悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
12.05
2012.05.31:
2日間日記が途絶えたのは、友人HPの手伝いでアップする原稿が集中したこと。
さて、仕事のことでちょっとした誤訳が招いた混乱の話。
先日書いたEUのミャンマー経済制裁で、まだ先になるがEUから輸出しようとしている品物が制裁停止されている範疇に入るかどうかを商社にチェックしてもらっていた。
そして商社から、EUの代理店から来た回答として「これこれの種類の品物だったら輸出可能」という和文を、ウチの営業を通じてメールしてきた。
私は一瞬あれ?と思った。というのも2008年に発効した当初のEU制裁品目はいわゆる「ブラックリスト」方式、すなわちリストアップされているものは禁輸だがそれ以外はすべてOKという考え方である。
しかし上に書いたメールの考え方は「ホワイトリスト」、すなわちリストアップされているものはOKだがそれ以外はすべて禁輸ということになっている。
それでメールに引用されているEUの代理店の英文を良く見たら、正確には「これこれの種類の品物だったら元は制裁対象だが、来年4月までは制裁が停止されているのでその間は輸出可能」というものだった。
明らかに商社担当者の誤訳。しかもウチの営業はチェックもせずにそのまま右から左へ流したのである。もし私もチェックせずに社内へ流したら私が恥をかくところだった。
営業には商社に文句を言えと指示したが、「お客様は神様」という精神が染み付いて疑問を抱かない、チェックもしない営業の体質も問題である。私は、感じた疑問の解決のために無駄な数時間をつぶすことになった。
2012.05.28:
最近また株価が下がっているが、私個人は「ザマーミロ」、「もっと下がれ」と思ってしまう。株の売買に巨額の金をつぎ込み、その売買益を得ようというヘッジファンドなどの目論見が外れることを願うからである。
日経などの提灯マスコミ(イコール財界などの大企業中心の考え方)は株価が下がると大騒ぎをするが、株・債権・為替などの相場は所詮バクチ。金融資本が経済の牽引車であるといっても、実体経済が追随しなくては意味がない。しかも大騒ぎする連中は国民一般への「おこぼれ」を期待すべきと書くが、日本での実態は「富める者はますます富み、貧しき者は更に貧しく」になっている。不安定雇用の増大で労働分配率の下落が止まらない。
しかも巨大な投投機資金が石油、鉱物、穀物などの現物市場に流れることによって実体経済を混乱させている。このことによって投機筋の国際的規制をすべきという議論も出てきている。
過去の話になりつつあるが、ひと頃日本が米不足で国際市場で買いあさったために国際米相場が高騰し、米を輸入に頼っているネパールが日本政府にクレームしたことがある。
我々庶民は国際経済を乱す巨大資本のために生活しているわけではない。安定した日常生活とちょっとした旅行やレジャーを楽しみたいだけである。そうした「我々は99%だ!」の声を反映しない株価の下落を騒ぐ気にはなれない。
2012.05.27:
新潟でのトンネル工事現場でのガス爆発事故、犠牲になられた4名のご冥福を祈る。
新潟県は昔から石油や天然ガスが出ることで有名だったが、今回の事故は事前のガス検知が十分にやられていたかどうかが焦点になるだろう。
この日本での天然ガスの存在だが、実は首都圏の地下にもいくつかあるという。5年前の渋谷の温泉施設での爆発も天然ガスが原因。
私も聞いたことがあるが、汐留付近で地下鉄工事をやる際、消防庁からガス対策の指導を受けて工事業者が爆発防止の措置を行った。すると本当に掘削中にガスが出たという。けが人などは出なかったと聞くが、さすがは消防庁という感じである。
もうひとつ、大阪でもガスが出やすい地域がある。それは旧大和川流域の柏原から北へ行った寝屋川、天満橋あたりまでである。この付近でも地下鉄、共同溝工事では爆発防止対策が取られる。
大和川というと大阪市と堺市の境界を流れる川ということしか知らない人が多いが、それは江戸時代に付け替えの大工事が行われて以降の話。先に書いたようにそれまでは河内平野を北上して淀川に至る、数多くの支流を持つ河川だったのである。
流域には多くの沼地が存在したが、それが故に地下にガスが溜まりやすい地質になっているのである。
