悪餓鬼日記帖:なにぃ、文句あっか!

04.10


2004.10.31:

今日は体の節々が痛むだろうと思っていたが、まったく何ともない。大して体を動かしていなかったということだろうか?
いや、昨日は確かにだるかった。
何故だろうかと思っていると、思い当たる点に気付いた。原因はインシュリン注射と血糖値の低下である。以前は何もしていなくてもしばしば筋肉が「こむら返り」を起こした。酒を飲むと夜中に足が痙攣することはたびたび、とにかく足の筋肉がゆがんでいるのが見えるくらい激しかった。ちょっと運動の真似事をしても足の筋肉がひきつった。
それが今では殆ど起こらない。ご存知のように、血糖値が上がると血液の粘度が上がり、毛細血管への血の巡りが悪くなる。だから脳梗塞などが起こりやすくなることも知られている。私の場合、血圧とかコレステロールは正常なので何とか筋肉の問題だけで収まっていたと言えるだろう。だが危険な状態であったことは間違いない。
それが注射を始めて血糖値が下がった途端にぴたりと止んだのである。
注射をやっていることに関して、体は何ともないかと訊ねられることがあるが、注射をする前にも後にも糖尿病による自覚症状はほとんどない。何かのはずみで上記のような問題は発生したが、普段の生活ではまず目立たない。というか目立つようになったら人生おしまいである。
身長177cm、体重49キロ、体脂肪率7.8%(!)の華奢な体は今日も健在である。

2004.10.30:

台風23号による被災地である豊岡にボランティアとして行ってきた。
さすがに新潟に出かける時間的余裕はないので、ちょうど知り合いから要請があった台風被害復旧に応えたのである。
早朝に神戸を発ち、向こうでは参加したグループの割り振りなどをして作業開始は10時。まずやったのは水没してぐしゃぐしゃになったレタスのビニールハウスのビニールカバーの片付け。廃棄物として一般ごみとは別に積んでおくのだが、泥水を含んでいるために非常に重くなっている。確かに農家の家族だけで20棟くらいあるハウスの片付けをやるのは時間がかかり過ぎる。
重いビニールを泥の中から引き上げ、カッターナイフや鎌で切り刻んでから道端へ積み上げる。千切れて骨組みにからまっているのもあって、結構骨が折れる。ビニールを切っていると、突然中に溜まっていた泥水がドバッと溢れることもあった。B級ホラー映画の血しぶきが散るシーンのようでおかしかった。
参加したのは約20人。神戸から来た連中に加えて午後からは東大阪からの数人も加わり、4〜5時間で片付けはほぼ終了した。
その後、私を含めた6人程度が呼ばれたのだが、何をさせられるのかと思うと、泥まみれになったイチゴ(まだ実はついていない)の水洗作業。クリスマス前後に出荷予定だったものが泥をかぶったのである。驚いたことに泥まみれの葉っぱだけでもはや収穫は不可能と思っていたら、農家の人の説明で株の根元から新しい芽が出てきている。それを復活させてたとえ10分の1でも出荷したいとのことだった。我々素人がやることだから荒っぽいのは覚悟の上。それでもいいから新芽が復活できるように泥を洗いたいとの意向。農家の執念だと思った。
豊岡の円山川氾濫は異例の事態。私が行ったところは1mくらい水没した。氾濫の原因は、上流でがけ崩れが多発し、その時に大量の樹木が流木となって下流の橋脚でダムの役割を果たした。だからあっという間の出来事である。がけ崩れの多発は荒れたままの山林が放置されていることが引き金になっていると私は思うのだが、いずれにせよ治水の盲点を突かれたと言えるだろう。
被災地へ行って驚いたのは植物の再生力。水が引いた直後から新芽が顔を出し、見た目には泥水に浸かっていたとは思えない。くだんのイチゴのみならず、雑草を含めてあらゆる草が生き返っている。レタスも芽を出しかかっていたが、さすがにこれは大きくならないので売り物にはならない。農家にとっての大きな損失である。
夕方5時までの短い時間だったが、明日も別のグループが入れ替わりでやってくる。素人の集団とはいえ、人海戦術はボランティアの得意とするところである。久しぶりの力仕事で体はだるかったが、帰り際に「ありがとうございました」のひと声を聞いて、この疲れもまた楽しからずやと思った。

