許可なく持ち出しはできないからだ。そこで管財人と金額を交渉して完成品・原材料を含めて引き取り、それを別の会社で製作を開始する。とは言え、債権・債務がどれだけあるか調査中だから持ち出し許可が出るまでは時間がかかる。何しろその会社の仕入先から納入した品物を返せという話が集中するからである。
倒産した後の後始末の方法は、再建・更生か破産・清算しかない。大きな資産があればそれを売却して借金を返済できるが、多くの中小企業では期待できない話だから破産させるしかない。しかし倒産のほとんどは借金が資産の額を大きく上回るから、その会社に対する債権を100%回収することは不可能になる。管財人は罵声を浴びながらもそのことを債権者集会で報告することになる。因果な仕事だ。

2013.05.19:

四面楚歌の中、橋下はまだあがいている。
昨日は国会議員団で考えの変わらぬことを表明し、今日も共同代表の石原慎太郎と会談して意思が固いことを表明。石原も文句をつけなかった。ということは石原も同罪である。
これに対して「みんなの党」は選挙協力を破棄。負ける相手と組みたくないのは当然だろう。
参院選の結果は下駄を履くまでわからないとは言え、居直って正面突破を図ろうとしても無理だろう。マスコミも擁護する動きは見られない。
政治の混迷の中で一本だけ火がついた線香花火は消える寸前にある。

2013.05.18:

今年に入って以来、毎月の家計は大赤字。賃金が激減した上に、年金、健康保険の保険料が下がらないので大きな負担となっている。
これらの保険料は毎年4月の賃金で基準となる「標準月額報酬」が見直され、5月の引去りから適用される。ということは1〜4月の保険料はそれまでの賃金で計算されているから、賃金が大幅に下がっても減らないのである。だからたまったものではない。
今月からは少し楽になるだろうが、やはり赤字が予想されるので、結局はボーナスで穴埋めとなる。別途雇用保険からは60歳以上の雇用者に対して「高年齢雇用継続給付金」というのが支給されるが、焼け石に水であることに変わりはない。
政府は今、生活保護を初めとして年金、高齢者の健康保険の見直しで、個人負担を増やす方向で検討している。加えて消費税増税をやられたら生活はますます苦しくなる。
昔は福祉の充実という方向で進められていたが、最近は「働けない人間は社会にとってお荷物」という思想が行政に満ちているように感じられてならない。

2013.05.17:

今週は見積・受注・出荷が交錯して走り回る日が続いた。
そんな中でも昨日の話とか、見積での引渡条件をめぐるすったもんだが発生した。
最近、道路運送法についての規制がうるさくなり、積載量や車幅の制限を厳しく取り締まると当時に、どうしても制限を超える特殊な荷物は通過するすべての都道府県の警察から特別許可を得るようにと厳密な指導がなされている。
以前は違反と知りつつ夜中に荷物を運ぶトラックが多かった。しかし道路の痛みが激しいので、もはや国・自治体も本格的に腰を上げた。同時に運送業者のみならず、荷主の会社もコンプライアンスを遵守するように社員に指導しているので、自らエリを正そうという方向で動き始めたのである。
その関係で、私の仕事でも昔は道路を使っていた重量物を運ぶのにトラックから船に切り替えることが多くなった。
先日、ある貿易商社からアフリカ向けの機械部品の見積引合があったのだが、書類上の納入場所は港近くの梱包工場。しかし私は品物の名前を聞いただけでピンと来た。同時に設計から送られてきた図面は予想通り、しかも直径5メートルの皿状の品物。鋳鋼だから分割はできない。
客は何らの説明も付けず、商社は勿論わかっていないから、いつものように指定の梱包工場に納入するよう指定しただけ。
これだけの大物だから当然船で運ぶしかない。よって引渡しはどこかの岸壁で艀への積み込み渡しとなる。しかし大物の鋳鋼工場で近くに岸壁があるところという条件になると日本では非常に限られる。ここまで書いたら専門家の人はどこの工場か想像がつくはずである。
ともあれこの事実を貿易商社に話したらびっくりしていた。問題は引渡しの場所だけでなく、コンテナでは運べないから、規格外の貨物を運べる昔ながらの「在来船」あるいはフェリーに似た「RO―RO船」で運ぶしかない。しかも直行便はちょっと考えられないのでどこかで積み替えとなるのだが、そうなると輸送費はコンテナ船の比ではなくなる。
客と貿易商社が見積書を見てどんな対応を見せるかはこれからの話となる。

2013.05.16:

