1983年11月27日午前1時6分、フランス・パリ発スペイン・マドリード経由コロンビア・ボコタ行きアビアンカ航空11便ボーイング747-283Bコンビ(HK-2910)が、マドリードのバラハス空港に着陸進入中、空港の南東約12Kmのマドリード・マホラダ・デル・カンポ近郊の丘に墜落した。この事故で乗員19名、乗客173名、計192名のうち、乗員19名、乗客162名、計181名が死亡し、乗客11名が重傷を負った。
副操縦士は、アウターマーカー通過高度3282ftを2382ftと読み間違えて機長に報告し、機長もチャートを確認せずにその高度を信用して、最低安全高度以下に降下を続けた。事故機は設定した2382ftよりもさらに約130ft低い2249ftまで降下して墜落した。墜落の直前、GPWSが作動したが、機長は対応を怠った。
事故調査報告書は、公式の計器進入操作によらず、誤った方位でILSコースを捉え、最低安全高度以下に降下させたことを主な原因とし、その他の要因として不正確な航法、管制官の不完全な情報提供が挙げられた。
◎関連文献(刊行年順) |
著者名 | 書 名 | 出版社 | 刊行年 | 頁 数 |
デヴィッド・ビーティ | 「機長の真実」 | 講談社 | 2002年 | 255頁〜258頁 |