1985年9月6日午後3時21分、アメリカ・ウィスコンシン州マジソン発同国ウィスコンシン州ミルウォーキー経由同国ジョージア州アトランタ行きミッドウェスト・エクスプレス航空105便DC-9-14(N100ME)が、ミルウォーキーのゼネラル・ビリー・ミッチェル・フィールド空港を離陸直後に滑走路端から510m南西の林に墜落した。
この事故で乗員4名、乗客27名、計31名全員が死亡した。
事故機は、離陸上昇中高度450ft付近で右エンジン(第2エンジン)が爆発し、700ftまで上昇しながら右に傾きバンク角が90度にも達した後、失速して操縦不能に陥り墜落した。NTSBによると、右エンジンの高圧コンプレッサー内のリームバブル・スリーブ・スペーサーに発生した疲労亀裂が破断したことにより、エンジンが破壊され、その際、パイロットは左に方向舵を踏み込むべきところ、一時右に踏み込んだ上、機首を引き起こしたため、低高度においてアクセラレーテッド・ストール(高速での失速)に陥り、操縦不能のまま墜落した。
事故機は1968年に製造された。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
加藤寛一郎 | 「墜落 第五巻 エンジン損傷」 | 講談社 | 2001年 | 67頁〜105頁 |