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事故詳細

(事故No,19850802a)

 1985年8月2日午後6時5分頃、フロリダ州フォート・ローダーデール発テキサス州ダラスフォートワース経由カリフォルニア州ロサンゼルス行きデルタ航空191便ロッキードL−1011-385-1トライスター(N726DA)が、最終進入中にウインドシア(本件の場合はダウンバーストの中でも特に強力なマイクロバースト)に巻き込まれ、滑走路の手前6300フィートの地点に墜落した。
 この事故で乗員11名、乗客156名、計167名のうち、乗員8名、乗客129名、計137名と地上の1名の合計138名が死亡し、15名が重傷、13名が軽傷、2名は怪我もなく無事であった。
 事故機は、滑走路端から北方約1.6Km地点の地面に主脚を接触させて跳ね上がり、高速道路に落下して地上の乗用車を巻きこんだ後、左主翼が電柱に接触して左に進路を変え、空港の敷地の境界付近の2基の貯水タンクに向かって暴走し、左主翼が1基目の貯水タンクに衝突し、さらに左に進路を変更した結果、2基目の貯水タンクには機首部から衝突した。機体は停止し爆発炎上した。この他近隣のアパートが被害を受けた。生存者は全員機体後方に搭乗していた。
 NTSBは、機長が悪天候を知りながら飛行を継続した点、デルタ航空の運航管理が不適切である点、デルタ航空が、ウインドシアを事前に回避し、突入しても逃れる方法について乗員に対し、訓練や明確な指針を示さなかったことなどを主要な原因としてあげている。

◎関連文献(刊行年順)
著者名書 名出版社刊行年頁 数
デビッド・ゲロー「航空事故」(増改訂版)イカロス出版1997年193頁〜196頁
マルコム・マクファーソン「墜落!の瞬間」青山出版社1999年161頁〜169頁
デイヴィッド・オーウェン「墜落事故」原書房2003年108頁〜113頁
上記文献のうち現在も流通しているものについてはこちらで入手できます。
 


(C)1999-2003 外山智士
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