9日に書いた中東向けの緊急部品、今度は航空便から運賃受取人払いの宅急便にせよと言ってきた。
こうなると再び信用状の変更が必要になる。客はそれでもやりたいと言うので、それではということで船荷証券の提出は免除してくれと頼んだ。
一時は「OK」と回答があったが、結局は銀行に拒否されたと見えて、遂には現金前払いにすると通告してきた。確かに銀行への振込み依頼書のコピーがメールに添えられていた。ということでやっと決着したので、宅急便業者へ電話して明日荷物を取りに来てくれと頼んだのである。
実は宅急便の話が出たとき、こちらから「前金払いの方がいいよ」と提案したのだが、客は一旦拒否した。しかしこちらは経験から銀行が拒否するだろうと予測していたのである。
信用状による支払のシステムにはある前提が根底にある。荷物を送った後で荷主から代価と引き換えに船荷証券を受け取り、今度は荷受人から金を貰って引き換えに船荷証券を渡すのである。つまり船荷証券は荷受人が支払をしない場合の担保、すなわち一種の有価証券なのである。もし倒産などで入金が不可能になった場合は競売にかけて、荷物が欲しい別の会社に転売することができる(売れなければ不良資産化する)仕組みである。
もし船の変わりに宅急便になると、船荷証券という「質草」は出ないから、銀行としては担保価値がないただの送付状の受取を拒否するのは明らか。銀行は無条件に信用状を出しているわけではない。

2013.05.15:

橋下の暴言居直りは今日も続いた。しかし言えば言うほど深みにはまって批判の嵐を受けるばかりである。多分参議院選挙で維新の会は惨敗するだろう。もう結果は見えている。アホらしいので、この話は一旦打ち切る。
何故か今日は降って湧いたように船積の話が3つも舞い込んだ。
月末までに全部出さなければならない。船積書類のファイルがメールで飛び交い、一つだけは私自身が書くことに。
船積書類は神経がすり減る。特に原産地証明は一字一句、コンマやピリオドひとつ間違えられない。間違えたら商工会議所のサインは絶対もらえないからである。
船積の集中攻撃、まあこんなこともあるか。

2013.05.14:

橋下は今日も発言をエスカレートさせた。
昨日、沖縄の普天間飛行場の米軍司令官と面会した際に、「もっと日本の風俗業を活用してほしい」と発言して、司令官はこの話を打ち切るよう求めた。それがまた問題化して今日も激しい批判の嵐になったのであるが、橋下はまったく反省の色はない。
今日のツイッターで暴言を繰り返した。曰く、「だいたい、アメリカはずるい」「建前は禁止でも、軍人の性的欲求が0になるわけがなない」とか、「人間に、特に男に、性的な欲求を解消する策が必要なことは厳然たる事実。現代社会では、それは夫婦間で、また恋人間で解消することが原則になっている」とも書いている。
一方で慰安婦に対する配慮が必要などとも述べているが、要するに女性の人権を無視した買売春を当然しているのである。特に私が感じたのは男性の性欲について女性への思いやりが完全に欠落していること。夫婦とか恋人同士の性行為は両性が互いに信頼しあい、いとおしいと感じることが前提になっているのであって、金銭によって男性が女性を支配することとは全く違う。その区別ができないことが橋下の致命的弱点なのである。
こういう物事に対する基本的な認識の欠如が橋下の暴論の根底にある。昨日書いた侵略の定義にしてもしかり。
侵略の定義は勝者が決めるものではない。例えば古代ローマ帝国が侵略と略奪を繰り返し、次々と領土を広げたが、それは勝っている間も負けた後も侵略なのであって、その定義が変わることはない。
WIKIPEDIAによれば、侵略の定義は「国際法上、ある国家・武装勢力が別の国家・武装勢力に対して、自衛ではなく、一方的にその主権・領土や独立を侵すことを意味する」とある。また国連決議3314号では「国家による他の国家の主権、領土的保全、政治的独立に対する、もしくは国連憲章と一致しないすべての武力的行使を指す」と決められた。要するに勝者の論理でないことは明らかである。
ここに至っては橋下に対する批判はもう止まらない。何度居直ろうとも同じである。こうなって橋下の政治生命は終わるしかないだろう。というか終わらせるべきである。

2013.05.13:

