1991年7月11日午前8時40分頃、ノリス・エアー(本社カナダ)のチャーター便(ナイジェリア航空がリースを受け、HOLD TRADE SERVICE OF NIGERIAという企業が再リースを受けていた。)DC-8-61(C-GMXQ)が、サウジアラビアのジェッダ国際空港を離陸直後に墜落した。事故機は緊急着陸のため進入中であった。
この事故で乗員14名、乗客247名、計261名全員が死亡し、DC-8としては過去最悪の事故となった。
事故原因は、タイヤ圧不足を放置したことであった。その結果、離陸滑走時に左主脚のタイヤの一つが変形、熱がタイヤに蓄積し破裂、摩擦熱でゴムが発火した。そのまま脚が格納されたため、炎は主脚格納庫内の油圧装置・電気系統をダウンさせ、燃料タンクに引火、さらに客室中央部の床が崩落、操縦系統も焼損し墜落に至った。タイヤ圧の不足は事故の4日前に整備士が発見していたが、マネージャーが耐空性に影響がないと判断してキャリーオーバーにしていた。
なお事故機は以前日本航空が使用していたJA8057である。