1982年7月6日午前0時10分頃、ソビエト連邦(当時)・モスクワ発セネガル・ダカール経由シエラレオネ・フリータウン行きアエロフロート航空411便イリューシンIL-62M(SSSR-86513)がモスクワのシェレメチェボ空港を離陸直後、空港から西に約8Kmの農場に墜落した。この事故で乗員10名、乗客80名、計90名全員が死亡した。
離陸直後に左第1エンジン、第2エンジンが相次いで火災警報を出したため、パイロットは両エンジンを停止した。ところが事故機は最大許容離陸重量に近い重さであったため残る2基のエンジンでは操縦が困難になり、失速して墜落した。エンジン火災警報は誤報であり、同型機の火災警報システムには設計ミスがあった。