悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか! |
2012.01.31:
あっという間に1月が過ぎた。
今月の最後の船積は昨日無事に終わって、期限切れの危機は去った。今から2月の手配にかかる。
既に予定されているのは、船が4便、飛行機が2便だが、いずれまた増えるだろう。2月は28日しかないから、大忙しである。
しかしこれから先の細かいことまで悩んでいても仕方がないから、今夜は早めに寝ることにする。
2012.01.30:
今頃になると日照時間が長くなったことが良くわかる。特に帰宅する夕方5時頃は、濃紺の空から灰色の空に変わった。
しかし寒さは相変わらずで、毛糸の帽子が外せない。しかも今週後半は再び寒さが厳しくなり、この日記でも過去に取り上げた1963年の「38豪雪」並みの積雪が見込まれるという。
被災地でも仮設住宅の水道が凍るなど、辛い生活が続いている。
それに比べれば神戸はまだまし。この冬の最低気温が氷点下になったことはまだない。ただ震災の年に避難所で過ごした人は辛かっただろう。中には臭いが出始めた遺体と同居していたケースもあるのだから。
そうした人々の冬の暮らしの中で、時は正確に刻まれ、明日は1月末となる。
2012.01.29:
本日は体調が良くない。微熱があるのか体がだるいし唇が少し腫れた感じ。よって午前中だけちょっとした買物に出ただけで、後は暖房を効かせて部屋にこもりきり。
夜になってもち直したが、風邪の引きかけだったのだろう。私のような糖尿病患者は、もし発熱したらウィルスを育てる糖分が多いので回復が遅くなる。よって要注意。
暖房をかけたまま寝るわけにはいかないが、今夜は暖かくして寝よう。
2012.01.28:
この1週間ずっと寒波に襲われて、寒い日が続いている。
まあ、これが普通の冬なのだろうが、来週もゆるみそうにない。
風が強くないだけましだが、北のほうは積雪で大変だろう。
休日に仕事の話はしたくないのだが、月末に出る船が遅れていて、気になって家から動きを監視している。
当初スケジュールは神戸出航29日だったが、季節風のせいなのか台湾から東京に着くまでに既に1日遅れ。その後横浜、名古屋、大阪と回って、何とか神戸では30日出航となる予定である。
なぜそんなに気になるかというと、実は30日が信用状の船積期限。よってもはや余裕は残っていないのである。
幸いにも台風のシーズンではないし、警報が出るほどの強風が吹く予報もないので、30日はキープできるだろうと踏んでいる。
仕事が終わったら一切を忘れるというのが私の信条だが、今回だけは代金が請求できるかどうかという重大な局面だけに、さすがの私も船の遅れに高みの見物をする気にはならなかった。
2012.01.27:
今日の腹立たしい話は、政府の震災関連の10の会議で議事録が作られていなかったこと。
法律では政府の重要書類は記録・保存することが義務付けられているが、明らかな違反である。
原発事故を含む震災関連の会議でこれだけ抜けているということは、「慌てていてうっかり」では済まされない。うがった見方をすれば、政府の対応が悪かったことで後から揚げ足を取られることを恐れて証拠隠滅を図った、とも思える。
次は仕事での腹立たしい話。
新しい仕事の手伝いを頼まれたことは先日書いたが、それに加えて緊急の助っ人も頼まれた。中身は圧縮ガスボンベの輸出。
一般的な話は24日に書いたが、今回の場合は可燃性ではなく、窒素とか炭酸ガスの入ったボンベ。しかし分類的には危険物扱いである。
ところが担当者もチームリーダーもこれら危険物の輸出に必要な書類のことをまったく知らず、ボンベを作ったメーカーからそれら書類を取り寄せることをしていなかった。それを誰かに指摘され、経験のある私に話を持ち込んだのである。
しかし話はそれだけで済まなかった。実はガスボンベの納品が遅れて、客先に対する船積納期に間に合わず、積み残していたのである。
こうなるとインボイスの金額は残っていないし、契約違反であるからまともな送り方はできない。しかも船で送っていては現地での機器本体の据付スタートにも間に合わないことが判明したのである。