2012.05.26:
息子が「スパゲッティ」を食わせてくれというので、期待して待っていた。
スパゲッティだから大袈裟なレシピがあるわけではない。単に麺を茹でて市販のパスタソースを温めてかけるだけである。
結果はやや茹で過ぎだったが、食えないことはない。そこそこの味だった。
彼が自主的に「やる」と言ったのだから、作っている途中で口出しはしない。失敗だったかどうかは自分で判断させる、そうでないと身に付かないからである。同じくカレーライスも自分で作るようになったが、いつも出来上がったものに若干コメントするだけで、「うまい、うまい」と言うのみ。それでも次第に上達しているようだ。元ヨメだったら手出し、口出しでボロボロにしていただろう。
「学ぶ」ということは失敗を繰り返しながらもめげずに挑戦すること。それは年寄りでも同じだ。「年寄りの冷水」と笑うなかれ。
2012.05.25:
昨日は福井県知事の発言で頭に血が昇っていたため、肝心な問題を書き忘れた。
国の原子力委員会の核燃料サイクルに関する討議で、推進派だけによる秘密会議が20回以上開かれたという。委員長も出席したことがある。
膨大な資料も配付されたが、秘密会合だから議事録などは意図的に残していない。ただ、ここで合意されたことは「表」の委員会で秘密会合に参加したメンバーが口をそろえて主張したであろうことは想像に難くない。
それにしても想像した以上に国の政策が電力会社や原発機器メーカーなどの「原子力ムラ」に左右されていたことがわかった。
ウチの会社でも公共事業にまつわる策動をやってきたことはいくらでもある。例えばメーカーの談合でウチの会社が受注できるようにするために国の外郭団体(これももちろんメーカーの代表が牛耳る)が他社には真似のできない技術を取り入れた仕様書を作って入札にかけ、その結果ウチの会社が一番札を取るように仕向けるのである。
これに似た仕組みでこれまでの国の原子力政策が決められていたのだろう。それは安全保安院だけでなく、原子力委員会もかなり「原子力ムラ」に汚染されていたと思われる。
しかし事は国民の安全にまつわる問題である。他の公共事業以上に安全性が求められる。それを「原子力ムラ」に牛耳らせることは許せない。
ドイツでは脱原発がはっきり打ち出された。原発メーカーであるジーメンスにとっては痛手だろう。しかし国民の意思に対してジーメンスは抵抗できない。日本でもそのような仕組みを構築する必要がある。そのためにも政府の意思決定機関から「原子力ムラ」を排除することが求められる。
2012.05.24:
ここ数日東電にまつわる芳しくない話が次々と出ている。
東電の利益源のほとんどが料金の高い家庭向け電力だとか、NHKの役員が東電の役員と兼務して、NHKを辞任するとか、国民の怒りを買うものばかりである。
他にも福島原発事故で漏れた放射性物質の大半は大気放出などではなく、大半はメルトダウンによる冷却水の汚染によるものだったとか、グループ企業への東電役員の天下りが多いことなども取り上げられている。
翻って関西電力の話だが、福井県知事が「消費地は電気が要らないようだ」と暴言を吐いた。
勘違いしてもらっては困る。我々は「原発からの」電力は欲しくないといっているだけであって、それ以外のものなら大歓迎である。
こういう対立を煽るような発言は慎んでもらいたい。そもそも我々は関西電力の原発依存率を高めよとは要求してこなかった。関電と政府が勝手に決めたことである。また、原発の場所を福井県嶺南地方に集中させたことも同じことであって、そういう意味では共に被害者である。立地をOKしたのは今の福井県知事ではないが、不満だったら「原発は出て行け」と言うのが先であって、消費地に八つ当たりすることは止めるべきである。
2012.05.23:
先日広島の被爆1世と会って話をする機会があった。
子供のときに爆心地から1.5キロで被爆、やけどなどの外傷もなかったが、今でも発病するのではないかとの恐怖と闘う毎日だという。
淡々とした語り口だったが、力がこもっていた。アメリカにも出かけて被爆体験を語り、終わってからアメリカ人から核兵器反対の感想を聞いたときはホッとしたという。
それと自らが被爆者であることを語ることには一定の勇気がいるという。話を真実として受け止めてもらえるかどうか不安だからである。しかも伝染病の保菌者と同一視するような極端な偏見もないとは言えない。