2004.10.28:

車ごと生き埋めになった親子3人、非常に残念だが結局2歳の男の子だけが助かった。助かることそのものが奇跡的と言えるのだが、それでも僅かな望みを期待してしまう。それが人情というものだ。
それにしても今回目立つ感じがするのは「ショック死」が多く出ていること。阪神大震災での死者の絶対数が違いすぎるので単純な比較はできないが、今回は大きな余震が連続していることが影響しているのではないかと思えないことはない。
阪神大震災では震度4の余震が直後にあったきりで、その後は震度5、6のものが続くことはなかった。
私は当日の夜に来る20分おきくらいの小さな余震におびえて眠れなかったくらいだが、今回はさすがに恐怖の度合いが桁外れに大きいだろうと思う。そう考えると高齢者のショック死が多いことにうなづける気がするのである。

2004.10.26:

新潟県山古志村が全村避難を決めたが、適切な措置だろう。あれだけボロボロになっては危険だし、これからの雨や雪のことを考えると、村長の苦渋の決断は肯定できる。
小千谷市や山古志村は錦鯉の養殖が盛んなことで有名だが、再建するまではじっと我慢するしかないだろう。生活の道を一時的でも絶たれる村民の方々の顔を想像すると慙愧に耐えないが、ここは人命優先ということだろう。
地場産業といえば、長岡や小千谷には大企業の工場などが結構存在する。また新潟鉄工関連の企業も多い。それらもダメージを受けているようだが、操業停止が長引くと神戸のようになかなか立ち上がれなくなるだろう。働く人達の生活物資の確保が最優先だが、同時に毎日の生活を支えていく収入源の確保もまた大切だ。

2004.10.25:

最近左下の歯が次第に痛くなってきて、昨夜は遂に鎮痛剤では十分に抑えきれなくなった。我慢の限度を超えたので歯医者に行ったら虫歯と言われた。
表面からでは見えない、歯の根元から穴が空いていたようだ。何か歯医者通いばかりしているように思える。
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地震の方は、防寒対策と食料確保が緊急の課題のようだ。カロリー不足のままで寒さと戦うのは容易ではない。補給路がズタズタになているのが大きく響いている。ボランティアが入って支援活動をする以前の状態のようだ。おまけに余震が続くので入るのは危険すぎるというのが地元の声のようだ。
ところで地震報道で気になることがある。最初の揺れの夜も含めて、民放はCMの時間を絶対に削ろうとしない。番組がスポンサーに支えられていることは確かだが、だからといってジャーナリズムとしての基本である速報性を忘れるのは本末転倒だ。ここにも根深い視聴率絶対主義が表れている。

2004.10.24:

「新潟県中越地震」と名づけられた今回の大きな地震、予想した通り被害が次第に明らかになってきた。
夜9時の時点で死者は21名を数えるに至った。これから病院で息を引き取る人も出るかも知れない。けが人も多数出ているし、家屋、道路、そして新幹線の被害も出ている。電気・ガス・水道の生活に欠かせない部分がかなりのダメージを受けていることも見逃せない。
被災者のこれからの生活を考えると胸が痛む。食料がうまく行き渡らないなど一時的にギクシャクするものの、当面は行政やボランティアなどの努力で復旧が進むだろう(進んで貰わねば困る)が、問題はその先の生活基盤である。神戸も不況とのダブルパンチで10年経っても活気が戻らない。今回は過疎の山間部が多く、これまた気になるところである。
今回の地震については、いずれ問題点が整理されて出てくるだろう。私は専門家ではないから論評は避けるが、現時点で気付いたことを2つ挙げておく。
ひとつは山間部でよく発生する、がけ崩れなどによる孤立である。水害の時でもそうだが、道路が寸断されて孤立してしまうと手が付けられなくなる。災害に強い道路作りや空輸体制の充実が必要に思う。
もうひとつは、東海道新幹線を含めた開業以来初めての地震による脱線。転覆しなかったのはラッキーとしか言いようがない。直下型のせいで地震波の検出と揺れが同時だったのだが、そうなると直下型に対する対策を考える必要があるだろう。
また、高架橋のコンクリート製柱の破損が気になる。明らかに強度を超えたせん断破壊が起こっているのだが、阪神大震災の教訓が本当に生かされているのか。予想をはるかに上回る加速度だったのだろうが、強度計算の方法にまで踏み込んで検討をやり直すことも視野に入れてはいいのではないか。あれだけはっきりとした破壊が起こってしまうと、復旧は簡単ではなくなるし、先手で打っておくよりも多くの時間と費用が無駄になるのだから。