ということで、不良品の交換扱いで、しかも飛行機で送ることになった。
そこでこういう不良品の交換部品を送る場合には、契約書にその扱い方を記述してあるはずだが、担当者から貰った契約書コピーにはその規定がない。しかしよく見ると・・・目次にはそのタイトルはあるのに中身が欠けている・・・つまり該当ページがコピーされていなかった。明らかに担当者は契約書の中身を見ずに仕事をしていたのである。
さすがの私も頭にきて担当者を叱責した。
まるでファーストがエラーしたボールを必死になって追いかけているキャッチャーの心境である。
2012.01.26:
輸出用の荷物1式を客先指定の梱包工場に送ったら、ある部品について「書類には重量が1キロとあるのに実際は8キロある!」というクレームが来た。
量り売りの品物じゃあるまいし、しかも合計で数トンもある荷物の中の僅かな違い、「じゃあ訂正してください」と答えて終り。
船に積む荷物では、トン単位の狂いは運賃に響くのでうるさく言われることもあるが、数キロくらいの差は大目に見るのが通例。
勿論ずさんなのは困るから、港には「検数人」という人達がいるが、梱包の数量とか疵の有無をチェックするのが主で、重量などは必要に応じて梱包工場にある計量器付き天井クレーンで測る。
国際航路で使う数万トンの船に載せる荷物ならばこれで十分。数キロの違いで船が沈むことなどありえないからだ。
これに対して飛行機では余りいい加減な数字は使えない。エンジンの燃費ということもあるが、貨物を含めた機体の総重量が離陸速度の計算に影響するからである。
飛行機の機体重量は大きくても数百トン。よって貨物の重量がトン単位で狂うと大変なことになる。チェックインの時に荷物の重量を測るのは超過料金をせしめるためだけではない。左右同じ重量になるように積みつけたり、先に述べた離陸速度の計算に使うためである。
余談だが、大相撲の力士など大型スポーツ選手が搭乗する時は、計量はしないものの一般人の平均体重プラスアルファを加算して積載重量を決めるのである。
2012.01.25:
国会が開かれたが、野田首相は施政方針演説で「決断の政治」と発言した。明らかに消費税増税を意識した発言である。沖縄の基地問題も含まれるかも知れない。
「決断」という言葉は、明らかに民意を無視してでも自らの方針を通すという意図であることを宣言したものである。各マスコミの世論調査でも、消費税増税反対が産生を上回るようになった。民主党内部でも増税反対の声がくすぶっている。にもかかわらず「決断」を強調するのは、国民に対する挑戦であり、民主主義の破壊でもある。
為政者の主張と民意が対立したとき、結論の是非がどうあろうと民意に従うのが民主主義の大原則。もし民意が間違っていれば国民が責任を負う。
戦前のワイマール憲法下のドイツで、国民はナチス政権を選び、その結果として手ひどい敗北と戦後のドイツに対する不信感を招いた。毎年の敗戦記念日で大統領が反省の言葉を述べ、ナチスの犯罪には時効をなくすこともせねばならなかった。これも民主主義である。
これまで何度も書いてきたように、「自分が正しいと思うからそれは正しい」というのは民主主義ではない。選挙で選ばれたからにはその根拠となった公約を守るために全力を尽くすのが当然。もし現実に合わなくて公約の変更が必要になったのなら、これも選挙で民意を問うのが当然。
民意を無視してでも「決断」するというのは、民主主義の破棄でなくてなんであろうか。
2012.01.24:
時折、可燃性ガスや、揮発性接着剤、酸やアルカリの腐食性物質、あるいは難燃性でも圧縮した炭酸ガスボンベのような圧力容器を輸出することがある。
船でも飛行機でも、そういう場合は「安全性データシート」(Material
Safety Data
Sheet、略称MSDS)を出した上で輸送を頼む。それには国連が決めた物質の分類番号が書いてあり(分類外のものもある)、もし拒否されれば輸出はできない。また、物質によってはこれまた国連が認めた規格の缶(UN缶)に入れることを義務付けられていることもある。