それは福山雅治のような被爆3世でも感じているようだから、1世ではなおさらだろう。発症の恐怖と同時に世間の冷たい目を気にしないといけないのでは本音はなかなか語れない。
私はたまたま電気技術者として原発の仕組みを学んだこともあるし、兄がガンで亡くなる前に遺伝子の勉強をした際、被爆者の多くが放射線で遺伝子が切断されてしまう事実を知った。
その被爆1世との話の中で、3.11がもたらす問題、わけても子供を中心にこれから出てくる可能性のある被爆者をどう防ぐか、どう支援するかが問題として提起されたのであった。
2012.05.21:
今日は早朝からテレビもラジオも天体ショーの話でもちきり。
私が家を出て電車に乗る頃から次第に空が少しづつ暗くなり始め、会社に着いた時には夕暮れのような感じ。ただ変な感じを受けるのは、空が夕暮れのようなオレンジっぽさがなく、ただ青い色が黒味を帯びているというものだったこと。
職場に顔を出したら何人から日食用グラスで太陽を見ていた。ちょっと貸してもらって見たが、すでに金環食のピークを過ぎて普通の部分日食に戻っていた。
金環食で思い出すのは、石川達三原作、山本薩夫監督の同名映画。九頭竜ダム落札にまつわる汚職・政治スキャンダルをモデルにしたものであるが、小説の冒頭のフレーズ、「周囲はきれいに光っているが、中は真っ黒」という作者の思いを表す言葉が印象的だった。
2012.05.19:
大飯原発再稼動についての議論が飛び交う中、「電力不足」の問題は未だ釈然としない。関電も渋々ながら揚水発電や停止中の火力発電所を動かす方向で動き出したが、これで足りるのかどうかはまだ闇の中。一方で需要の方もいい加減な計算をしているから、間違いなく計画停電などの対策が必要なのかもはっきりしない。原因は関電の原発再稼動について往生際が悪いためである。
加えて政府も往生際が悪いからはっきりと関電に「原発は諦めろ」と言わない。
そうした中でさらに話を複雑にしているのは、地元のおおい町長や議会の多数が再稼動を希望していること。福井県も再稼動の方向に振れてきた。しかし周辺の京都府や滋賀県は頑強に抵抗している。
こうなる原因は、おおい町が政府の落とす補助金や関電などからの寄付金で原発マネーにまみれ、原発関連の仕事以外には全く何もない経済にしてしまったからである。これに対して京都府や滋賀県は何のしがらみもないし、事故による核汚染のリスクだけを負わされるので再稼動反対になってしまうのである。
政府が明確に再稼動を諦め、おおい町には原発以後の経済対策に切り替えてしまえば問題は一挙に解決する。
もはや国民の大多数は原発反対あるいは縮小に向いているのだから、早く覚悟を決めろと言いたい。
2012.05.18:
国際取引の仕事をやっていると時としてわけのわからないことが起こることはここでも何度か書いたことがあるが、今日も?????の話が営業から舞い込んだ。
某客先から注文書と信用状が来たのだが、その中で「輸送保険の保険金額は商品代価の140〜150%にせよ」と書いてあったという。
輸送保険については国際条約みたいなものはないが、長年の慣習で代価の110%というのが定着している。どうして100%ではいけないかという理由は私もわからない。しかし現実問題として保険会社はよほどの理由がない限り110%を超える保険は引き受けを拒否する。
営業曰く、客は貨物が自分の国の港に着いた後の工場までの内陸輸送についてもカバーする保険にしたいという希望だったらしい。しかしそれならその国の保険会社でもやはり110%の保険金額しか認めないはず。よって客の本音はわからない。
私が保険会社に問い合わせたところでは、ウチのような大企業に対しては保険金詐欺をやる可能性はまずないだろうということで、150%でも引き受けないことはないという回答だった。但し保険料はその分高くなる。
ということで、営業はとりあえず110%しか認められないとして、信用状の訂正を要求するという。
2012.05.17:
日本ではあまり大きく取り上げられることはなかったが、先月末にEUの対ミャンマー経済制裁が1年間停止される方針が出された。
理由は勿論アウンサンスーチーさん率いる政党が補欠選挙で大勝したことである。これによって貿易や商談が一挙に開放される。
