2002年5月4日午後1時30分過ぎ、ナイジェリア・ジョス発同国カノ経由同国ラゴス行きのEAS(Executive Airline Services)航空(本社:ナイジェリア)4226便BAC111-525FT(5N-ESF)が、カノ国際空港から離陸直後に空港から約1Kmの住宅密集地Gwammajaに墜落した。
この事故で乗員8名、乗客71名、計79名のうち、乗員7名、乗客66名、計73名と地上の住民76名の合計149名が死亡し、乗員1名、乗客5名、計5名と地上の住民多数が負傷した。(なお、搭乗者数、死者数、生存者数のそれぞれに複数の異なった情報がある。)
乗客はほとんどがナイジェリア人であった。
事故機は午後1時29分にカノ国際空港を離陸、その直後にエンジントラブルの発生と失速を管制塔に報告し、モスクや学校などの建物3棟に激突、炎上した。他にも少なくとも民家10棟が破壊された。事故機が離陸直後に機首を下げながら急降下に入り、左右に揺れながら墜落したのを複数の目撃者が報告している。
墜落直後は、多くの生存者が機体の残骸やがれきの下に存在したが、消火用水の不足により、火災の拡大を抑えることが出来ず、救助活動は難航し被害が拡大する結果となった。
ナイジェリアでは、1980年代中頃に国内航空産業の規制緩和を行った結果、EASを含めて10社を超える民間航空会社が発足し、それまで独占状態にあった国営のナイジェリア航空と市場競争を繰り広げていた。しかし、最近は同国の航空機の安全規定が不十分な点や、一般に旅客機の整備状況が劣悪なことが指摘され、複数の大使館では職員に対して、出張の際のナイジェリア国内線の利用を禁止するに至っていた。ナイジェリア政府は、安全対策の一環として本件事故の前月、機齢22年以上の経年機の使用禁止を表明したが、ナイジェリア国内航空各社は反発していた。
事故機は1980年に製造された。