大体において船よりも飛行機の方が規制が厳しい。船だったら危険物の貨物は船倉でなく甲板上に置き、火災や爆発の危険性がある場合は海上に放棄することが許されているが、飛行機ではドアを開けて空中に放棄・・・などということはできないから、あまりに危険なものは最初から輸送拒否となる。
そういう危険物に対する対応の仕方は、船では船会社によって異なるが、飛行機では国際航空運送協会(IATA)が「危険物規則書」というのを決めているので、どの航空会社でも共通の対応となる。
余談だがMSDSは環境汚染を防ぐ目的で国内でも利用され、例えば石油や塗料の保管場所を決める際の規準となっている。よってこのような危険物を製造している会社はまず間違いなくMSDSを用意していて、要求があればいつでも出してくれる。「そんなものはない」という会社とは付き合わないほうがいい。
2012.01.23:
20日の会議で私に回ってきた仕事について、これまでの担当者の資料・ファイルを見せてもらった。
ご多分に漏れずというか、日本人の変な癖というか、すべてのメールをコピーして綴じてある。そして極めつけは。ロータスノーツのメールのアイコンや罫線をすべてカラーで印刷してあった。もちろん「ファイルを送りました」だけのタイトルも。
職場の印刷複合機はレンタルで、トナー代を含めたレンタル費が1枚いくらで課金されるが、カラーはモノクロの10倍くらい取られる。それをたかがメールごときでカラー印刷とは恐れ入った。しかもすべての送受信を印刷しているから、印刷代のみならず印刷操作とファイリングに要する彼の人件費も馬鹿にならない。こいうことを平気でやれる神経には想像を絶するものがある。
しかも彼にはもっとまずい性癖があって、メールアドレスを間違えて別人にメールを送る、そして最悪なのは仕事で作った重要ファイルを絶対に部署の共有サーバーに置かずにすべて自分のPCに保管しているのである。
これでは共同作業は不可能だし、もし彼が病気でもなろうものなら、たちまち翌日から仕事はストップする。しかも聞くところによると、ファイルの分類はろくにされておらず、本人でさえ何がどこにあるかわからなくなっているという。
道理で仕事がパンクするはずだ。極端に非効率で無駄な作業に時間をかけるからである。
人にはそれぞれ個性があるから一律に仕事のやり方を押し付けることはできないが、自分ではこなせない限界に近づいたら、他人にアドバイスを貰ったり、工夫をすることが大切で、それでもだめなら白旗を揚げて上司なりに解決を頼むことだろう。もし上司が聞く耳を持たないのなら、そういう職場を見捨てて異動を申し出るしかない。
だが、彼は自らギブアップせず、仕事がベタ遅れになっているのを見かねたチームリーダーが引導を渡したのである。
2012.01.22:
今日は「カレーの日」だそうである。
1982年1月22日、全国一斉に小学校の給食にカレーを出したとのこと。全国一律にした理由は良くわからないが、今は多くの自治体で給食センターから配送するからやりやすかったのかもしれない。
私が小学校の頃は学校単位で「給食のオバチャン」が毎日作っていた。センター方式は安上がりなのかもしれないが、子供の席に届く頃はさめるだろうし、最大の弱点は食中毒を起こした場合は複数の学校で被害者が出ると思うのだが。
さて、カレーの話だが、私が小学生の時はなかったように思う。印象にあるのは鯨肉のショウガ煮。脂がなく、硬くてバサバサ。中には筋が入っていて千切れないこともあった。しかし鯨肉は安かったから家庭でも定番メニューだった。ステーキにベーコンは思い出に残っている。
ところで給食での最悪は、あの脱脂粉乳。今思い出すのも恐怖である。しかも暖めすぎて焦げたのはもうどうにも我慢できなかった。
2012.01.21:
4週ごとの通院、特別な変化は何もなし。いつもどおりの問診と投薬を行って10分程度で終り。
最後に少しだけ話題になったのは血糖値計の変更。先月から計器本体と血液を検知するセンサーの形状が変わって、それ以降感度と計測のスピードが良くなったのである。医療に関する技術や機器も日進月歩であるとの結論になった。