ハシズムの暴言が今日もあった。
それは「慰安婦は必要だった」と「日本は敗戦国。敗戦の結果として、侵略だと受け止めないといけない」である。
以前から彼は従軍慰安婦を強制性を示す証拠はないと言っている。確かに軍が直接的に慰安婦徴用などの関与を示す証拠は今はない。それは証拠を残せば国際的にも批判を浴びる恥ずべき行為だからであり、また終戦にあたって関係書類は大量に廃棄されたと見られるからである。
しかし民間の慰安所に対して軍が指導を行っていた文書は存在するし、何よりも多くの元慰安婦の証言がある。
さらに橋下の暴言は証拠の問題にとどまらず、兵隊の性的欲求のはけ口としての慰安婦を肯定している。公娼制度そのものは今でもいくつかの国に存在するが、人権の観点から廃止すべきことが以前から言われている。実は日本でも「赤線」が存在した戦前から府県レベルで「時代遅れ」などとして決議や建議として採択されているのである。
軍隊で性的はけ口を求めるというのは、何よりも戦争、しかも侵略戦争、が非人間的な行為を兵士に強制するからであるが、その代償を女性に求めてよいというのは筋違いも甚だしい。
また、侵略の定義を「負けたから侵略とみなされる」というのも、責任逃れの発想でしかない。もし勝てば侵略ではないと言いたいのだろうが、勝敗がどうあろうと軍事力で他国を支配しようという行為は侵略以外の何物でもない。こういうサルにでもわかる論理を否定しようという意図をあからさまに表明したら、またバッシングを受けると警戒したつもりなのだろうが、どう言いくるめようとも侵略を否定する言葉であることは明白である。
ハシズムは自民党以上に自民党的であり、かつ戦前に逆戻りすることを指向している危険な存在である。

2013.05.12:

最近になって安倍首相が憲法改正や侵略定義などで内外から批判を浴び、少しだけトーンダウンするようになった。しかし本音はやはり96条改正、ひいては9条を改正して戦争をする国にしたいという野心は変えていない。
多くの識者が述べているように、憲法96条は時の権力が好き勝手に憲法を変えられないようにする、また憲法というものは国民が国を統治する上で最も重要なものであり、他の一般法律とは全く性格が違うものである。
当然ながら憲法改正については多くの国がハードルを高くしている。ドイツでも何度か憲法改正が行われているが、国民大多数のコンセンサスが得られているために、改正しても国論を二分するような騒ぎにはなっていない。
そのような性格を無視して国会両院の過半数などということには多くの疑問が出されている。アメリカからも批判された。
侵略戦争の問題、歴史認識の問題など、このような安倍内閣の動きは当然アジアのみならず、世界からも疑問視されることは必至である。何よりも「日本は戦争をしない国」との認識が中東あたりでは定着してきたが、これを崩せばアメリカ同様軍事力を背景に進出するということで警戒感を与えることになるだろう。
そういう危険を冒すことは国民にとって迷惑千万でしかない。

2013.05.10:

連休明けのドタバタがちょっと落ち着いたのでメールの整理。
私の整理法方は以下の通り。
まず日常のメールのやり取りは数種類に分類。かつ重要な添付ファイルは部署のファイルサーバーに保存。そして月に一度、3ヶ月前のメールのうち単なるQ&Aとか「ありがとう」などの挨拶は削除。
そして2年経つともう一度ファイルサーバーに落とすべきもの、今後の参考になる情報などを見直すとともに、ほとんどは削除する。
メールは基本的に印刷しない。会計・決算上あるいは法的に保存が義務付けられるものを印刷してファイル保存するくらいである。こうすると年末の大掃除の時に不要な書類をまとめて捨てるようなしんどい作業はしなくてもいいのである。
なお、ファイルサーバーの使い方も工夫している。これはシスアドとしてのシステム開発の経験で、フォルダ名の頭に必ずキーワードを付けるのである。例えば、ジョブ番号―客先名―工事名という名前にするとわかりやすい分類になる。大抵の人はその時の気分でフォルダ名をつけるが、時間が経ってフォルダが増えると、分類も時系列もわからなくなってしまうのである。
紙を極力減らすこと、ファイルサーバーなどのリソースの節約、これが真の意味の環境保護につながる。

2013.05.09:

