1979年10月31日午前5時42分、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス発メキシコ・メキシコシティー行きウエスタン航空(現デルタ航空の前身)2605便DC-10-10(N903WA)が、メキシコシティー・ベニート・ファレス国際空港への着陸に失敗し墜落した。
この事故で乗員13名、乗客76名、計89名のうち、乗員11名、乗客61名、計72名と地上工事車両の運転手の1名の合計73名が死亡し、乗員2名、乗客15名、計17名が救助された。
事故機は、滑走路23Rへの着陸が許可されていたが、平行して走る補修工事中の滑走路23LのILSとアプローチライトが稼動していたため、これらを利用してアプローチし最終的に23Rに着陸しようとした。しかし、高度約800ftで霧に突入し、滑走路が確認できなくなった。事故機はそのまま降下を続け、工事中の滑走路23Lの路肩に接地し、滑走路23Lから着陸復行を試みたが離陸直後に23Lを補修工事中のダンプカーに車輪が接触し墜落した。事故当時視程はほぼ0mの状態であり、滑走路の視認なしで最低高度以下に降下したパイロットミスとされた。