2012.01.20:
今日は課長に呼ばれて関係者の会議。
何の話かと思ったら、私が担当しているものとは違う製品の仕事をやってくれないかとの依頼。その機器については私も昔制御装置に関わる仕事をやったことがあるから、全くの素人ではない。
こういう話になったそもそものきっかけは、これまでの担当者の仕事がオーバーフローしてパニックになり、上から見ても担当者レベルから見ても目が当てられないくらい仕事が溜まって工程が進まなくなったことにある。
こういう場合、管理職がリーダーシップを取って誰かにその担当者の仕事を一部を引き取らせるというのが我々世代の常識。ということで私も遊撃隊に呼ばれたというわけである。
打ち合わせの結果、私はヨーロッパ某国向けの機械を担当することになった。圧倒的に国内向けが多い中で、横文字に慣れている私が適任というわけである。悪い気はしないが、これまでよりもやや負荷が増える。
そうなると「兼業主夫」の仕事にしわ寄せが来て、出来合いの惣菜を買って帰ることが増えるかもしれない。それとも息子を教育していよいよ本格的に料理の訓練をするチャンスなのだろうか。
2012.01.19:
国際取引の仕事、それも工業製品を扱っていると熱帯処理ということが時折話題になる。
基本的には電気製品に関わる問題であるが、熱帯対策には2種類あって、ひとつは熱帯地域を通過する場合の「熱帯通過処理」、もう一つは熱帯地域に設置される機器・部品に対する「熱帯処理」がある。
「熱帯通過処理」というのは、高温多湿の海域を通過する船の中で銅や鉄が露出している部分が露点して錆びることを防ぐ目的で、機器をビニールで覆って密閉した中に多量の乾燥剤を入れ、かつ少し空気を抜くのである。別名「真空梱包」。但し真空近くまで空気を抜くわけではない。
もうひとつの「熱帯処理」は、コイルなどを覆っている絶縁物に水分が付着してカビが生えるのを防ぐために、防カビ剤を塗るのである。
北半球から南半球へ船で運ぶ場合は「熱帯通過処理」のみでよいが、熱帯地域に恒久的に設置する場合は両方の処理を行うのである。
これは身近な問題だが、海外駐在などでは家電製品を引越荷物として送るのはやめたほうがいい。
電圧・周波数が日本とまったく同じというのは少ないし、船で送ったら青さびだらけということもある。そしてこれは最も重要だが、各国の安全基準を満たした製品かどうか。火事でも起こしたら責任を問われることもある。
2012.01.18:
決算は無事すべて終了・・・と思っていたが、経理から「一部まだ終わっていないものがある!」とのアナウンス。もちろん私が担当している仕事ではない。該当する人がほかにまだいるという意味である。
原因は大別して以下の3つ。
−仮発注のままで正式発注額が決まっていない。(営業がシステムに仮→正式の切替インプットを忘れているためと思われる)
−客から正式注文書を貰っていない。(営業担当の怠慢あるいは客先の不手際)
−納品したのに客から受領書を貰っていない。あるいは輸出だったら船荷証券の未入手。(これはウチの部署の仕事)
いずれもウチが下請法該当企業だったら違法行為は明白である。
そうでなくても昨今は粉飾決算を防止する意味で「内部統制」ということが末端までうるさく言われている時代。しかもオリンパスのように歴代の経営幹部が損失隠しを指示していたことが明らかになったりしているので、経理関係者はピリピリしている。
そういうウチの会社自身も脱税で国税局から高額の課徴金を召し上げられたことがあった。こういう場合、説明のつかない金の出し入れがきっかけとなる。
国税局の査察官は不審に思った書類について説明を求めるが、もし説明が不明確だったりしどろもどろの回答だと徹底して追及する。これは査察官自身の立場としても当然で、中途半端な説明でOKを出したら彼自身の立場がなくなる。振り上げたこぶしの下ろしどころがなければ手ぶらでは帰れない。そして鉄槌は下ろされるのである。
