2001年10月8日午前8時15分頃、イタリア・ミラノ発デンマーク・コペンハーゲン行きスカンジナビア航空686便MD-87(SE-DMA)が、ミラノのリナーテ国際空港で離陸滑走中、滑走路を横切ろうとした小型ジェット機セスナ・サイテーション2(D-IEVX)に衝突、滑走路を逸脱し、空港内の手荷物保管用の倉庫に衝突、炎上した。
この事故でスカンジナビア航空機の乗員6名、乗客104名、計110名全員とサイテーション2の乗員2名、乗客2名、計4名全員、地上で作業中の4名の合計118名が死亡した。
スカンジナビア航空機は離陸滑走中、かなり速度が出た段階(およそ110〜120Ktと推測される)で前方を横切ろうとするサイテーション2を発見し、衝突を避けようとして引き起こし操作を行ったが、僅かに浮上したところでサイテーションと衝突、出火しながら滑走路を右方に逸脱し、倉庫に激突、爆発した。機体は2つないし3つの大きな残骸に分断された。
事故当時、空港付近は濃霧に包まれており視界が悪かった。事故直前、サイテーション2のパイロットは管制官に対して誤った現在地を伝えており、サイテーション2のパイロットが視界不良の中、使用中の滑走路に迷い込み、スカンジナビア航空機も視界不良のためにかなり接近するまで気付くことができなかったと見られる。同空港には、空港内の飛行機の位置を確認するための地上レーダーが備えられていたが、事故の3日前から整備のために運用を停止していた。
スカンジナビア航空機は、1991年に製造され同年9月にメーカーから受領された。事故当日は現地時間午前7時35分に出発する予定であったが、若干遅れていた。
スカンジナビア航空機の乗客のうち48名がイタリア国籍、サイテーション2の乗員2名がドイツ国籍、乗客2名はイタリア国籍であった。