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事故詳細

(事故No,19800427a)

 1980年4月27日午前6時55分、タイ・コーンケーン発同国バンコク行きタイ航空(タイ国際航空の前身)231便ホーカシドレーHS-748-207 Srs. 2(HS-THB)が、バンコク国際空港に着陸進入中、バンコク国際空港の北東15Kmの地点に墜落した。
 この事故で乗員4名、乗客49名、計53名のうち、乗員4名、乗客40名、計44名が死亡した。
 事故機は着陸進入中、高度1500ftで強いサンダーストームに遭遇し、下降気流により急速に高度を失い、右に僅かに傾きながら地上に衝突した。事故機は510ft前方に滑って停止した。
 パイロットは無線機の周波数をATISに合わせなかったために、事故の4分前には発令されていたサンダーストームの存在を警告している最新の特別気象報告を知ることが出来なかった。また、自機に登載された気象レーダーを利用することもなかった。事故機がまだ高い高度にいた時に、パイロットはそのサンダーストームを視認していたが、その時点でサンダーストームはバンコク国際空港への飛行経路から外れていた。事故機が進入を継続している間、サンダーストームは事故機の飛行経路に向けて移動しながら急速に発達し、強力になっていったが、パイロットがそれに気付くことはなかった。パイロットは管制官の指示する飛行経路はサンダーストームの存在が考慮されたものであると信じており、結果としてサンダーストームに向けて誘導される形になっているとは考えていなかった。
 サンダーストームに遭遇した時、事故機の高度は1500ftしかなく、パイロットには、高度を維持することはおろか墜落を避けることも困難であった。
 事故機は1964年に製造された。


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