2004.10.23:

夕方に新潟県小千谷市を震源とする直下型地震が連続して起こった。被災地の皆様にはお見舞い申し上げたい。
最大はM6.8で震源が浅いので、かなりの被害が出ているだろう。午後9時半ころの情報で死者3名、行方不明4名となっていて、これから被害の実態が出てくるに従って犠牲者が増えてくる可能性は十分ある。
新潟県では1964年、万代橋の倒壊や県営アパートの横倒しなどの大きな被害が出た新潟地震以来の大規模なものである。40年前の話だから人々の記憶が薄れていてもおかしくはない。現地の人達はさぞ驚いたことだろう。
秋の夜空の下や学校などの避難所で、余震の恐怖を感じながら一夜を過ごされる人達の気持ちは手に取るようにわかる。

2004.10.22:

今月の給料から、私の場合だと基本給より25,000円を引いた額が支払われることになった。そして毎月引かれたこの金額は半年プールされ、ボーナス時に業績査定をつけてまとめて支払われる。おまけにこの査定は「ゼロ回答」もあり得るのである。
査定の権利はもちろん会社が握っているし、「ゼロ」も含めて本人にその根拠を開示する義務もない。実際にはよほどのことがない限り「ゼロ」にはし辛いだろう。もし付けた管理職がいたら、マジで刺されるかもしれない。しかし「ゼロ」の恐怖は社員の頭から離れないだろう。
会社は「プラスもあり得る」と言っているが、そのプラスはマイナスになった社員の犠牲の上に成り立つものである。他人を蹴落とさないと給料が上がらないというシステムは人間の心を野獣に変える役割を果たす。
最近このような業績給、それも社員同士が争うかたちのシステムを導入するところが、大企業を中心に広がっている。しかしこれは一種の恐怖政治である。歴史上、恐怖政治が長続きしたためしはない。

2004.10.20:

上陸10番目の台風が来た。それもそう遠くはない泉佐野を通過した。どおりで風の強さが違う。自宅マンションの道路をはさんで向かい側の山にあるJR所有の送電線が唸った。久しぶりに聞く音だ。
今回の台風で会社は午後から休みとなった。今年で2回目である。そもそも台風で会社が休みになることそのものが非常に珍しいのに、年に2回もあるなんてことは信じられないくらいだ。
もうすぐ台風24号が近づいてくるが、23号と同じようなコースになりそうで、もし昼間に通過するとまたもや会社が休みになる可能性もある。
16号、18号が通過したとき、輸出のために岸壁に置いてあった機械が高潮を喰って被害が出た。これまた極めて稀なことである。
滅多にないことばかりだが、これが毎年続くようになってしまうのか、ふと不安が頭をよぎる。

2004.10.19:

PCリカバリのついでにWindows関係のパッチプログラムの整理をやった。
これは私個人の癖だが、Windows Updateによる「重要な更新」は基本的にやらない。「ダウンロードセンター」からファイルを一旦自宅機の専用ライブラリに落とすのである。
今までの経験からすると、Windows Updateは完璧ではない。更新プログラムのすべてを100%網羅しているかと思えばそうでもないし、新しく出たプログラムが過去のものをカバーするかたちで出た場合も、前のものを見えなくする処理がこれまた完璧ではないように見える。
そんなわけで、古くなって新しいものに置き換えられたものをマイクロソフトのナレッジベースを参考にしながらかなり削除した。とはいえ、一部にはファイルが公開されずにWindows Updateからしか実行できないものもある。
このようなやり方が適切かどうかわからないが、少なくともパッチプログラム(重要でないかどうかに関わりなく)の洩れは少なくなると考えるのだが。