私個人は不細工な真似はしたくないので、船積が終わったり納品が終わったらさっさと必要書類を経理に送ることにしている。決算直前になってから慌てて書類をかき集めようとすると必ず抜けが出るからである。それはこれまでの経験と失敗談から聞いた教訓から得たものによる。
2012.01.17:
1.17のことは「神戸の街から」に書いたのでそちらに譲る。
仕事の方は、誰もが1.17などなかったようにいつもと変わらず働いている。私自身も5時46分に黙祷したのみで、昼間は何食わぬ顔をしてキーボードを叩いた。特に今日は手配書作りの90%を終了。残りは設計の図面待ち。よって少し納期が気になりだした。
この待っている図面というのは、具体的には50年近く前(私の入社前!)に納めた機械の補修用部品を描いたもの。
元図は「青焼き」(最近の若者にはまず想像がつかないと思うが、青地に白い線や文字が書かれたもの)をマイクロフィルムにしたもの。そのマイクロフィルムでさえ色あせてきているから、CADで図面を作り直すにしても、かなり骨が折れるだろう。
余談だが部品自身もそのままの材質では作る会社がないという、特殊な鋳物。それがために最初客先から部品購入の話が来たときには苦労した。端的に言うと、小さすぎたのである。100キロ程度の小さな鋳物を作れる町工場はほとんど廃業して、顔見知りの会社では最低でも1トンというところしかなくなっていた。よって最後には韓国の会社にたどり着いたのである。もちろん材質も昔とは違うものである。
古い機械を大切に使い続けることには苦労がいるが、壊れた部品と同じものを作ることはなおさら苦労がいる。それを象徴する話である。
2012.01.16:
最近EU加盟各国の債権に対する評価が下がったとしてマスコミが騒いでいる。しかし評価をしている「格付け会社」とは、またその格付けランクとはそもそも何なのか?
ネットで調べていてわかったのだが、ランクに客観的なものはない、すなわち格付け会社が各国の経済指標を分析してどれだけ予測をしようとも、それは主観的なものにならざるを得ないのである。何故か?
経済活動の拡大・収縮が個別企業の裁量にまかされており、国や地域としては無秩序だからである。実はこれが資本主義の本質だといってよい。だから色々な計算式を使っても100%の予測は不可能なのである。
ただ、無秩序だからといって、これまでの資本主義の役割を過小評価することも難しい。というのも、拡大局面では無秩序であることが爆発的な拡大を可能にしてきたからである。
ただひとつだけ注意すべきは、これまでの資本主義の拡大に伴って、労働者の犠牲が伴ったことである。しかも最近は日本のように、経済の伸縮に関係なく大企業が自らの利益を確保するために、賃下げや非正規労働者を拡大して、貧富の格差を拡大していることである。
格付け会社は、そのような大企業、ヘッジファンドなどの魑魅魍魎が血眼になって莫大な利益を上げるための道具として利用されてきた。
しかし格付け会社の唯一かつ致命的な弱点は、先にも書いたようにその予測が主観的かつ不確定なことである。だからこそフランス、ドイツ政府などは格付けに不満を漏らした。
今、格付け会社の性格も含めて資本主義そのものに対する基本的問題へのアプローチが欧州を中心に始まっている。
2012.01.15:
15日というと、私のような年齢ではどうしても「成人式」あるいは「小正月」というイメージが強い。
また、この日あるいは前夜に「左義長」とか「どんど焼き」と呼ばれる火祭りが各地にあるので、なおさらである。
政府が「ハッピーマンデー」方式で「成人の日」を可変にしてしまったのが原因で、伝統行事と結びついたものを勝手にいじるのはどうも納得がいかない。
2012.01.14:
朝からどんより曇った空がひろがり、晴れ間はほとんど見えなかった。だが風は吹いておらず、まだ過ごしやすかった。
今夜のメニューはカキフライ。
何でカキフライごときを話題にするかというと、息子が昔「カキは好まない」と発言したことから避けていたのだが、一緒に出かけたスーパーでカキを見つけて「カキフライならいける」と答えたからである。
確かに彼はうまそうに食っていた。年齢と共に味覚が変わるということを彼は実感したようだった。
