1974年4月22日午後10時26分、イギリス領香港発インドネシア・デンパサール経由アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス行きパンアメリカン航空812便ボーイング707-321C(N446PA)が、バリ島のデンパサール近郊のヌグラー・ライ空港に着陸進入中に標高1000m地点のバリ島グロガックのメセヘ山山腹に墜落した。
この事故で乗員11名、乗客96名、計107名全員が死亡した。死者のうち29名は日本人であった。
ADFの誤作動により、実際には55Kmも離れているにもかかわらず、パイロットは空港近くにまで到達しているものと勘違いして進入を開始した。2台のADFのうち1台だけを用いて進入したために、誤りに気付くことも、自機の位置を確定することもできないまま進入を継続し、墜落に至った。ADF誤作動の原因については特定できなかった。
本件事故後デンパサールにVORとDMEが設置された。