1978年1月1日午後8時15分、インド・ボンベイ発アラブ首長国連邦・ドバイ行きエアインディア855便ボーイング747-237B(VT-EBD)が、ボンベイ・サンタクルズ空港を離陸直後、同国マハーラーシュトラ州バンドラの沖合約3Kmのインド洋上に墜落した。
この事故で、乗員23名、乗客190名、計213名全員が死亡した。
事故機は人工水平儀が故障し、既に水平状態にあったにもかかわらず右に傾いて表示されたため、機長は回復操作を取りつづけ、機体のバンク角が90度を超えて回復操作が不能な状態に陥った。機長は予備の人工水平儀を参照せず、副操縦士は計器をモニターするなどして運航の異常を察知して助言を与えることもなかった。