さて、今日と明日は大学入試のセンター試験。駅前は会場の神戸大学行きのバスを待つ受験生の行列。市バスも臨時のピストン運転。毎年のことだから珍しくはないが、やはり季節の風景ではある。
2012.01.13:
今日は「13日の金曜日」。といっても私は馬鹿馬鹿しい迷信を信じる人間ではない。今日の日付を見てふと気付いただけである。
野田首相が内閣改造を行った。発足からわずか4ヶ月である。参議院で問責決議を受けた防衛大臣を含めた問題人物を外すと同時に、あくまでも消費税増税に固執するための強硬派で固めた布陣の意味もあるようだ。
野田首相の手口を見ていると、自民党政権以上の自民党的政策を、それも強行突破で突き進むのが特徴である。彼のことを「原理主義者」と呼ぶ向きもあるようで、確かに小泉政権同様「我思う故に我は正しい」という唯我独尊、民意無視が如実に現れている。
国民が何かを期待して前回の総選挙で生まれた民主党政権だが、その期待を裏切り、野田首相のような人物を党の最高権力者にすえるしかない事態に、国民は新たな勢力を模索することになるだろう。
2012.01.12:
「お年玉」受注は今日も1件追加。と同時に既に受注している分の工場への指示、図面配付、手配書作成が本格的に始まった。
そしてまた、今月分の船積も本格的に開始。
そして今日もまたトラブル発生。
欧州のラテン系某国から船積するのに、そこのメーカーは船積書類を一切寄越さないままウチが使っている乙仲と勝手に連絡を取って船積しようとしたのである。
中身もわからないまま船積などもってのほか。それで乙仲から急遽取り寄せたPACKING
LIST(梱包明細)は何と英語ではなく、そのメーカーの母国語。しかもウチの注文書記載のパーツの型番とは違うことが書いてあったので「船積ストップ!」と言わざるを得なくなった。
これだからラテン系は信用ならない。ドイツなどでは絶対にあり得ないデタラメな仕事振りには呆れるばかりである。
実は今月末に南米からの船積が予定されているのだが、こちらもラテンの血を引いているせいかチャランポランな仕事をする。しかもメーカーだけでなく、現地の乙仲も右に同じ。
昨年あった話だが、乙仲を通じて銀行提出用の船荷証券を船会社から出させるのに1ヶ月近くかかってしまったことがある。通常、銀行の信用状に書いてある書類の提出期限は船積後21日以内が常識。船会社ならそれくらいのことは知っていてしかるべきなのだがどこ吹く風。
真っ青になったウチの財務が銀行に対して「メールが遅れているので、期日内の提出が遅れています。もう少しだけご勘弁を」と詫びを入れることで何とか乗り切ったが、こんな神経戦はやりたくない。
ラテン系(フランスもややその傾向あり)との付き合いは本当に疲れるのである。
2012.01.11:
今日は冬型が強まり、一日中風が吹き荒れた。しかも夜になってからもおさまらない。また明日朝にかけて猛烈に冷え込むようだ。本格的な寒波到来ということか。
昨日の話で、幸いにも材料が見つかり、客にも見積金額を提示したらすんなり発注。話が本格的に動き出した。但し社内手続的にはかなりフライングしているので、明日はその後始末。
余談だが、客は最初「図面をくれ」と言ってきた。図面を元に町工場で作らせるつもりだったらしい。
こういう場合、市販品ならともかく、図面は絶対に外に出さないのが会社の規則である。どこの会社でもそうだが、「純正部品」をモットーで売っている製品について図面など出すわけがない。
客側はあせってダメ元でもいいから早く部品が欲しいという気になったのだろう。その気持ちはわからぬでもない。こういう場合、杓子定規に「1週間など無理です」とむげに断るのは商売が下手である。客の切羽詰った気持ちを汲み取り、協力することで信頼を勝ち取り、次の大きな商談や末永い付き合いに繋がるのである。
「苦しいときの神頼み」は、コスト優先、目先の利益優先からは決して生まれない。
2012.01.10:
どうやら今年の年初は受注ラッシュらしく、休み明けに出社したら立て続けに大小合わせて5件もの受注報告が営業から入っていた。
