1989年3月18日午前2時15分、アメリカ・テキサス州フォートワースCarswell空軍基地発同国オクラホマ州オクラホマシティーTinker空軍基地行きエバーグリーン航空(本社アメリカ)17便DC-9-33RC(N931F)が、緊急着陸のための進入中にテキサス州サギナウ付近に墜落した。
この事故で乗員2名全員が死亡した。
事故機は米空軍に貨物便としてチャーターされていた。事故機は午前1時12分にKelly空軍基地からCarswell空軍基地に到着し、登載貨物の積み替えが米空軍職員によって行われた。午前2時4分にエンジンスタートし、午前2時9分には、管制から滑走路に向けた地上走行の許可と離陸の許可を得、程なく離陸した。離陸時か離陸直後に貨物室のドアが開いたため、パイロットは非常事態を宣言し、右旋回に入る前に高度2500ftに上昇した。空軍基地の北約9.3Km地点で機長は浅い右旋回を開始した。事故機は滑走路のセンターラインの延長線上に交差し、機長は滑走路のスレッシュホールドと自機の位置関係を定めるために旋回を深くした。その操作により、貨物室のドアにかかる空気の流れが急激に変化し、ドアは最大限に開いた。ドアが急激に開いたことにより、ヨーとロールの動きが予期せず変化した。機長は部分的に方向感覚を喪失していたものと見られ、増加するロールと機首姿勢の変化に気付かず、バンク角と高度の喪失が深刻なものとなるまでに姿勢を修正することが出来なかった。事故機は機首を下げ左主翼を下げた姿勢で逆さまになって地面に衝突した。
離陸前に副操縦士が貨物室ドアを閉じた際に、操作が不適切でロックがかかっていない状態であった。
事故機は1968年に製造された。