中東の某国から注文を請けた仕事、荷物ができたので船で送ろうと思ったら突如として営業にメールが入って、緊急修理で部品が必要になったからすぐに送れとのこと。だが困ったことに船便を航空便に、引渡し場所も船への積み込みから、ウチの会社での出荷渡しなど、契約条件が全く違ったものに。しかも支払条件は信用状なので、これらの変更をするとなると信用状のあちこちの文言が変わるぞと警告したが、銀行に話して特急で変えてもらい、何としてでも部品が早く欲しいと言い出した。
しかも手回しのいいことに客は航空貨物の代理店を使って「早く荷物を渡せ」との催促。さすがに契約書の変更と信用状の変更が終わっていないので丁重に断った。
それにしても中東との商売はやりにくい。我々の休日は土日だが、向こうはイスラムだから休日は木金。つまり月〜水の週3日しか仕事ができないのである。このことが今回のような緊急事態には大きな障害物になる。
昨日営業からは「信用状の変更が正式に銀行から通知されなければ荷物の引渡しはしない」と宣言したが、実際に動けるのは早くても来週月曜。さて、どうなることやら。

2013.05.08:

中国が北朝鮮の貿易決済の銀行口座を閉鎖した。これ以上北朝鮮をかばうことは不利だと見たのだろう。
これまでの北朝鮮との海外貿易量は対中国が最大だけに、当面は目立たなくても長期的にはかなりの痛手になるはず。いよいよ国際的な孤立化がクリアになってきた。
ミサイルの撤去からここ数日、連日の過激発言はやや沈静化しつつあるようだ。だが突如としてまた滅茶苦茶なことを口走るかも知れず、しばらくは様子見になる。
それにしても日本は相変わらず軍事的対抗措置の準備を緩めない。米韓は恐らく裏での外交ルートを持っているはずだが、日本はそれすらない。このあたりが日本の外交の貧弱さを物語っている。

2013.05.07:

連休が明けて出勤。今日から新入社員がそれぞれ配属の職場にやってきた。ウチの職場は男子2名。両名とも見た目はごく普通の若者。細眉も茶髪もなし。大企業だからそれなりの風采でないといけないと思ったのか、あるいは勤労筋が指導したのかは不明である。
早速朝から会議室に缶詰で部長・課長からの訓話。終わったら渡されたパソコンと首っ引き。何しろ社内メール(LotusNotes)が毎日飛び交うからまずはこれの使い方を覚えないと仕事にならない。
私は朝から20通くらいのメール(少ない方だ)に目を通して今日の仕事の概略スケジュールを頭に描いた。
そんな中で、一番の困りものは13日が納期の品物を9日に入れてくれとの営業からの依頼。そもそもは連休前に駆け込み発注で9日に入れろと言われたのを無理だと断って13日で我慢してもらったもの。それを知ってか知らずか、話を蒸し返す客も客だし、横車を通そうとする営業も同罪である。
ともあれ連休中に投げられた宿題はすべて本日中に解決して終り。

2013.05.06:

連休10日目(最終日)。
最終日も買物で追われた。昼飯ではない。衣服である。
もう10年位だろうか、春物の長袖ポロシャツが二枚、立て続けに破れた。長いこと着ていたので擦り切れたのである。
私は着るものに無頓着で、破れでもしなければいつまでも着る。流行などは眼中にない。例えば昔、イギリスで買ったカシミアのセーター、肘が擦り切れたのを元ヨメがニーパッドを当てて長持ちさせたが、20年目くらいで遂に袖もボロボロになって捨てたくらいだ。
家具、食器、家電などは壊れるまで絶対に替えない。その昔日記に書いたと思うが、TVは内部の掃除を続けて13年もたせた。
この貧乏性は死ぬまで治りそうにない。

2013.05.05:

連休9日目。
こどもの日だが小さな子がいない故に何もない。
息子に子供の頃の遊びについて聞いてみたが、あれだけ熱中していたファミコンのこともあまり印象にないという。そう言いながら、今はネット対戦型のゲームに熱中しているのは不思議でならない。
私自身の小学生の頃は学校の校庭、空地とか道路での遊びが多かった。スポーツは不得手で何もやらなかったが同級生は野球を良くやっていた。
印象にあるのは小学校高学年でやっていた「バンカース」。確かアメリカ生まれのはずで、英語ではMONOPOLY(独占)である。現在の「桃太郎電鉄」のルーツに当たる。
そのせいかスーファミの「桃鉄」を良くやった。熱が入って「えんま」との99年直接対決では4勝1敗。負けの原因は97年目あたりで黄色の駅に止まったのだが、坊主に化けたスリの銀次に手持ち資金を全額取られたためである。ゲームの癖で資本が増えても物件に投資する額は限度があって手持ち資金だけがそれよりはるかに多くなってしまうので、銀次に取られると被害額が大きくなるのである。
「桃鉄」には産業資本や不動産くらいしかなく、株とか外国為替、デリバティブのようなギャンブル資本はない。そのあたりは現実の資本主義とは全く違う。

2013.05.04:

連休8日目。
いよいよ連休も終盤戦。とは言っても今日まで何をしてきたのだろう?と、これまでを振り返ってみたが、友人HPの手伝い以外は家事に明け暮れていた気がする。
もっとも、午後はTVのサスペンスドラマを見ることが多かった。
ストーリーは極めて単純で、頭脳明晰の主人公(多くは警官)が謎解きをしていき、最後に犯人が犯行のすべてを語るというもの。
それでいつも思うのだが、犯人はほとんど連続して殺人などの犯行を重ねる。実際の事件で連続殺人というのは極めて珍しい。というか、犯人はターゲットの被害者ひとりを殺してしまえば目的を達するわけで、猟奇的な事件以外は複数をターゲットにすることはほとんどない。
しかしサスペンスドラマは連続事件でないと聴視者はまず見ないだろう。犯人は共通の犯行パターンとか多くの証拠を残す。だかららこそ主人公は犯人のプロファイルを分析できるわけで、ストーリーの展開も面白くなるわけである。
長々と書いたが、やはり一番面白いのは「相棒」。次に「十津川警部シリーズ」だが、観光案内が多すぎるのが玉に瑕だ。

2013.05.03:

連休7日目。
今日は憲法記念日だが、今ほど憲法の危機の時代はないだろう。言わずと知れた安倍首相の改憲論議、その中でも96条をターゲットにした民主主義への攻撃が焦点になっている。
細かいことは既に述べたし、問題点が多くの論者から指摘されているので割愛する。ただ、96条改訂で他の条項を変えるハードルを低くし、やがて9条を変えて、戦争する国に変えたい意図は明確である。同時に他の民主的条項や基本的人権を制限、さらには戦前に回帰するような改悪を目論んでいることは明らかである。
そしてこういう安倍首相の姿勢を物語る重要な事実を指摘しておこう。
それは彼が憲法記念日を祝うことはせず、トルコに行って危険な原発を売り込んだことである。

2013.05.02:

連休6日目。
友人とモチベーションについて話した。今回のJavaScriptに関する話がきっかけだった。
人間誰しもモチベーションなくして積極的に行動しようという気にはならない。スポーツ、学習、ボランティアなど、強弱の差はあれやる気があってこそ。しかもそれは老若男女を問わない。
子供、若者は人生そのものがモチベーションの塊である。というのも毎日見聞きすることがすべて新しいことであり、成長のきっかけになるからである。間違いもするが、それは成長に必要なプロセスである。
それに対して、歳を重ねるごとにモチベーションのきっかけになる要因は減っていく。過去の経験の蓄積が生かされ、既知のこととして対処できるからである。とはいえ成長への意欲は全くなくなっているわけではない。
ひとりの人間が一生で経験することは社会全体の中では極めて限定的である。だから初めてわかったこと、そして身に付けたいという意欲は決してなくならない。ただ、若者と違って急速な取得はできない。ただそれだけである。
何でもいい、もし成長へのモチベーションがなくなったらそこから先の人生はただ呼吸をしているだけのむなしいものになる。

2013.05.01:

一昨日に書いた友人HPでのJavaScriptの話、成功したと思ったらとんでもない落とし穴が待っていた。
HTMLファイルの編集が終わって、ローカルPCと自宅サーバーで正しく動作することを確認した上で本番のレンタルサーバーにアップした。
ところがである。友人から電話があり、アニメーションどころか画像が表示されないと言う。別のスクリプトサンプルを使っても同じこと。どうして???
行き詰った私はレンタルサーバーの会社に電話して原因調査を依頼した。
すると10分程度で答えが返ってきた。「ファイル名が違います。画像ファイルが大文字なのにスクリプトは小文字になっています
あ"!※★@?×△
私が落とし穴にひっかかった最大の原因はレンタルサーバーと自宅サーバーの仕様の違い。自宅サーバーはWindows上で動くサーバーソフトであることもあって、大文字・小文字の区別をしない。しかしレンタルサーバーは厳密に比較して大文字と小文字を違うものとして判断する仕様だったのである。しかも悪いことに違いは拡張子部分で発生していた。全くの盲点である。
ところでレンタルサーバーのサポート窓口はしっかりしていた。
スクリプトに関する専門家は後に黒子として控えていたと思うが、指摘を受けて訂正したファイル名をアップロード後にチェックを依頼したところ、すぐに正常な動作であると答えてくれた。顧客からの質問を正しく理解し、専門家に伝えること、さらに顧客のレベルに応じた応答ができなくてはならない仕事である。サポーターはアルバイトでできる仕事ではない。