ということでいつでも動けるように手配書の準備作業が忙しかった。というのも設計から必要な図面とか仕様書を待ってからでは作業が集中してしまうからである。
午後になると今度は厄介な話が舞い込んだ。
ひとつは海外の客から「発注したものと品物が違う」とのクレーム。調査すると小さなポンプに取り付けた銘板の型式番号を間違えていたとの事。おいおい、それは品物の「顔」やんか。ということで現場に正しい銘板の緊急手配指示。
もうひとつは、客先から鉄板を加工したものを1週間で作ってほしいとのリクエスト。製造ラインの点検・修理期間中に予期せぬ部品不良が見つかり、製造再開まで時間がないので緊急に手配してくれとのこと。設計に図面を見てもらったら単純に鉄板を扇型に切り抜いて穴を開けるだけのもの。但し問題は希望の厚さの鉄板が問屋の在庫にあるかどうか。
この厚さの問題は非常に重要で、例えば5mmの鉄板を工作機械で4mmに削るというのは非常に時間と金のかかる作業なのである。
さて、客の希望通りになるか、明日在庫の有無が判明するのでそれまで待つことにしよう。
2012.01.09:
友人HP手伝いの関係で、後継者作りのためにHTMLの説明すなわちHPの作り方の講習会をやることになり、私のノートPCと公共の会議室などにあるTVモニタを繋ぐD-Sub15Pinコネクタケーブルを買いに行った。
すると驚いたことに(私の時代遅れが原因である)、売り場にはアナログケーブルと同じくらいの量のデジタル用DVIケーブルが置いてあった。
世の中日進月歩ではあるが、PCの世界だけは「秒進分歩」かつその速度が落ちないという特徴が顕著である。
「アラブの春」で見られるようなネットの発達・需要があると同時に、業界の価格・シェア競争が激しいことから生じるのであるが、この世界には「飽和」とか「景気循環」とかいう言葉が存在しないように見える。以前「ITバブル」というのがあったが、それは加熱し過ぎたのが調整されただけで、相変わらず右肩上がりであることは間違いない。
こういう現象はいつまで続くのだろうか?
2012.01.08:
3連休の真中、今日は極めて平穏な日であった。
朝はかなり冷え込んでファンヒーターの温度も上げざるを得なかった。
暖房といえば、息子曰くウチのように設定温度を16度にしているのは極めて珍しいとの事。世の中には30度にまで上げているところもあるというのだ。
この冬はまだ最高気温が5度を下回る日がまったくない。だから温度を上げる理由がないのである。
そもそも、温度を上げすぎると窓などの露点が激しくなる。北海道では28度くらいにまで上げるようだが、これだってやりすぎ。もっとも二重窓だから保温はしっかりしているので露点はひどくない。
私が子供の頃は当たり前だった、夏はエアコンもなし、冬もこんな調子の我が家の冷暖房では、もはや節電できる余裕はすでにない。
2012.01.07:
昨夜は親友と新年会を兼ねた飲み会。連休前ということで痛飲した。とはいってもへべれけになるほどではなかったが、今朝の血糖値はかなり上がっていた。
それでも8時には起きて、眠い目をこすりながらも洗濯とか家事をこなした。
さて、ここで重大なことを明かそう。
実は私は年男で、ここまで言うとお分かりと思うが還暦である。
思えばこのHPがスタートしたのはまだ40代。それから10数年を経て今に至るが、これまでの間HPを作るきっかけを与えてくれたHIROMIさんをはじめ、アクセスしている常連やネット仲間から陰日向なく支援をいただいたことをお礼申し上げる。
また、ここまでの間に色々なこととが起こった。
私自身のことでは、転勤で片道1.5時間の通勤を12年間続けて再び神戸に戻ったこと、「のぞみシステム」開発に加わったことから初級シスアドの資格を取得したこと、糖尿病の悪化でインシュリン注射を始めたこと、息子とのシベリア鉄道の旅、子連れ離婚など、多くのことが頭をよぎる。
世界・日本の動きでは、通貨ユーロへの完全移行、オランダからイギリス出張途中での9.11ニューヨークテロ、民主党政権の誕生、3.11東日本大震災などがあった。