実は私もEU−ミャンマー間の貿易の話にわずかながら首を突っ込んでいて、正式なEUの制裁停止の正式な政令が出るのを待っていたが、今日やっとそれを見つけたのである。よってこれからEUの各社とコンタクトを再開することになる。
ところで、完全停止ではなくて「1年間の一時停止」ということは、まだしばらくは様子見ということである。ミャンマーの軍事政権が弾圧政策を復活させるかわからないという不信感をEUが抱いていることの証拠。過去に何度も見せかけだけの「民主化」で世界を騙してきたからである。
EUとしてはこれからミャンマー政府との接触を続け、1年間現状のままであれば無期限の制裁解除に進むだろう。
さて、日本政府は一部の軍事技術につながるものは禁輸政策を続けているが、それ以外の一般的な貿易は以前から禁止していない。よってEUの制裁一時停止と連動した動きは何もない。
「アラブの春」の影響が世界的に広がることは悪いことではない。しかしシリアでは国民に対する虐殺行為が止まらない。また最大の懸案である、第1次大戦以来のパレスチナ問題はなお先行きが見えない。多くの市民・子供の血を流し続けている現実は一日も早く終わらせる必要がある。
2012.05.16:
会社で、通称「ブラックリスト」と呼ばれる糖尿病他の病気持ちには数ヶ月に一度の産業医による問診があるのだが、今回で私の名前がリストから消されることになった。
医者曰く、ちゃんと病院に通って治療を続けている限り会社があれこれ指示するまでもない、という見解である。患者の自発性を重視する、極めて合理的考え方だ。
確かに何度注意されても病気を治療せずに放置する人をたまに見かける。会社としても適切なアドバイスをしないと責任を問われるから、定期健診の結果を元に、産業医を使って「指導」をする。
ただ、産業医というのはあまり実りのある仕事ではないので、医者も患者に親身になって接することはなく、事務的に「指導」と出張禁止などの就業制限を宣告して「ブラックリスト」に載せるだけである。
かくいう私も模範的な患者ではない。酒は飲むし通勤時に早足で歩く程度の運動しかしない。ただ、病気が悪化して足を切断したり、腎臓が過負荷になって透析を受けたり、挙句は命を縮める結果を招きたくないからせっせと医者に通っているだけである。
しかし後ろ向きとはいえ、年間数十万円の治療費を使うことは意味のないことではない。
2012.05.15:
今日は沖縄本土復帰から40周年の記念日。
だからといって沖縄の人にとって単純に祝える日ではない。復帰後もまったく変わらない、米軍基地の存在が大きく影響しているからである。しかも折角日米合意で普天間基地の返還が決まったにもかかわらず、後になって「代替の辺野古が必要」という話にすりかわってしまった。
だから沖縄の人達にとっては、本土復帰もさることながら、基地の縮小が実現されて初めて本当の喜びを得ることができるのである。
私個人は復帰前の沖縄に行ったことはない。しかし復帰後に行った時でも那覇の国際通りには昼間から若者がへたり込んでいる姿が見えた。それだけ沖縄は飛びぬけて失業率が高いのである。
同時に夜には米兵の姿があちこちで見られた。
基地のない沖縄、観光をはじめ平和産業でにぎわう沖縄を見ることができるのはいつになるのだろうか。
2012.05.14:
あちこちの歩道の植え込みではツツジが満開。桜とは違って鮮やかな色合いだから非常に目立つ。但し散り始める頃は濁った茶色になるのが難点。
さて、三菱重工神戸造船所からは船の姿が消えた。最後の進水式を終えた船も引渡しが終わったからである。
港町神戸の風情が時代と共に変わるのはやむを得ないが、寂れた感じになっていくのは辛い。
ずっと続く不景気にハーバーランドの賑わいは戻ってこず、最近も阪急が閉店した。また、ポーアイ西側のコンテナクレーンが撤去されてしまったことも、港の貨物量が減ったことを象徴するもの。
唯一ポーアイ2期のスパコン「京」の話題が時折ニュースに出るが、別にこれによって人が増えるわけではない。
NHKの大河ドラマ「平清盛」もどうせ今年1年だけの線香花火。
まあ、世の中全体が回復しない限り、奇をてらったことをやっても底入れにはならないということだ。
2012.05.12:
昨日あたりから1ヶ月くらい前のような気温である。今日もあまり気温が上がらず、洗濯物も1日では乾かず。
