1990年2月14日午後1時3分頃、ボンベイからバンガロールに向かっていたインディアン航空(IAC)605便エアバスA320-231(VT-EPN)が、インド南部のバンガロール空港に最終進入中、滑走路端から約700m手前のゴルフ場の土手に墜落した。
この事故で乗員7名、乗客139名、計146名のうち乗員5名、乗客87名、計92名が死亡し、乗員1名と乗客21名が重傷を負った。
自動操縦装置に降下率を設定しようとして、誤って隣の高度設定ノブを操作したため、自動操縦装置のモードが切り替わり、パイロットが意図しない設定となったうえ、機長自身が自動操縦のシステムに詳しくなかったため、適切な設定が出来ないまま墜落した。
事故機は機長昇格を控えた副操縦士が左席で操縦し、機長が査察機長として右席に座っており、クルー間のコーディネーションの悪さも事故の間接要因として指摘されている。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
デビッド・ゲロー | 「航空事故」(増改訂版) | イカロス出版 | 1997年 | 222頁〜223頁 |
遠藤 浩 | 「ハイテク機はなぜ落ちるか」 | 講談社 | 1998年 | 145頁〜150頁 |
加藤寛一郎 | 「墜落 第二巻 新システムの悪夢」 | 講談社 | 2001年 | 167頁〜182頁 |