2004.10.17:

昨日から今日にかけて、ひどい目に合った。
先日からCDのトラブルが続いていたが、最終的にドライブの不良という結論に達したのである。
というのも、CD-RWだけではなく、CD-Rへのパケットライティングをやるために一旦フォーマットするのだが、その後まともに書き込みできず、ことごとくエラーになるのである。イメージライティングでも最後のコンペアで異常終了してしまう。焼付けソフトの再インストールやドライバの入れ直し、さらにはUDFリーダーの競合チェックも試みるが改善しない。
すでに20枚近くのCD-Rを無駄にしたので、遂にPCのリカバリを決意した。昨日の夕方から開始して今朝(もちろん睡眠は取った)焼付けを開始するがやはりダメだった。ということはドライブの不良としか考えられない。回転音にムラがないからドライブ内のコントローラーが破損しているものと思われる。
10時の開店時間に間に合うように家を出てPCショップに行き、新しいCD-RW+DVD-RWドライブを買うと同時に急いで帰宅。そそくさとドライブを入れ替えて焼付けテストをしたら全てが解決した。ホッと一息である。
しかし副産物としてCD-RWにバックアップを取ってあったアドレス帳が見事に破損していた。昔のメールをすべて洗い出して再構築せねばならない。やや疲れ気味である。
数ヶ月前に買ったドライブがこうも簡単に壊れるとは思わなかった。もちろん保証期間内だが、数千円で買ったものに送料をかけてまで無償交換させる気にもならない。丁重に墓場送りとする予定だ。

2004.10.15:

ちょっとしたシステム開発にまた関わることになった。「のぞみシステム」の裏システムとでもいえるものである。
例としてデスクトップPCを1台買うとしよう。普通なら伝票に「PC1式」と1行入力すればよい。それでメーカーに注文して必要なものが納品されれば代金を支払って終わりである。ところがもし本体、ディスプレイ、キーボード、マウス、モデムケーブルがバラバラに納品されたらどうなるか?
恐らく納品を受け付ける担当者は困るだろう。どの部品がそろって「1式」が成立するのか、完納するのはいつか、さっぱりわからないからである。支払は当然完納されてからだが、それまで「PC1台」分の納品が終って支払いに繋げる「のぞみシステム」のインプットはできない。
こういうケースに対応するために、今まではオフラインで紙ベースのやり方をやってきた。これをある程度電子化し、部品管理に利用しようというものである。もちろん実際のケースでは「1式」が数十点のパーツで構成されている。
データの元ネタは「のぞみシステム」と図面に添付されている部品表を組み合わせる。これで明細リストが出来上がる。何故「のぞみシステム」で部品表のレベルまでデータを入力せず「1式」にしているかというと、構成部品の内容が設計が終るまで確定しないことと、しょっちゅう数も種類も変わるからである。これが納品を受け付ける倉庫担当者の頭痛の種になっていた。
こうした部品管理をLotus Notesでやろうという目論見だ。画面の設計は情シスでやってくれるが入力や表示の項目などの仕様はユーザーで決めることだから、私はユーザー側の取りまとめ役となり、かつ実際の運用も私が権限を持つこととなる。
歯ごたえのある仕事だが、今回の難点は「PC何するものぞ」という現場のオジサンたちが使いやすいものにすることだ。

2004.10.12:

3連休が終って出勤。いつも思うが、休み明けは体がまだ眠っている。しかしメールのやりとりや私が管理しているデータの更新など、ばたばたとしながら午前中は過ぎる。
午後になって困ったことが起こった。PC内のファイルをいくつか削除すると、数分間HDのランプが点灯したまま黙り込んでしまうのである。その間はアプリの処理速度が極端に落ちる。実にイライラする現象だ。頻度は不定、サッと終ることもある。
Windows2000だが、わざとFAT32にしてある。これが災いしているのだろうか。どこに問題があるのか、見極めが必要だが、手掛かりをどこに置くか非常に悩ましい。