歯の方はやっと落ち着きを見せて、痛みもほとんどなくなった。とは言え問題の原因になった歯はぐらついているので無理に噛むことは不可。
さて、「電力不足」問題、関西電力を中心に大キャンペーンをやっている。特に関電が突出して不足を訴えているのは、もちろん大飯原発を再稼動させたいがための大芝居である。
最近批判が出ているのは、停止中の火力発電所を再稼動させることに関電が頑強に抵抗していることである。それと夜間に余る電力を使ってポンプでダムの上に水を汲み上げる揚水発電の能力を無視していること。
これまでも揚水発電は多用されていたが、それは原発が低負荷では運転できないことで夜間に余る電力をポンプで消費させる意図からである。家庭の「オール電化」のCMも同じ事。ところが今回は勘定に入れていないようである。
いずれにせよ、需給予測の詳細を公表しない限り誰も関電の言い分を信用しない。公表する不足量がコロコロ変わるのではなおさらである。
2012.05.11:
相変わらず橋下総統と「維新の会」は物議をかもす言動が多い。しかもマスコミが芸能ニュース的な扱いをするからすぐに図に乗る。
最近も「親を教育する」条例を出そうとした。「できの悪い子」は「できの悪い親」が原因だから、親の根性を叩きなおすという発想である。おおよそ近代民主主義の発想ではないし、徴兵制のように親を教育職場へ「体験入隊」させるなどというのは人権無視も甚だしい。
さすがに猛烈なブーイングが出て、橋本総統も条例案提出を断念させた。
ところで例の大阪市職員に対する思想調査は中止と共に、データは破棄された。ただ、マスコミはこのデータ破棄は小さな扱いしかしていない。
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話は変わって2ちゃんねる。
警察の調査で、ネットの違法書き込みのほとんどは2チャンネルであることがわかった。しかも最近急増している。特に目立つのは違法薬物の宣伝。しかも警察から管理者への削除勧告はことごとく無視されている。
個人的には2チャンネルの存在は世の中の害悪でしかないと考えている。しかしだからといって警察権力による排除には組しない。
原発反対運動のように、国民的な包囲網で孤立させるしかなさそうだ。
2012.05.10:
職場のK、英語が得意ではないので自分ではメールを書かず、普段は営業とかに通訳を頼んでいた。それでも簡単なことは自分でもやらないといけないという意識はあって、時として簡単な1行くらいなら書く努力をしている。
今日、彼の仕事の手伝いの関係から彼の英文を見ることがあったが、どうも杓子定規というか、中学の教科書みたいな文章だった。そんなことから私に「どう?」という質問が来たので、彼の英文の作り方を聞いたら、驚く答えが返ってきた。
何とネットの機械翻訳を使っているとのこと。私は即座に「絶対にやめなさい」と忠告した。
賢明なる読者諸氏ならおわかりと思うが、悪名高きマイクロソフトのサポートページの機械邦訳は見られたものではない。また、最近話題になった「東北観光博」の英文サイトは、機械翻訳を使い、かつろくに推敲を行わなかったために固有名詞を中心に誤訳のオンパレードになってしまい、批判を浴びて現在閉鎖されている。
機械翻訳の今の実力は残念ながらビジネスの世界では使い物にならない。ましてや焦点となっている現象・事実を正しく伝えたり、自分の言いたいことなどを正しく表現することは不可能である。
Kに言ったのだが、「下手でもいいから自分の言葉で表現すること。そうすればやがて相手もわかってくれる」のである。
2012.05.09:
息子から「コンプリートガチャ」(「コンプガチャ」とも称する)というモバイルゲームの話を聞いたので調べたら、一種のスロットマシンであることがわかった。
もちろんカードが揃って「レアカード」を入手するまでいやというほど金を支払うことになるのだが、パチンコ屋とは違って法律の規制対象からは外れるとしても、射幸心を煽るということで批判が出ていた。数十万円をつぎ込んでいるケースもあるという。
これを受けてDeNAはゲームの中止を決めた。他社も追随することになるだろう。
この話を聞いて思ったが、こういうギャンブル性の高いというか特殊なゲームにのめりこむ体質は日本人だけのものなのだろうか?