これから先、私の人生は本意ではないが下り坂を迎える。しかし糖尿病の悪化や足の衰えなどは不可避ではあるものの、私が生きた人生のエッセンスを後世に伝える仕事は終わってはいない。
息子に対しても、また職場での私の経験を後輩たちに継承する仕事はこれからスタートする。
「時間は何人にも平等に、後戻りすることなく進む」というのが私の得た宇宙全体の基本的法則だが、その中で一人の人間がなしうるベストを尽くすということが、私に与えられた人生の命題であるということを固く信じるものである。
2012.01.05:
今年の初出勤ということで、処理すべき書類がてんこ盛りかと思ったが、紙はそれほど多くなかった。むしろメールの添付ファイルを見て、決算に必要なファイルを抜き出して配付することの方が忙しかった。
むしろ今年の特徴は、受注という「お年玉」が大小3件あったこと。実は昨年末に駆け込んだ「お歳暮」も2件あって、計5件が動き出すことになった。実際に私が動き出すのは来週になるが、今年はしょっぱなから走り回されそうである。
一方で、2年越しで発注が延び延びになっていた話は、「狼が来た」を数十回繰り返した挙句、客の資金繰りの失敗で受注できず先行ジョブ番号から抹消と決まった。課長を先頭に大見得を切っていた営業の面子は丸つぶれになったがやむを得ない。
こんな話が次々と飛び込んできたのは午後4時台。しかし今更何ができるわけでもなく、私はそそくさと5時で仕事を切り上げたのであった。
2012.01.04:
一日ごろ寝のつもりだったが、食料品の一部に切れたものがあったので少しだけ買物。
外はやたら寒く、明日も冷え込むという。
外出したついでに、最近読み込みが悪くなったICOCAカードの交換のために駅へ立ち寄った。以前は定期入れに入れたままでも読み込みができたが、昨年のいつごろからか反応しなくなり、定期入れから抜き出して読取装置にぴったりくっつけないとダメになったのである。
幸いにして無償交換。手続の紙だけ書いて、明日以降に新しいものと替えてくれることになった。
2012.01.03:
三が日も今日で終り。
朝の雑煮も最終日だし、夕食でも残った煮しめを親子二人で分け合って食べ切った。
明日からはいつも通り、朝は私がトースト、ハムエッグ、ヨーグルト、バナナ、コーヒー、息子はご飯+ふりかけ、ハムエッグ、牛乳、となる。
蛇足だが、三が日の間食パンが乾燥したりカビが生えないようにするためには、冷凍室で保存するのがベスト。但し一旦冷凍したものは1袋分を使い切るまで冷凍室に入れておくことである。
さて、私は明日も休みでごろ寝。そして明後日から出勤となる。
2012.01.02:
今年も恒例の「国道ウォーク」。しかしもはや足が言うことをきかない。3時間かかってやっと西宮。しかもひんぱんに休みを取らないと筋肉痛がひどくなる。
やはり年齢なのだが、加えて普段の運動不足が効果を発揮してしまう。
残念だがこれが今の実力。これ以上無理をすまい。西宮までで何が悪い!と居直るしかなくなった。
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一方で今日は箱根駅伝の往路。注目の「山の神」、東洋大の柏原選手は学生としてのラストランで、自らの目標もチームの目標も見事に達成した。
そして福島県生まれの彼はインタビューで、「ボクが苦しいのは1時間程度」と被災地の人達に気遣いを見せた。
彼は間違いなく大物になるだろう。
2012.01.01:
皆様、明けましておめでとうございます。本年も「落書帖」をよろしくお願い申し上げます。
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今日はおだやかな晴天。しかし市街地のビルの間に挟まれたマンションでは初日の出はままならない。
昨年の元旦にも書いたが、雑煮は少なめ。もちろんおせちも少なめ。但し厚切りハムは復活した。
息子も私も餅は角切り1個。一般家庭から見たら何と少食だた思うだろう。だが餅を食いすぎると、ものすごく胃にこたえる。
さて、元日の年賀状は2通のみ。親戚筋からは1通もなし。どうやら主要局間の配達が遅れているようだ。