2004.10.11:

インシュリン注射を始めてから変わった事をひとつ。
40過ぎに喘息を患って(2年間薬を服用して完治)以後、鼻水が出っ放しになっていたのが激減した。耳鼻科でも「アレルギー性鼻炎」と診断されており、朝晩には「煙突掃除」をしておかないと大量の鼻水が喉へ流れて炎症を起こした。ひどいときは喉が腫れて熱を出し、そのままダウンということが年に1、2回あったのだが、最近は鼻の通りも良く、極めて快適である。
理由を考えてみたが、こんなことではないかと推測している。
糖尿病患者の場合、傷が化膿すると非常に治りにくくなる。それは血液中の高い糖分が細菌・ウィルスの栄養源となって棲みやすくなるためで、私も手足のちょとした傷でも治るまでに時間がかかることに気付いていた。ということは、鼻でも同様に、侵入したウィルスに対して免疫細胞が攻撃をするが、エサ(?)の充分なウィルスはなかなか撃退できない。それで鼻水が流れ続ける、と考えられる。
さて、次は何が起こるか?

2004.10.10:

何故かCD−RWが続けて壊れた。それも何度フォーマットをかけてもダメである。どうやらまだMRWフォーマットとは別の問題があるようだ。それで再びPCショップへ行ってみた。
そして特売コーナーで見つけたのが在庫処分の128MBUSBメモリ。安かったので衝動買いした。CD−RWに比べてサイズが小さいので便利だろう。容量的にはフリーウェアソフトくらいまでなら充分。これでCD−RWは諦めがついた。と思いきや・・・
CD−RWのコーナーでふとあることに気付いた。壊れたものは700MBだが、650MBとどう違うのか気になり、包装の注意書きを見比べて驚いた。700MBには「一部のソフトやドライブでは使えないものがあります」と書いてある。650MBにはない。それで金を捨てるつもりで650MBを1枚買った。
帰宅してMRWでフォーマットするとこれが成功。また300MBくらいのファイルを読み書きさせても壊れなかった。授業料が高くついたが、いい勉強になった。ただしもうCD−RWを使う気は失せたが ( ̄□ ̄;)

2004.10.09:

またまた台風がやってきた。これで再び上陸数の記録更新である。イチローと違って、誉められる記録ではないが。
TVの台風中継でいつも思うのだが、暴風の中で傘が折れ曲がってどうしようもないはずなのに、どうして外出するのだろう?
仕事なのかも知れないが、早目に切り上げればひどい目に遭わないはず。それでも無理をする理由がもうひとつ私には理解できない。場合によっては帰宅せずに「篭城覚悟」もあり得るだろうに。
個人の事情があるだろうからこれ以上批判的な発言は控えるが、台風の時は無理をしないことが大切なように思う。
数年前、台風の中韓国へ出張したヤツがいた。関空に着いた直後に連絡橋は閉鎖。どうするのかと思ったら、何と飛行機は飛んだという。考えたら離陸はできないことはない。エンジンはフルパワーだから、ややリスクはあるものの自力で乗り切ることは可能だからだ。逆に着陸はできない。パワーを落として風まかせにするのだから、墜落は必至である。

2004.10.08:

上司が入れ替わることになった。恐らくローテーションだろうが、前の上司に未練はない。
彼は私と同年代であるが、実はちょっとあちこちで不要な摩擦を起こすので問題児だった男である。今は私が我慢をするか、ちょっと話をそらせて納めて来たが、最初の頃は私がキレて会議中に書類を机に叩きつけたことがあるほどだ。発端はある仕事の方針で意見の食い違いがあったのだが、2回くらい「それだったら仕事から外す」と発言をした。それほど重要な仕事でもないのに何度もそんなことを言うし、最後には大勢の前で「外す」と言ったから「それだった外せ、私にこの仕事の未練はない」と逆襲したのである。
さらに彼の不遜な態度は下請とか社内のあちこちで目立った。最もひどいのは、部下である派遣社員の女性に対して「あんたの替わりは沢山いる」とか度々イジメたことである。先日も彼女の席の真後ろにFAXとかコピー機を置きたい、そしてメンテもやれといって「それは困る」と反対されたら、「だったら帰ってくれ」と発言して周囲は開いた口が塞がらなくなったのである。
彼女は私より2歳上、体の悪い母親の面倒を見る必要から結婚を諦めてせっせと生活費を稼いでいる身である。その彼女に辛く当たる悪い癖、すなわちセクハラを繰り返したのである。
他にも色々あって話したらきりがないが、下請けの社長連は口をそろえて「協力する気がなくなった」と発言したくらいである。
見た目は朗らかであるが、一旦気に入らなくなると暴言を吐くのが特徴だった。
新しい上司はまだどんな性格かわからない。これから見極めが必要になる。