ここは難しいところがあって、欧米ではギャンブル性の高いものはラスベガスのように限られた場所でしかプレイできない仕組みだが、日本のパチンコ屋は許可さえあればどこにでも開店できる。それだけ日本の規制は甘いのだが、今回のような「コンプリートガチャ」では金銭あるいは実用性のある商品と交換できないにも関わらず、のめりこむ人間が出ることは日本独自のものかとも思ってしまう。
ともあれ、際限なく金をつぎ込むなどの問題が大きくならないうちに芽を摘むことは大切だろう。
ちなみに息子は「そういうゲームにのめりこむ気にはなれない」ということだった。
2012.05.08:
フランス大統領選挙やギリシャ議会戦況の結果について、「緊縮政策」に対する批判ということが一括りでマスコミで報道されているが、消化不良の言葉が使われているように思う。
いずれの場合も具体的には、これまで行われてきた政策は冷え切った経済に対して銀行や大企業を救うための「緊縮政策」が主眼であって、そのために福祉の切捨てや増税によって庶民に犠牲を強いるものであった。それに対して国民は「ノー」を下したのである。
特にギリシャの場合、まさにギリシャの債権を多く持つ独仏の銀行がギリシャ政府に煮え湯を飲ませるかたちで国民を犠牲にしたのだから、それに怒りをもって応えたというのが真相だろう。
それと今回の選挙結果に対して「市場が冷え込む」と懸念を示す論調もあるが、まさに株や債権などの取引に明け暮れる「バクチ市場」のことしか頭にない証拠であって、実際の商品を取引する「市場」のことは忘れ去られている。
両国民の選択に対して、新しい政権がどのような政策を打ち出すかは今後の課題だが、上っ面な言葉を使った表面的な理解は避けるべきだ。
2012.05.07:
連休明けの出社で、メールや郵便物の洪水に見舞われるかと思ったが、それほどでもなかった。
それよりも今朝になって連絡や質問が次々と舞い込んで、その対応の方が忙しかった。
そんな中、本社研修を終えた新入社員1名が我職場に配属になった。大卒の女性で我々と同じスタッフとして働くことになる。早速ベテランの下で輸出プラントの仕事を手伝ってもらうことになった。いきなり数百ページもある英文契約書類を読むことになるだろう。苦労が予想される。
場合によっては私も彼女の教育を手伝わされるかもしれないが、それはその時のこと、当面は温かく見守るしかない。
2012.05.06:
2日から日記が途絶えたのは、歯痛の苦しみでどうにもならなかったためである。
病院に行った翌3日も激痛は治まらず、歯科医師会の休日診療所で強力な痛み止めと消炎剤を処方してもらった。そして4日には痛みは和らいだものの、左の顎から頬にかけてオタフクのようにリンパ腺が腫れあがり、気分が悪いのこともあって外出もままならなかったのである。
今日になってやっと腫れは引いたが、歯茎はまだ少し化膿したままである。
さて、この間国内の原発はすべて停止した。
もちろん大飯3、4号機の再稼動は行き詰ったまま。政府も関西電力も国民や自治体の声を無視して強行突破する大義名分はまったくない。必死になって電力不足のキャンペーンをやっているが、そもそも原発が再稼動できない場合を想定していないためにその根拠の詳細を示せない、もちろんまともな計算などやっていなかったのである。
でたらめで、嘘に満ちた「お墨付き」がばれた以上、悪あがきせず、必死で代替設備を捜し、また節電要請を出すしか残された道はない。
2012.05.02:
今年もゴールデンウィークにはろくなことが起こらない。
昨年はにっちもさっちも行かなくなった便秘で気分が悪くなり、病院へ駆け込んだが、今年は寝られないほどの歯痛に襲われた。
2日ほど前から左下が痛み始め、昨日深夜には激痛で寝られなくなってしまった。その場しのぎの鎮痛剤でわずかに緩和されたが、今朝からは再び悪化、左ではモノが噛めなくなった。よって意を決して歯科医に飛び込んだのである。
医者曰く、治療でかぶせ物をした歯の上側が虫歯で欠損した(放置していた)ためにバランスが崩れ、歯が横から押されて神経を圧迫したものだと言う。要するに10年以上も何の治療もせずに放っておいたツケである。
とりあえず緊急処置としてかぶせ物を除去して力がかかるのを防いだ。
これから長期にわたる大工事(?)になる模様で、早く本格作業に入らないといけないのだが、医者は明日から4連休。かつ予約が一杯で約1週間後までお預け。その間の痛み止めと化膿止めの抗生物質をもらって待機となった。
いやはや2年続けてゴールデンウィークは災難に見舞われてしまった。
2012.05.01:
今日はメーデーだから集会に出掛けたかったが、どうすることもできない野暮用ができてしまったのでパスすることになった。残念。
それはさておき、今日からクールビズを始める役所。会社が出てきた。やはり原発の停止で冷房の設定を高くしたことから生じた現象。
折りしも経済産業省の役人が京都府庁を訪れて「安全性の説明」を行ったが、やはり「説明不十分」と一蹴されてしまった。まるで壊れたレコードのように、「専門家(保安院)が言っているから安全だ」を繰り返すのみ。「原子力安全委員会はどう言っているのか」とか「2次テストをやるべきだ」といわれても答えられない。これでは安全神話の焼き直しである。
北海道の泊原発が止まるのも目前。政府ももういい加減に再稼動を諦めたら?