2003年5月26日午前4時45分頃、アフガニスタン・カブール発キルギス・ビシュケク経由トルコ・トラブゾン経由スペイン・サラゴサ行き、Ukrainian-Mediterranean Airlines(本社:ウクライナ)4230便ヤコブレフYak-42D(UR-42352)が、トルコ・トラブゾンに着陸進入中にトラブゾンの南方約50Km、トラブゾン空港の南方40Km地点の同国Macka近郊の険しい山腹に墜落した。
この事故で乗員13名、乗客62名、計75名全員が死亡した。
乗員の国籍は、ウクライナ12名、ベラルーシ1名で、乗客の国籍は全員スペインであった。
事故機は、スペイン国防省によりチャーターされており、乗客は、アフガニスタンでの4ヶ月間に渡る国際治安支援部隊(ISAF:International Security Assistance Force)の任務か、キルギスでの任務を終え帰路についたスペイン陸軍兵士40名、空軍兵士21名、軍関係者1名であった。スペイン政府は計120名の人員をISAFに派遣し、アフガニスタンの首都カブールの治安維持の支援や地雷除去にあたらせていた。本件事故はスペイン軍にとって1975年の民主政移行以来、1日での最大の兵力の損失(死者数)となった。
事故機はトラブゾンに給油のため立ち寄る予定であったが、濃霧と強い乱気流のため2度着陸をやり直し、3度目の進入中であった。事故機は滑走路が見えない旨を管制塔に伝えた後、消息を絶った。事故発生当時の視程は10mにも満たなかったとも伝えられる。墜落後機体は激しく炎上した。
Ukrainian-Mediterranean Airlinesは、地中海沿岸のエジプト、ギリシア、イタリア、レバノン、スペイン、トルコへのチャーター便を運航する航空会社である。
事故機は1988年に製造された。