2004.10.06:

喜んでいいのか悪いのか、びっくりするような話が決まった。息子が私の会社に来てちょっとした仕事の真似事をすることになったのである。
私と机を並べるわけではないが、11月に入っての1週間、同じ部署の別事務所棟で大人の手伝いをする。
話のきっかけは兵庫県内でやられている「トライやるウィーク」という中学生の仕事体験行事。生徒の希望する仕事を実際にやらせるのである。ウチの息子はどうしたわけか私のいる事務所・工場を希望した。それで今日、渉外窓口と私など会社側関係者と学年主任が会社に集まって受け入れ体制や仕事の内容を決めたのである。
息子は最初、「お父さんの会社に行ってもいいか」と聞いたので、「反対する理由はないが、会社が許可するかはわからない」と答えた。そして学校からの連絡が会社にあり、基本的に受け入れることで話が進んだのである。
打合せで先生から子供たちの動向を聞いたが、驚いたことに製造業の希望は息子ひとり、それもここ数年は希望者がゼロだったとのこと。今年は息子の他に、農業の希望者がひとり出ただけで、学年で百数十人いる生徒たちの残りすべてが教育、小売、流通、サービス業を希望したという。具体的にはスーパー、駅、郵便局、病院、そして女子の多くは幼稚園の希望が圧倒的に多かったと。明らかに「3K」(きつい、汚い、危険)の一次、二次産業は嫌われている。会社も近所の中学校を含めて受け入れは初めてである。しかしこれほど極端とは思わなかった。危機的な状態にあると言えるだろう。
息子に聞いてみると、「ものづくりが面白そうに思ったことと、お父さんがどんなところで働いているか見てみたかった」と答えた。思うに、私がこの2月に中学生相手に外国とつきあう仕事の講義をしたことが大きく影響したのだろう。彼は出席しなかった(何故か担任がやめろと言った)ので、さらに興味が湧いたのだと思う。
息子個人の将来はもちろんどうなるかわからない。だが、今の日本に蔓延している三次産業偏重の傾向には驚きを通り越したものがある。「儲けのためにはものづくりなどどうでもいい」という雰囲気が社会に満ちているのは問題だ。経済発展に対して金融、流通が果たした役割は決して低くない。しかし一次、二次産業での生産がなければ人間の生活は成り立たない。そのあたり、子供の将来の多様性を確保する環境(学校だけではない)を社会として作らないと大変なことになるだろう。
いつも思うのだが、TVドラマの登場人物はほとんどが個人経営かホワイトカラーである。農業はあってもリタイアした老人だし、ブルーカラーはまず見ない。地味だが、心をひとつにしてものづくりに励むブルーカラーの働く集団は、本当は頼もしいのである。

2004.10.05:

決算関係のドタバタが終ってホッとした。しかし新しいプログラムはやっつけ仕事だったせいかボロボロで、余計なデータをしこたま拾ってきた。仕方がないので、経理などと相談しながら手作業で「無視」の目印(削除するとおかしくなるため)を入れていった。ろくにテストもせず、いきなり本番に入るからこうなる。

ところでお気づきかもしれないが、このサイトのアドレスが新しいところからもアクセスできるようになった。新しいURLはトップページをご覧頂きたいが、ジオシティーズの運営方法が変わり、新旧サーバーが並存する。それで2つのアドレスを持つこととなった。今日の昼間に来られた方はカウンタがリセットされた印象を持たれたと思う。

2004.10.03:

プロ野球のシーズンも終わりに近づいた。そんな中、今シーズンの話題は何といってもイチローの大リーグ安打記録更新とプロ野球のストライキだろう。どちらも選手が主役だ。
大リーグで活躍する日本の選手は本当に増えた。世界のトップで通用するか自分を試したい、また日本の野球界の狭い世界から飛び出したい、そんな思いがあるのだろう。しかし厳しいプロの世界、本当に大リーグでも活躍できる選手は限られる。そういう環境で見事な記録を作ったイチローはすばらしい選手だ。あの野球選手としては小さい体、それを心身ともに地道な努力を重ねた結果だろう。本当に頭が下がる。
もう一方の話題、ストの話は選手会のKO勝ちだ。すべてが選手会の思い通りになったわけではないが、世論を見事に味方に付けたその道理と戦術を、今の労働運動を牛耳っている幹部連中は見習うべきだ。
そうそう、これらの大きな話題にもうひとつだけ付け加えておきたい。それは日本ハムの新庄選手だ。かれのパフォーマンスは何となく大阪のコメディータッチの匂いがする。いかにも作ったような感じはあるが、決して憎めない。手段はどうあれ、彼は野球ファンを楽しませ、引きつけようとしているのである。
あのオールスター戦で見せたホームスチールは簡単にできるものではない。また偶然だろうが、サヨナラ満塁ホームランを打っていながら1点しか入らなかったことも、話題を作った。他の選手なら猛烈なブーイングが出ただろう。あの笑顔とおちゃらけ発言は努力の結果と思える。
ところで彼の行動に対して、「サンデーモーニング」に出演している張本氏は始終イチャモンをつけていた。最近の新庄の活躍で少しましになったが、彼の発言は新庄に関してだけでなく、今の日本の野球界が持つ古い体質を代表して語っている気がする。スト問題についても、「先輩のところへアドバイスを貰いに来い」という主旨だったが、あの古い頭に若い選手が教えを乞うということはあり得ない。そこが判っていない張本氏、彼には「喝!」を進呈したい。

2004.10.02:

昨夜、注射のことでヨメハンと一悶着を起こした。
きっかけは食事前の注射の後、いつまでも呼びにこないのでおかしいと思い、どうしたのかと居間を見に行ったら既にヨメハンと息子は食事をしていたのである。
えっ?という感じである。聞くと「食事の30分前に予告したから当然来るものと思っていた」とのことである。ずっと待っていてふと時計を見た私は、既に注射後40分を過ぎていたので、どうなっているのか様子を見に来たのである。さすがに瞬間にして頭に血が上った。
「食事の用意ができたことくらい言わんかい!」と声を荒げたら彼女はムクれてしまった。
後で息子に聞いたところによると、「一度忘れたくらいで何よ」という思いだったらしい。しかしこれは非常に危険だし、「一度くらい」という勝手な解釈をする権利は、私自身を含めてない。神経質に思われるかも知れないが、インシュリン注射をしたまま食事を摂らないで、低血糖による昏睡を起こすケースは今もなおなくなっていない。だから万が一の事故を防ぐためには食事が遅れると非常にまずいのである。
インシュリン注射は劇薬指定になっていて、医者の指示を厳密に守るよう注意書きがしてある。それでも事故は起こっているし、私自身も慣れによる不注意で倒れてしまうことが「100%あり得ない」と断言できるわけではない。もちろん私はまだ注射を始めてからまだ間もないし、不安もまだ払拭しきれていない。だから余計に慎重になっているのである。
そんな状態で「一度くらい」などと言われると、何と無神経な、と思ってしまう。大袈裟かも知れないが、生命の危険を冒すような行為についての甘い認識は許せないと、ふと思ってしまうのである。

2004.10.01:

決算の締め切りだというのに席替えをやった。
今度また3人がやってくるので、大幅な配置替えである。お陰で午後からは電源もLANケーブルも取り外され、もはや仕事にならない。休日中に配線工事を行なうのだが、月曜は朝から各自のPCへのLAN接続と決算データの拾い出しでてんてこ舞いさせられるに決まっている。